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2004年09月 アーカイブ

2004年09月03日

日本は貧しい国?

オリンピックのおかげで、今売れに売れている薄型テレビ。
「液晶」と「プラズマ」の二つの方式があることは、皆さんご存知です。
しかし、どこがどう違うのでしょうか?

「液晶」は四角い小さな枡の集まりで出来ている。この枡は普段は透明。
背後から光が当てられていて、枡に電気を通すと、光を通す枡と、光を通さない枡が明暗の模様になり、映像になる。

ところで「プラズマ」って何? 拡大して見ると巾0.1ミリの長方形の枡が連なっている。この小さな枡一つひとつが、 蛍光灯と同じ原理で、自らが光を放って明暗を作り、それが100万個も集まって、一台のテレビ映像になる。
どちらも画像性能は似たり寄ったり。「液晶」は30インチ前後を得意とし、消費電力はプラズマの3分の2。「プラズマ」 は63インチなど、大型画面を得意とし、スポーツなどの早い動きに強い。

【吉村外喜雄のなんだかんだ 】
~幸せな人生を歩むために~
「日本は貧しい国?」

(株)アシストの代表取締役のビル・トッテンは米国人です。米国人の目で見た日本。メルマガ166号 「日本人が日本人でなくなった」の続きです。
なるほどと納得できる切り口で、私達日本人を分析しています。

今、世の中は不景気だとみんな思っている。生活が苦しいか?そんなことはない。 みなそこそこの生活をしている。確かに、高度成長期に比べれば、モノは売れないし、収入も横ばいだ。
日本を外から見つめてみると、日本は豊かな国である。日本人が悩んでいるほど、 日本の景気は悪くないのである。

日本人国民一人当たりの平均日給は、12,210円で、 地球上の98%の人より高い。私達の収入が、 地球に住む98%の人より高いのです。そんな民族が、不景気だ、生活が厳しいと騒いでいる。

地球上の87%の人が、日本人の収入の半分以下。77% の人が十分の一以下なのです。更に、三人に二人、69%の人は、 日本人の二十分の以下の収入で生活しているのです。 この現実をほとんどの日本人は知らない。

中国の中でも経済成長いちじるしい上海ですら、日本の一日の日給分が一ヶ月の平均給与なのです。 人口15億の巨大な中国、内陸部からいくらでも低賃金の労働力の補給が効くため、この先十年くらいは、 給与水準が上がったりしないというのです。

ならば、日本よりも日給の高い国はあるのでしょうか?日本より日給の高い国が三ヶ国あった。 合わせた人口はわずか1200万人。その三ヶ国とは、スイス、ノルウェー、 ルクセンブルクです。この三ヶ国が、 世界で最も成功している国なのです。
ほとんどの日本人は、アメリカ、英国、ドイツなどの大国を、成功している国と信じている。今の日本人は、 威張っている国、軍事力のある国、勢力のある大国を、尊敬したがるようです。

ところで、今の時代の日本人、”おごれる平家”のように思えてならない。贅沢な暮らしに慣れ親しみ、 平和ボケしてしまっている? 貧しく勤勉な先人たちの汗と苦労のお陰で、現在の豊かな暮らしができるようになったことを、 忘れてしまっている。
今こそ私達は、豊かさを追求し、増やし続けてきた国の借金(国民一人当たり550万円)を減らすことに、 真剣に取り組まなければならない。将来の子供たちへの付け回しを、少しでも減らすことが、 課せられた義務ではないでしょうか。

借金を減らすためには、昔の日本人が皆そうであったように、よく働き、質素倹約に努めなければならない…。 そんなことを言っても、今さら誰も耳を貸そうとしないでしょう…。

2004年09月07日

天命の自覚(3)

アテネのオリンピック、日本勢の活躍は素晴らしかった。体操とマラソンは夜中に起きて、 手に汗して見入った。朝のニュースで結果を知ってから見ても、感動はない。毎日がワクワク、ハラハラ、こんな素晴らしいオリンピックは、 東京大会以来だ。四年後は中国で開催される。

その中国は今、経済発展が急速に進む中、沢山の外来新語を生み出している。
パソコンは「電脳」。日本でもよく知られている。ノートブック型は「筆記本」、Eメールは「電子郵件」。
漢字は、紀元前十六世紀の殷の時代に既に使用されていた。中華圏に広がったが、中国に隣接するベトナムと韓国・北朝鮮は、 何故か漢字を国語としなくなった。

漢字文化が継承されている中国、香港や台湾、日本など、地域によって字体が異なる。 本家中国でも1956年以降、字体の簡略化に取り組み、略字化は2238字にもなる。

【心と体の健康情報 - 161】
~幸せな人生を歩むために~
「天命の自覚」

「天命を果たす」とは何でしょうか。それは、人それぞれに備わっている 「長所・強み・個性」を、世のため、人のため活かすことでしょう。

この世に生まれてくるとき、「誰もが役割を持って生まれてくる。今世のテーマ(主題) を決めて生まれてくる。そして、その課せられた主題を、人へのお役立ちでもって果たしていく」。
このように考えたら、自分にはどんな天命・使命があるんだろうか? と、考え込んでしまう。

人の二倍も三倍も懸命に働けば、それだけ短い時間で、自らの役割、 即ち天命を知ることができるという。人よりも早く天命を知れば、それだけ早く人生の幸福を手にすることができる。 だから一生懸命働くことは、大変意味のあることなのです。
人は歳を重ねるにつれ、人生のテーマも変化していく。十年を一つの単位として、
人生の主題が変わっていくことに気づくのです。
人生に成功する人は、人生の主題を決めている。明確な生き方・人生観を持って生きているのです。
人生、良いときも悪いときもある。明確な生き方や人生観を持っている人は、
人生下り坂になろうとしたとき、踏み止まることができるのです。

[目の前に現われる困難で、 越えられない困難はない]
人生、困難にぶつかったとき、越えられない困難などない。その一つは、「よし!これを乗り越えよう…」と、 その困難は乗り越えることができると、自分決めて かかるからです。自分で決めた以上、 乗り越えられない困難などないのです。

もう一つの理由は、自分の目の前に現われる困難や障害は、すべて自分で解 決できることだからです。 私に解決不可能な困難や障害は、目の前に現われたりはしません。 私に誰もオリンピックの選手になれと言うものはいないし、なろう とも思わない。だから、 そのことに悩むことは一切ないのです。
それだからこそ、目の前に現われる困難や障害から、逃げてはいけないのです。

与えられた役割を果たす過程で生まれてくる困難や壁は、すべて「必然・必要」 なことであることも、忘れてはならない。目の前の困難や壁を乗り越えていくこと も、 今世に生まれてきた、自らに課せられた役割だからです。

困難にぶつかり、困難を乗り越えようと努力する中で、自分が果たすべき役割が 見えてくるようになる。この役割を果たすために使われる、自分に与えられた武器が「長所」 である。だから、自分の長所を伸ばそうと日々努力すれば、自分の 役割がわかってくるようになる。 一方、自分の「欠点」、苦手とするところは、今世の役割を果たすために、 「お前には必用がない」と、神様が武器として認めてくれなかったものと、思えばよい のです。

佐藤芳直 「船井幸雄の教え」より抜粋

今から23年前、私と一緒にノエビアを始めて、販社に昇格したNさん。 事業にすべての情熱を注ぐタイプには見えず、販社の組織はそれほど大きくはならず、目立たなかった。
8年ほど前、同じ販社を経営しているOさんの勧めでゴルフを始めた。それが性に合ったようで、みるみる腕を上げ、 4年ほどしてシングルになった。

今は、自らの長所(天性)を見出したことで、以前にも増して性格が明るくなり、 生き生きと、何事にもリーダーシップを取る、存在感のある人間になった。
当然、販社の業績も上向きになってくる。
今は、彼からゴルフを取り上げたら何も残らないだろう。ゴルフ漬けの人生を日々楽しんでいるOさん。
ゴルフとの出会いが、自らの天性に目覚め、「天命」を知ることとなり、幸福な人生を手にすることが出来た、 身近な事例といえよう。

2004年09月10日

ローン地獄に陥っている日本

6月25日、財務省から、国債や借入金などの国の借金が、ついに700兆円を突破し、過去最大に膨らんだとの発表。 小泉政権のこの三年間だけで、165兆円も膨らんでいる。これは、国民一人当たり550万円の借金になるという。
夫婦子供二人の平均的家庭では、2200万円。
これに、地方自治体が抱える借金、300兆円を加えると、1000兆円にならんとしている。先進国の中ではただ一国、 超債務超過にあえぐ国なのです。

65歳の年金受給者が、毎年二百万人づつ増え続ける。その一方で毎年生まれる赤ちゃんが百万人。 急速に少子高齢化社会へ突き進んでいく日本。
二十一世紀に生きる私たちは、高負担低福祉の、大変厳しい現実を覚悟しなければならないようです。

6月25日の北国新聞より

【吉村外喜雄のなんだかんだ 第46号】
「返済不能!ローン地獄に陥っている日本」

アメリカの大統領がお祈りしている。「神様、どうかイラク問題を解決してください。」神様が答える。「よろしい、 願いを聞き届けてやろう。だが、お前の任期中は無理だよ…。」
韓国の大統領もお祈りしている。「神様、どうか南北問題を解決してください。」神様が答える。「よろしい、 願いを聞き届けてやろう。だが、お前の任期中は無理だよ…。」
日本の総理大臣もお祈りしている。「神様、どうか赤字財政を黒字に変えてください。」神様が答える。「よろしい、 願いを聞き届けてやろう。だが”私の”任期中は無理だよ…。」

三月末、2004年度の国家予算が国会で承認された。一般会計の総額で82兆1100億円。積み上げると、 エベレストの92倍もの高さになる。
それを私達の家計に置き換えてみると、その深刻な財政状態が実感できるのです。
夫の月給は49万3千円(国の税収)、妻の内職が4万5千円(その他収入)、所帯の月収は53万8千円。
毎月のローンの返済と、田舎への仕送り(地方交付税)で40万円が消え、家族が衣食住に使える生活費(可処分所得) は13万円しか残らない。毎月の生活費の不足分を、借入(国債)で補っているのが現状です。

通院費・薬代(社会保障関係費)に23万4千円もかかるほか、教育費や家の補修(公共事業)などの出費も大きい。 月々に出て行くお金が月収を43万円も上回り、毎月カードローン(国債) で何とかしのいでいるのが現状です。

妻(国民)は、洋服、ハンドバック、海外旅行と、家計が火の車だというのに、贅沢癖はいっこうに治らない。 泥棒から家を守るための防犯費用(国防費)も重くのしかかる。子ども達に車を買い与え(高速道路建設)なければならないし、 我が家の年老いた両親の面倒も見ていかなければならない(高齢化社会)。

我が家の借金は1億円にまでふくらみ、返済能力の限界をとっくに超えて、 返済のメドがまったく立たない。それを承知で今年も又、借金の上乗せをしなければ、我が家の家計は維持できない。
我が家は既に破産状態。夜逃げ寸前の状態なのに、家族は皆、「なんとかなるさ…」と安易に構え、 危機意識が全くないのはどういうことなのか?

でも、家族の誰もが将来に不安を持っているようで、毎月お父さんに預けることになっている、老後のための積立金 (年金)を、出ししぶっているし、お父さんも、今まで預かったお金を他の目的に使ってしまったりして、 将来のための積み立てた預金の残高が、少なくなってきているのを、どう埋め合わそうかと悩んでいる。

2004年09月14日

前向きに生きるか? 後ろ向きに生きるか?

先週の金曜日健康診断に行った。二年前、二度骨髄移植のドナーになったことで、 年に一度の健康診断が義務付けられた。

人間の体内には五千ミリリットルの血液がある。それを右腕の血管から取り出して、遠心分離機にかけて左腕に戻す。 二日間かけて二万五千ミリリットル、つまり体内のすべての血液を、繰り返し五回も体外にポンプで吸い出し、骨髄を採取するのです。 従来とは違う、新しい骨髄採取方法を選択したため、その後五年間、骨髄提供者の健康状態を追跡検査する必要があるのです。

この検査と併せて、胃と腸の両方、カメラを飲んで検査をしてもらっている。
今回の胃カメラは新しいやり方だった。点滴を受け、全身麻酔でしょうか?
大きな注射液が点滴の管を通して血管に挿入された。
口に麻酔液を含み、咽を部分麻酔するといった、従来の方法ではなかった。

肛門からカメラを入れて、ブラウン管に写し出されるのを見ていたのは覚えている。が、その後胃カメラを口から挿入した記憶がない。 気がついたらすべて終了していた。カメラを飲む時のあの苦しさを、まったく体感せずに済んだのです??

【心と体の健康情報 - 162】
~幸せな人生を歩むために~
「人生、前向きに生きるか? 後ろ向きに生きるか?」

「運」について、連載してきましたが、 様々な先生の諸説を総括すると以下のようになります。
自分の人生を振り返えるとき、「うまくいっている」と実感する人と、「うまくいっていない」と思っている人の、 二つのタイプに分けられるでしょう。
「人生うまくいっている人」は、”十の内七つ”うまくいかなくても、それを良いように考えます。 うまくいかないことをバネにして、一つでも二つでもうまくいくようにと、努力して生きていこうとします。

「人生うまくいかない」と思っている人は、”十の内二つ”はうまくいっていると思っている。しかし、残る”八つ” がうまくいかないと歎いているのです。
そして「何で自分だけ、こんな苦しい生き方をしなければならないのか…」と、考えてしまうのです。

人生肯定的に前向きに生きるか、否定的に後ろ向きに生きるかは、ちょっとした受け止め方の違い…なのです。 そのちょっとした受け止め方の違いが、人生を感謝に生きる人と、歎き悲しんで生きる人に分かれるのです。

「心の使い方」一つで、モノ事に対する見方・考え方が変わるということです。
「心の使い方」とは、「どういう考え方で生きるか?」ということです。
万事もの事を見るとき、否定的・後ろ向きに見てしまうと、山ほど無尽蔵に否定的に見えてくるものがあります。 同じものを見ていても、肯定的・前向きに見れば、これも又、無尽蔵に肯定的に見えてきます。

コップに入っている水の量を見て、「半分しかない」と見る人もいれば、「半分もある」と思う人もいる。 もの事を前向き・肯定的に見ることの出来る人は、お金やモノがあろうが無かろうが、それを補って余りある、 幸福な生き方が出来るのです。

ある大学教授が高齢者千人に、元気で長生きする秘訣を調査した。食事、運動、塩分、睡眠みんなまちまちで、 タバコを吸っている人もいれば、一頃人気者だった金さん・銀さんのように、マグロのトロといった脂身の好きな年寄りもいた。 みんなまちまちで、共通した長生きの秘訣が見当たらなかったという。

ただ一つ、全員に共通していたのは、「人生を肯定的・前向きに生きている」ということです。その証拠は、 長生きしている高齢者に「歳」を聞くことです。
「婆ちゃん歳いくつ?」『まだ八十』。「爺ちゃん歳いくつ?」『まぁ~だ九十』。
『まだ、まだ』と答えるそうです。一方、否定的・後ろ向きに生きている人は、『もう!四十八』と答える…。
                  
私達が幸せに生きようとするとき、仏法に言う「身の回りに起きること、全てを生かす」 という考え方が、大変重要になってきます。
松下幸之助の教えに、「この世に無駄なものは一つもない。この世に無駄な人は誰もいない。自分の人生、 無駄な経験など一つもない」というのがあります。
人生思うようにはならない。横道へそれたり、無駄足を踏んだりすることは誰にでもあることです。そのたびに挫折し、 落ち込んでいたのでは、それこそ人生を無駄にしてしまいます。
若いときに挫折を経験したことが、その後の人生に様々な形で生かされていく。
世の中に不要なことは一つもないし、不要な人間など、一人もいないのです。

結論は 「身の回りで起きることは、良いことも悪いこともすべて、必然・必用なことである」 というふうに考えることです。
「起きたことをすべて、自分にとってベストなことだ」と肯定でき、 感謝できるようになったら、運が良くなり、運がよみがえるのです。

運をよみがえらせるのに大切な事がもう一つあります。
それは「人生、 好きなことをして、楽しんで生きる」ことです。 仕事でいえばできるだけ早く「天職」に出合うことでしょう。好きな仕事なら、 たとえ徹夜の連続でも苦になりません。
好きなことをして、楽しい人生を送るには、六つの尊守事項があることは、184号の「運のいい人、悪い人」 でお伝えしています。

田舞徳太郎氏、中山靖雄氏、船井幸雄氏、松下幸之助氏、田中信生氏より抜粋

2004年09月17日

おにぎり

稲刈りも終わり、新米のおいしい季節です。その新米も夏なら一ヶ月、冬なら二、三ヶ月で味が落ちてくる。 新米の微妙な甘みやうまみに関係するのは、タンパク質やでんぷんを分解する酵素。古くなると、その働きも徐々に衰えていく。
新米は水をよく吸収して、柔らかくふっくらと炊きあがる。でんぷんの一部が溶け出して、独特のつやと粘りけを生み出すのです。 古くなると、水を吸いにくくなり、硬くて粘りの少ないご飯になる。更に古米になると、米に含まれる油が分解し、古米臭が出てきて、 香りも味も落ちてしまうのです。

日本農林JAS規格でいう新米とは、収穫した年の内に精米し、包装して商品化したお米のことをいいます。

読売新聞「ことばのファイル」よ

【吉村外喜雄のなんだかんだ 第47号】
~日本人のアイデンティティ~ 
「おにぎり」

秋風が肌に感ずるようになった。秋といえば行楽シーズン。おにぎりの美味しい季節です。
アテネの金メダリスト、水泳の北島選手、そして人気者、卓球の福原愛選手も、試合前にお母さんの手づくりの”おにぎり” をほおばった。「ご飯を食べないと力が出ない」という。おにぎりは日本人の元気の元。 炭水化物の摂取が試合のエネルギー元になる。お母さんが握った手のぬくもり、愛情も伝わってくる。

日本人に欠かせない”おにぎり”。家族そろっての行楽で、遠足で、運動会で、かぶりつくあの幸せ感は、 日本人にしか味わえない喜びでしょう。

日本最古のおにぎりは、我が石川県鹿西町の遺跡で、化石として見つかった。
約二千年前の弥生時代のものだという。平安時代には屯食(とんじき)と呼ばれ、宮中の宴で招待客の従者に振る舞われた。 やがて、兵士の携帯食となり、江戸時代に広く庶民に普及した。

(8/28 読売新聞「編集手帳」より抜粋)

今コンビニで買われるおにぎりは年間二十億個。今年、日本から北京に大手のコンビニが店を出した。開店初日、 市民が我先にと買い求めたのが”おにぎり”である。初めて口にする人が多い。 鮭をまぶした混ぜご飯のおにぎりが人気ナンバーワン。海の香りがする浅草海苔は、意外と不評だったと、TVで報じていた。
余談ですが、昭和二十年、アメリカは敗戦国日本を民主主義国家に改造するため、次々と新しい施策を打ち出した。政治、経済、 教育などあらゆる分野で実施されたが、学校給食に於いては、パンと牛乳を中心に据えた献立がそうであった。
パンと牛乳で、食糧不足の日本の子供たちの栄養を補おうとしたのですが、子供達の間にパン食を普及させることによって、 米食中心の和食文化に加え、小麦を主体とした洋食文化が、自然と家庭に普及するようになったのです。
その裏には、アメリカが自国で栽れた小麦を、日本へ輸出しようとする戦略が見え隠れする。

給食でパン食に慣れ親しんだ子供たちが成人し、結婚し、所帯を持つに従い、 パンやパスタなどが毎日の食卓に乗るようになった。食生活の変化がお米の消費に影響して、1960年には、 一人当たり年間消費量が120Kgだったものが、2003年には、60Kgに半減してしまった。
そういった中で、おにぎりがヒット商品として定着しているのは、日本人のアイデンティティに根ざした食品だからでしょう。

ちなみに私は大のパン好き。毎日朝食はパン。昼食もコンビニで買ったパンで済ますことが多い。60歳を過ぎて、 ご飯よりパンの方が好きというのは珍しいかも…。
近頃は、海外どこへ行っても、スシやラーメン、日本食の店がある。中でも居酒屋は一番の人気。 おにぎりが世界中どこへ行っても食べられるようになるのは、そんな遠い先ではなさそうです。

2004年09月21日

天職にめぐり合う

アテネオリンピックのおかげで、カラーテレビがよく売れたという。
ところで、去年から今年にかけて、カラーテレビを買った人の八割近くが、 4年後の北京大会までしか見ることが出来ない機種を買わされていることを、承知しているのだろうか?  8年後のオリンピックでは写らないということを…

現在受信しているテレビは、すべてアナログ放送。今年の春から東京、大阪、名古屋の三地区で始まった地上デジタル放送は、 2年後には全国で受信できるようになる。そしてアナログ放送は、7年後の2011年7月には終了する。

その時になったら、何万円か出してアダプターを取り付けれはいいと思っているかもしれない。が、デジタルテレビの売り物である 「高画質」や、「双方向サービス」を楽しめない機種がほとんど。
十年以上は持つと思うから、たいまいのお金をはたいて買っていく。しかし、電波を受信できなくなればただの箱。どのメーカーも、 そのことを販売時に十分説明していないという。

8/29読売新聞「一筆経上」より

【心と体の健康情報 - 163】
~幸せな人生を歩むために~
「天職にめぐり合うこと」

(株)芝寿しの梶谷忠司会長。神戸で知る人ぞ知る、(株)甲南チケットの小林宏至社長。 何れも二十数回いろんな職業を体験した後、梶谷会長は四十五歳、小林氏は五十歳になって、今の仕事にめぐり合い、 天職となった。
将来の職業が定められて生まれてくる人は稀である。”てんびんの詩”のように、何代も続く老舗に長男が生まれると、 其の時から将来が、人生が決まってしまう。
しかし同じ商家でも、私のように三男坊に生まれると、親は外へ出て一人前になってほしいと、”外喜雄”と名付けた。

もの心つく頃になると、将来何になろうかと、あれこれ考えるようになる。今の若者たちに、 「お父さんのような仕事をしたいと思うか?」と尋ねると、「嫌だ」と答える若者が七割近くいる。 お父さんが会社でどんな仕事をしているのか知らないということもあって、 何が自分に向いているのか分からない若者が多いという。

前号まで、「人生できるだけ早い時期に”天職”を見つけること、それが幸福につながる」と書いてきました。 9月12日の中日新聞に、「一隅を照らす」と題して、50代になって天職を見つけた人の話が載っていた。

某社の営業部長をしていたAさん、定年を間近にして、子会社に天下りするのが通例なのに、 何故か経験もノウハウもない、しかも高度な技能を要する、美容師の道を志したのです。

昼、営業部長としての激務をこなしたあと、夜間の美容専門学校に通い出した。
座講の方はともかく、技能実習のハードルは高かった。若いもののように手先が思うように動かず、挫折寸前まで行った。
横浜の郊外にある小さな美容院での修行が始まる。一人前の美容師になるための修行は並みでなく、 不屈の努力と精神力を要した。三度目の挑戦で実技試験を突破したときには、涙か止まらなかったという。

彼が第二の人生に美容師の道を選んだきっかけは、ある老人施設で、九十二歳の寝たきりのお婆さんが、 美容師さんに髪をカットしてもらっているのを見た時です。
生き返ったように、顔面いっぱいに喜びを表したのを見たとき、何ともいえない感動が走り、「私のやりたかったことはこれだ!  人に喜んでもらう私にふさわしい仕事はこれだ!」と、即座に決心したという。

彼の美容院は、福祉美容を目指している。足が不自由になったお客様の送迎、施設や寝たきり老人の家への出張美容。 現在二店舗持ち、三店目の準備に入っているという。営業部長だった時の経験が、新しい経営に生かされているのです。

2004年09月24日

ニセ温泉騒動

9月7日の夜、18号台風の影響で、金沢も40mの強風に見舞われた。そんな日に、金沢の奥座敷湯涌温泉で、 同窓会の懇親をやっていた。台風で飛行機が欠航するかもしれないというのに、東京から二人もやって来た。

翌朝、新聞の一面を見てびっくり。中型トラックが横倒しになり、家屋の屋根がめくれ飛んだ写真が載っていた。 V字形の山間の谷間の温泉町。強風が山の上部を通り過ぎて、風が吹かなかったのです。慌てて会社に電話したりしている。

そこで、江戸川柳を一句。 「子は二階 親父は屋根に 嵐の日」
( バカ息子は吉原の遊郭の二階に上がって遊び呆けているというのに、家では、親父が屋根に上がって、嵐と悪戦苦闘 )

湯涌温泉は、大正初めにドイツで催された鉱泉博覧会で、泉質の良さから「世界三大名泉」に選ばれている。が、 金沢で知る人は少ない。どこの旅館も、浴場に入ると、源泉がひしゃくで飲めるようになっている。胃潰瘍、外傷、 リューマチなどによく効く。

【吉村外喜雄のなんだかんだ 第48号】
「ニセ温泉騒動」

3~4年前の話になるが、ある日突然、山代温泉で、入浴中に浴槽のお湯を誤って肺に吸い込み、 レジオネラ菌に犯されて死亡したというニュースが、お茶の間に飛び込んできて、 循環型温泉の危険性が大きく報道されたことがある。

15年前、我が家を新築したとき、その問題となった循環型24時間風呂を設置し、毎日好きなときにお風呂に入れると、 重宝していた。事件が起きた時、どうしようかと迷ったが、今もそのまま使い続けている。

人生「上り坂」があれば、「下り坂」がある。 ところで、いつも心しておかなければならないのは、思いもかけない「まさか」 という坂があることです。「まさか」の坂は突然やってくる。そしてうろたえることになる。

レジオネラ菌事件だけでなく、突然の「まさか」に見舞われ、温泉旅館の客足が遠のいた事件が、 ここ十年の間に二度もあった。一つは、1995年1月17日の阪神大震災。その後ようやく客足が戻ってきたと思ったら、 1997年、三国沖のナホトカ号遭難オイル漏れ事件。いずれも北陸の温泉町に大きな打撃となった。

二度あることは三度あった。ところが、またも「まさか」のニュースが、突然お茶の間に飛び込んできた。 ”ニセ温泉騒動” である。発端は7月23日の白骨温泉の入浴剤混入告発。 その後全国の有名温泉に飛び火して、新聞雑誌・テレビの格好の餌食となって、今もまだ報道されている。

白骨温泉は、年間43万人も訪れる全国に名だたる名湯。それだけに、世間に与えたショックは大きい。
石川県はご存知温泉どころ、加賀や能登の温泉町の湯量は大丈夫なのだろうか?今から二十年くらい前、 経済が大きく成長していく中で、温泉地を訪れる団体客を取り込もうと、山代、片山津を始め、全国名だたる温泉旅館は、 我も我もと施設を拡充していった。その頃から、湯量不足がちまたのうわさとなっていたのです。

観光客が増えるからといって、それに比例してお湯の量が増えることはない。
温泉施設が拡張すれば、当然源泉が足らなくなってくる。
新幹線や高速道路などは、何キロにも及ぶトンネル工事がついて回る。
工事によって地下水脈がズタズタになり、近くの温泉が枯渇するといった現象が、全国あちこちで起きている。 地震で源泉が枯れてしまったケースもある。こんなことが一般に知られたら大変です。地元では分かっていても、知らぬふり。

乱開発だけが悪者ではない。地球環境に優しいというふれこみで推し進められた、地熱発電所の開発が原因となって、 枯渇してしまった温泉が、全国に少なからずあるというから、泣くに泣けない。

今回の事件が引き金になって、全国にニセ温泉が100ケ所、インチキ表示温泉が26ケ所も見つかった。芦原温泉では、 四軒が水道や井戸水を使用しながら、温泉と表示していた。単なる井戸水を温泉と称して、客を騙し、 入泉料まで取っていたのは許せない。
それに比べれば、湧き出す温泉の色が乳色でなくなったため、入浴剤を入れて白濁させることくらいは、 許せるような気がするのですが… だめ?!

ところで、先般の和歌山沖地震で、和歌山県の某温泉が白骨温泉とは逆に、今まで透明だったお湯が、 牛乳色の温泉が湧くようになって、旅館は大喜び。
金沢市内も、掘れば温泉が湧き、市内には、ホテル、共同浴場、レジャー施設、ゴルフ場など、 30ケ所くらい温泉が湧いている。直径十キロにも満たない金沢。
場所によって、泉質やお湯の色が違うから面白い。

8/ 29北国新聞の記事ほか

2004年09月28日

長所進展法

魁皇が優勝して秋場所が終わった。我が郷土の栃洋、出島の活躍も素晴らしかった。
ところで相撲の歴史については、意外と知ら ないことが多い。
土俵の中で相撲を取るようになったのは、江戸時代の後半になってから。初期の土俵には、四角のものもあったというから驚きです。 明治になって円形が主流となった。
土俵が出来る以前は、モンゴル相撲のように、グルグル回って取り組んでいたという。土俵が登場して、相撲の技が多彩になった。投げ、 ひねりなどの倒す技よりも、押しや寄りといった、土俵の外へ出す技が主流となった。

押し相撲はスタートダッシュで決まる。そこで、次第に手を下ろすようになり、現在の取り口になった。

昭和三年、ラジオ放送が始まると、放送時間内に取り組みを終わらさなければならない。 それまで無制限だった仕切り時間が、制限されるようになった。
更に、仕切り間隔が70センチになったのは、昭和45年夏場所からというから、意外と新しい。
伝統に固執せず、相撲に次々と新しい様式を取り入れ、良いところを伸ばすようにしてきたたことが、勝負のスピードアップにつながり、 国民的人気スポーツになったのです。

9/9読売新聞から

【心と体の健康情報 - 164】
~幸せな人生を歩むために~
「長所進展法」

船井総研の経営指導手法に、皆さんもご存知の「長所進展法」 というのがある。
以下、船井幸雄会長が語る、長所進展法のさわりを紹介します。

私が招かれてお店に行くと、あくる日から売上が30%くらい上がります。
まず「いいお店ですね」と言います。 相手を気持ちよくする言葉を投げかけます。
その次に「何が一番売れていますか?」と聞きます。
売れている商品は、ツイている商品です。ですから、その商品の売り場面積をちょっと広げ、 店頭の品揃えも増やしなさいと言うのです。

次に「何が一番効率がいいんですか?」と、 坪当たりの売上の一番いい商品を聞き、その商品はあと5%くらい売り場面積を広げ、 商品の店頭在庫を一割ほど広げたらどうかと、お薦めします。
次に「何が一番自信があるんですか? 何が一番得意ですか?」 と尋ねますと、あくる日から売上はグウ~ンと上がります。

欠点を正す「短所是正法」はやらないようにしています。 その会社、あるいは社員さんの長所を伸ばすことを第一に、指導しています。
世間一般の経営コンサルタントで、レベルの低いところは、顧問先の欠点ばかりを取り上げて、 問題解決指導をしたがるようです。問題点、つまり短所を正そうとしても、業績はあがらないことは、 幾多の事例を見ていればわかることです。

■ツキを呼び込み、幸せな人生にするために、 やらなければならないこと

(1)得意なこと、好きなこと、 やりたいことをやる
人は「得意なもの、 好きなこと、やりたいこと」をやって、世のため人のために尽す。そのために、この世に生まれてきたのです。
反対に「嫌なこと、したくないこと、欠点、短所」は、さわらないようにすることです。

(2)ツキを呼び込むことを考えるようにし、 ツキを落とすことをやらないようにする
ツキを呼び込むこととは、 「プラスの発想」「愛をもって与えていく」「人のために一生懸命やる」 などです。

(3)すべてのことに感謝し、喜びで接し、明るくふるまい、 笑いを絶やさない

(4)「人を認める」「誉める」「学ぶ」「素直になる」

私の会社では、来店される代理店所長に、挨拶と同時に、何か一つほめるようにしている。「今日のお肌きれいですね」 「素敵なお洋服ですね」。ほめればほめるほど、女性は美しくなります。女性の「顔」「髪」「洋服・装身具」 の何れかを褒めるようにします。
夫婦同伴パーティーで奥さんを連れて出ない人がいる。「人前に出すのはどうも… 不細工だから」などと言う男性の家庭では、 お互いほめ合うことがないのでしょう。

中年以降の男性には、奥さんに面と向かって「きれいだね」と言うのが苦手で、ほめることが下手な人が多い。
ところが、そういった男性に限って、奥さんに小言をよく言う。
欠点ばかりを指摘して、「欠点を正せ」と言っても、老化を推し進めるアドレナリンの分泌が盛んになるだけです。 奥さんの欠点ばかり指摘する「短所是正方」では、綺麗になりませんよね。

長所進展法は、経営のみならず、夫婦関係、子育てに於いても、有効な手法と言えます。

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