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企業不祥事

3/7 中日新聞「週刊誌を読む」が面白かったので、その一部を転載します。

堀江社長が出演する番組はいずれも高視聴率を記録し、彼はいまや新”視聴率王”と言われているという。 堀江社長の幾つかの著書も猛烈に売れているというし、ライブドアのホームページのアクセスは、 昨年の7倍の300万ページビューに激増しているという。
一方のフジサンケイグループも必死。産経新聞の緊急会議で「堀江社長のスキャンダルで書けるものはドンドン書いていこう」 という方針が確認された。
政治家などへのロビー活動も行っていて、森前首相などが一斉に堀江批判を始めたのは、その成果の現われ。
金にモノを言わせ、金に汚い自民党。その森前首相が「カネの力でなんとかなると思ったら大間違いだ!」と堀江批判。 ブラックユーモアですよね。

この間、一貫して堀江コールを送っているのは「週間プレイボーイ」。3月15日号で「ホリエモンを総理大臣に!」とブチあげた。 「民主党など、どの政党に任せても、日本が変わんないことに、そろそろみんな気づいてきたんじゃない?」
ホリエモンだったら、もしかしたら閉塞した日本をひっくり返してくれるかもしれない。

【心と体の健康情報 - 184】
~日本人のアイデンティティ~
「企業不祥事」

以下、3/2読売新聞・論点「企業不祥事」からの抜粋です。

雪印事件に端を発する企業の不祥事は、止まるところを知らない。 なぜこのような違法事件が頻発するのだろうか? 資本主義という社会の仕組みに問題があるのだろうか?  それよりも、日本人の社会慣習、物事の進め方に問題があるようです。

日本人の「和」を重んじる精神が、「ことなかれ主義」になり、「なあなあ」や「見て見ぬふり」 になり、「波風を立てない」ことが職場のため、会社のためとなる。
年功序列や終身雇用のもとで培われてきた、これらの日本的慣行が、 企業不祥事の根本原因になっているようです。

                           
家族を養っていけるのは会社のお陰。出入りの業者や社員である立場を考えると、筋や正義を貫き通すということは、 取引停止や、会社を辞める覚悟がなければ、とても実行できることではない。
ところが最近、こういった不祥事の多くは、”内部告発”という過去には見られなかったやり方によって、問題が公にさらされ、 企業責任を追求されるようになった。労使の雇用関係、帰属意識が弱まってきたことによる現象でしょうか。

いずれの事件も、やっていることは悪いと知りながら、ひたすら会社のため…。
「人に知られなければ何をしてもいい」といわんばっかり。罪悪感が極めて薄い。
人の道に反することをやっているにもかかわらず、飲酒運転をして捕まったような、「運が悪かった」 程度にしか受け止めようとしない。

だから、よその会社がマスコミで、会社の存亡に関わるほど叩かれていても、それを見ている他の経営者や管理職は、 「自らを戒め、改める」という気にはならない。「当社は、絶対バレない」とでも思っているのでしょう。

これは何も経済界だけの問題ではなく、政界では更に根が深い。国益よりも己の利益を優先する議員が後を絶たず、 汚い手法で政治の世界を渡り歩きながら、事がバレそうになると、「追求を巧みに逃れ、嘘をつき通す」。 そういった手練手管に長けた政治家が、政界を牛耳っている。

今の日本を動かしている50~60代の団塊の世代。戦後間もなく生まれた新しい教育制度の中で育った。 受験と出世競争を勝ち抜き、「宗教・倫理・道徳」 などとは無縁の世界で生きてきた。学力があり、 人よりも優れた能力の持ち主が、どんどん出世していった。
出世するには、実力が認められなければならない。どの企業でも、頭が良くて、行動力があり、人間関係づくりに長けた、 生き馬の目を抜くような人間が重宝された。
個人よりも会社の利益が優先され、そのためには「人の道」についてなど考えもしない。 あらゆる競争に打ち勝つことが自身の幸せにつながると信じ、生きてきた。
平気で嘘をつき、守るべきことを守ろうとしない。そんな人間が、世渡り上手に出世していった。そういった倫理や道徳、 モラルの欠落した人たちが、政界や財界のトップに上り詰め、悪いことをするのでしょう。

成人式や卒業式の風景を見ると、今の子ども達たち、大人の悪い面をそのまんま真似て、 社会のひんしゅくを買っているようにしか見えない。

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