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戦後教育の問題点

私が通った高校は普通高校。大学に進学し、将来建築士になることを夢見ていた。
ところが病気になり、大学受験をあきらめた。この選択が、その後の人生に大き
く影響した。学歴がなければ、大きな会社へ就職しても、出世は望めない。建築
士や教師になる道も遠のいた。

病気が完治し、元気に働けるようになったのは、昭和44年28歳…。主治医は
「次に再発したら、もう薬は効かない」と言った。無理が利かない体。自営業で身
を立てよう…。商売なら学歴不要、休みたいときに休めばいい…。

いつ再発するか分からない爆弾を抱え、技術も資格も何もない私。何で暮しを立
てればいいのか? その前に、基礎から社会修行やり直そうと勤めに出た。
人生再スタートの年でした。

【心と体の健康情報 - 222】
~子育て心理学~
「戦後教育の問題点」

以下、致知出版 渡辺昇一著「運命を高めて生きる」からの抜粋をからめて、

戦後教育の問題点を探ってみたいと思う…。

戦後教育の最大の問題は、個々の適正を伸ばす環境がなくなってしまったこと
にある。向学心があろうがなかろうが、高等学校全入にしてしまつたことです。
更にいえば、実業高校や商業高校をあたかも下に見て、子供たちを普通高校
進学一本やりで推し進めたことに、問題があった。

普通高校に進学することが、子供たちの将来にとって最善の選択と、先生や
親たちが勝手に決めつけ、子供たちの進路指導をしてきたことに問題がある。
実際のところ、普通科の授業に向かない子どもは多い。高等学校の授業は相当
高度である。当然授業に付いていけなくなり、多くが中退してしまうことになる。

中学の英語もよくわからないのに、あるいは因数分解が出来ないのに、高等学
校の英語や数学の授業についていけるわけがない。
そうした子供たちは、手足を動かす実技に向いているのかもしれない。実業高
校に進んでいれば、その適性を伸ばせたかもしれない。
猫も杓子も普通科高校に進ませるのは、悲劇と言わざるをえない。

このような現象を招いてしまつたのは、良い高校に入り、良い大学、そして、上
場している一流企業に就職することが一生涯安泰で、幸せになれるという、
"画一的"な考え方。そのことに、何の疑問も抱かず、一人ひとりの子供が持つ
適正に目を向けてこなかった戦後教育のあり方に、大きな問題があるようです。

世の中は学歴社会。わが子の幸せを願うあまり、多くの親は、実業高校に子供
を進ませることに、世間体を思うと恥ずかしいことと思う。そういった虚栄心を捨
てなければならない。
子供の適正を見出し、その適正を伸ばしてやるのが、親に課せられた役割では
ないでしょうか。

スポーツ、芸能の世界で活躍している人に、最近とみに目立つのが、まだもの
心つかない幼い頃に、我が子の天性を見出し、特訓英才教育を施し、才能を
開花させた事例が多いことです。
大リーガーのイチロウ選手、卓球の愛ちゃん、ゴルフの宮里 藍ちゃんなどは
、その最たるものでしょう。

我が子にどんな道を歩ませれば、将来幸せになれるのか、その子にしかない
"特性や個性"をいち早く見つけ出し、伸ばしてやるのが親の勤めでしょう…。
子供の能力を考えずに、親の果たしえなかった夢を、子供に託したり、世間体
や見栄で、子供の将来を見誤るようなことがあってはならないのです。

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