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「ドイツの降伏がもう少し遅れていたら、日本は分断国家になっていた…」

夏祭りの季節になった。ねぶた祭り、徳島の阿波踊り、越中おわら風の盆、
全国で繰り広げられる故郷の祭り…日本の祭り。この夏も胸がときめく。
お盆は故郷で、浴衣姿に盆踊り…"よくぞ日本人に生まれけり"である。

ところで、中国には日本でいう祭りというものがない。共産党政権になった時、

庶民から"宗教と祭り"を取り上げ、禁止してしまった。「何かを理由に住民が
集まれば、反乱になる」というのがその理由。韓国もまた、その昔、李王朝が
禁止してしまった。
日本は農耕民族。村人みんな助け合い、農作業をする。春には豊年満作を祈り、
秋には実りに感謝し、神様にお供えをして、みんな仲良く村祭りを楽しんだ。

【吉村外喜雄のなんだかんだ  - 136】
~歴史から学ぶ~
「ドイツの降伏がもう少し遅れていたら、日本は分断国家になっていた…」

明日からお盆休み。そして終戦記念日の8月15日がやってくる。
そこで今日は、私たちの知らない終戦秘話を…。

今、私たちが平和に暮らす日本も、歴史の歯車の回りようによっては、朝鮮半
島のように国家が分断され、同じ民族が銃を向け合うことになっていたかもし
れない。終戦直前の国際情勢を振り返ると、日本が分断を免れることが出来
たのは"幸運"としか言いようがない、それこそ紙一重だったのです。

日本より一足先に戦争が終結したヨーロッパ。共産国ソ連の指導者スターリン
は、占領下のポーランド、ルーマニア、ブルガリアで、ソ連の息のかかった政
権をしゃにむに押し立て、反政府勢力の排除と弾圧を強行した。

ヤルタの開放宣言に背くソ連に、米英は強く抗議したが、スターリンは耳を貸 そうとしない。ドイツと東ヨーロッパ諸国への戦後処理をめぐって、ソ連側のう んざりするような動きを見たトルーマン。日本の戦後処理には、ソ連を断じて 参加させない…と心に決めた。

日本に無条件降伏を要求する「ポツダム宣言」は、米・英と中国の三首脳の名に おいて発表された。だが、中国を代表する蒋介石は、ポツダム会議には参加していない。
あと一国、終戦間際になって日本に参戦したソ連。スターリンは、ポツダム宣
言の作成にはなんの相談もなく、なにも知らされなかった。米国の言い分は、
「ソ連と日本は、中立条約で結ばれて、戦争状態にあったわけではないから、
ソ連に相談を持ちかけるのは、却って迷惑するだろう」というもの。

たくみな言い抜けだが、ソ連を意図的にポツダム会議に加えなかったのです。
1945年7月26日、米国はポツダム宣言を世界に公表した。その少し後に、
宣言書をソ連に届けた。受け取ったモロトフ外相は、いら立ちを隠さなかった。

終戦の日8月15日に、トルーマンはソ連に通告した。
「満州、朝鮮半島38度線以北、サハリン(樺太)南部に展開する日本軍は、 ソ連に降伏する」
(この通告によって戦後60年、現在も朝鮮半島は分断国家のままである)

なぜか、千島については何も記されていない。さっそく翌日の8月16日、 ソ連は反応した。
1.ヤルタ会談での取り決めにより、千島列島を、日本軍がソ連に降伏する地域に含めること。
2.北海道、釧路から留萌まで引いた北半分を、日本軍がソ連に降伏する地域に含めること。

ソ連は、北海道北半分の占領を要求してきた。 スターリンによれば、日本は1919年~21年にかけて、ソ連領シベリアに 出兵して占領下に置いた。「もし、ソ連が日本の領土の一部をも占領できない としたら、ソ連の国民は大いに憤慨するだろう」と、警告してきた。

待ち構えていたように、トルーマンの返報は素早かった。
1.千島列島の日本軍が、ソ連に降伏することには同意する。
2.北海道北半分の占領については、にべもなく「拒絶」。
   そして、北海道の日本軍は、マッカーサー将軍に降伏する。

・もし、ドイツの降伏が遅れていたら…
・もし、ソ連の参戦がもう一ヶ月早かったら…
・もし、北海道にソ連軍が上陸していたら…
・もし、米国がソ連の要求を呑んでいたら…

どれか一つでも実現していたら、日本の戦後処理に大きく影響し、 日本の国土は二つに引き裂かれ、分断国家になっていただろう。

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