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国民不在…政争の具にされる国の重要法案

■「ロジャーズの法則」

インターネットは便利だ。何か知りたいことがあって検索すれば、即座に、有り余る情報を手にすることが出来る。百科事典の比ではない。

日本で、インターネットが一般に知られるようになったのは、1994年から…。
その後急速に利用者が増えて、一千万人を超えたのは1998年2月。
インターネットの利用は、わずか4年で一千万人の壁を突破している。
2年後の2000年春には二千万人を突破した。

「ロジャーズの法則」というのがある。 何か新しいものが市場に出回るとき、普及率が15%~20%超えると、急速に普及率がアップし、普及していく。
日本の15歳以上の人口の20%が二千万人。同じ年にパソコンの販売台数が一千万台を超えたことからも、いよいよ成人一人一台、 誰もがキーを叩き、気軽に利用する世の中になったのです。



【吉村外喜雄のなんだかんだ - 197】
「国民不在…政争の具にされる?国の重要法案」

国の重要法案が、ときに国民不在の党利党略の具にされているように思えて、不愉快である。国の将来のために、 何が優先課題かを考え、枝葉末節(しようまっせつ)に囚われず、与野党一致して、国の将来のために、事に当たってほしいものです。

今国会は、ネジレ国会。参院第一党の民主党は、すべての法案を参院で否決し、葬ることができる。 国の舵取りを委ねられている政府は、野党の主張に大幅に譲歩して、何とか国会を通過させようとする。一方の野党は、 あの手この手で廃案にしようと画策する。TVニュースを見ている私…。モヤモヤしたものが残るのは、一体何だろう…。

アルカイダなど、中東のテロ集団が野放しに拡大し、中東の石油がテロ組織の標的になり、戦略手段に使われるようなことになれば、 石油の97%を中東に依存する日本は、壊滅的打撃を受けるだろう。

国際社会が一致して「テロとの戦い」に臨んでいるとき、日本国内の事情を理由に離脱することはできない。政府・ 与党が新テロ法案の早期成立に、最大努めるのは当然として、民主党の対応も厳しく問われる。
「新テロ対策特別措置法」は、海自の給油・給水活動に限定するという。 海上阻止活動には、 米英独など7か国15隻が参加し、国際法に基づき乗船検査などを行っている。武力攻撃するわけではなく、 海上警察行動に近い。給油先を絞ることは、対イラク作戦への燃料の転用防止の徹底にもつながる。

新法案は従来にも増して、国民の理解を得られる内容になっている。
現行法の期限は11月1日に切れる。海上自衛艦の一時撤退は避けられない。早期に活動を再開するためには、 臨時国会中に新法案を成立させねばならないが、今国会での成立は厳しい情勢だ。

民主党が新法案への反対(今国会での解散をねらって…)を貫いた場合、政府・与党は会期を大幅に延長したうえ、 参院で否決された後、衆院で3分2以上の多数で、再可決するという"非常手段"も考慮せざるを得なくなる。
野党は、与党の多数による暴挙だと、国民に印象付けようとするだろう…。
民主党は、海自派遣については、国会承認しており、特措法制定や延長に反対した際も、 "憲法違反"を理由にしたことは一度もなかった。
なぜ給油活動が憲法違反との立場に変わったのか、明快な説明が聞きたい。
故に民主党は、新法案への対案として、具体的・実行可能な法案を提出すべきだ。抽象的な内容では、対案の名に値しない。 海自の給油活動を「憲法違反」として反対していることについても、説明責任がある。

10/18 読売新聞「社説」より

守屋氏の疑惑は、給油活動と直接の関係はない。民主党が疑惑追及を理由に、審議を拒否することは許されない。 日本がテロとの戦いを継続するうえで、給油活動を続けるのか、別の活動に切り替えるのか、 今国会で論じるべき最大の課題でなければならない。

10/24 読売新聞「社説」より

「赤福事件」もそうだが、何か問題が表面化し、社会を揺るがす事件に発展した時、必ずと言ってよいほど、 その陰に潜む悪事が露呈して、本筋の問題の解決をより深刻なものにし、解決を遅らせてしまう。
「新テロ対策特別措置法」が国会で問題にならなかったら、守屋氏のゴルフ接待や、給油量ミス隠ぺい、元専務の三千万円ネコババは、 表面化しなかっただろう…。
今の社会、私たちの見えない暗闇のなかで、どれほどの悪事がなされているのかと思うと、やりきれない気持ちになる。

 

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