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バリ島見聞録/ヒンドゥー教

神様の入り口 バリのお祭り

宿泊したホテルの脇に神様の入り口が…。バリではこのような建造物がごく普通に見られる

海鮮レストランで昼食をとっていたら…



【吉村外喜雄のなんだかんだ - 208】
「バリ島見聞録/ヒンドゥー教」

マレー半島の先に、大震災に見舞われたスマトラ島。
その先、東南方向にジャワ島が、ジャワ島の最南端にバリ島がある。
インドネシアは、1万7千の島々から成り、9千の島々に、日本の倍の人口の2億3千8百万人、 約490の民族が多様な文化を持って暮らしている。

バリの人口は330万人。その人口の87%がイスラム教、11%がキリスト教、1%が仏教その他、ヒンズー教は1%に満たない。
また、火山島だからでしょう、岩石は"浅間山の鬼押し出し"のように黒っぽい。
寺院の仏像も、海岸に突き出た岩も黒っぽい…。
バリには、2万を超えるヒンドゥ教寺院が点在する。インドから伝わったヒンドゥ教の神々は、大乗仏教やバリ土着の宗教と混じり合い、 バリ・ヒンドゥーという独自の宗教が育った。
インドネシアでは、独自の文化を持つ島である。

バリにも、日本でいう表鬼門、裏鬼門がある。
住まいから、島中央部の3千メートルの活火山、アグン山の方向が表鬼門になる。
その反対方向の海側が裏鬼門になる。だから、島民が住む場所によって、鬼門の方向が変わってくる。日本のように方角が一定していない。

魔除けの像表鬼門の方角は、「聖・善・平和」を象徴し、海の方角は、鬼神が棲む"凶"になる。
バリの家々、住宅も、官庁も、前庭のある家の入り口には必ず、割門(チャンディ・ブンタル)があり、神聖な世界と俗世界を分ける。
敷地を取り囲む塀の所々に、地の神の彫刻が、魔除けとして置かれている。

バスガイドさん、「私の家には、18対の神々が祀られている」と語る。
日本人夫婦が経営する、ダイバーショップの入り口にも割門があり、敷地内を見渡し、数えると、5ケ所に神様が据えられていた。


大きなものは、約1坪半くらいの囲いに、墓石のような塔が据えられ、神様が祀られている。小さなものは、 日本庭園の石灯篭のような塔に神様が祭られ、お供え物がしてある。

毎朝、すべての神様にお供え(チャナン・ヌパン)をして、お祈りを欠かさない。
敷地の出入り口の床にも、お供え物を置く。見ると、椰子の葉で編んだ12センチ角くらいの浅い器の中に、 ビスケットや花などの供物が入れられている。
ショッピングセンターの、高級ブランド店の入り口脇の床にも、お供え物が置かれていた。
バリでは、農作業から、宗教行事、ガムラン演奏や踊り、公共への奉仕活動、冠婚葬祭すべてを、村人みんなで相談して行う。
地域住民の相互扶助共同体が確立していて、一昔前の日本のよう…。

バリの人達はお祭りが大好き。毎日島のどこかで祭事が行われているという。
写真は、元日の昼、村人が白装束で、頭の上に神様?を乗せ、楽器を鳴らし、私たちが食事をしている前を通り過ぎていったものです。
島内を歩けば、どこかで写真のようなお祭り行事にぶつかるのです。

車窓からは、日本によく似た水田風景が遠望できる。
年三毛作のバリでは、牛は農作業に欠かせない。畦に沿って点在する小屋に、牛が飼われているのが見える。ヒンドゥー教だから、 牛を大切にしているのでしょうね…。

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