« 遺伝子を学ぶ | メイン | あなたの仕事は何ですか »

落語・明烏(あけがらす)

一見さんお断り


吉原で位の高いおいらんと遊ぶためには、ますず手引茶屋で

宴席の準備ををしてもらい、茶屋男の案内で見世(女郎屋)に

登楼するという手順を踏まなければならない。

吉原は、初めて登楼する一見さんはお断りです。

金沢の遊郭も、バブルがはじける頃まで、一見さんはお断り

でした。

理由は、お馴染みさんに、お勘定を気にせずに遊んて゜もらい

たい(盆暮れ払いです)・・気心が通じたお馴染みさんがいい

・・故に、一見さんはお断りなのです。


私も若いころ・・町内の若旦那に伴われて、西の遊郭へ連れて

いってもらった・・女将が若旦那に、

「おわんさんのお爺ちゃんの頃から・・大旦那はんもよう来られ

とったわいね・・いんぎら~と遊んでいくまっし」

・・そうして二階に案内され、お座敷遊びに興じたのを覚えている。


950 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

~ことば遊び~ 「落語・明烏(あけがらす)」


古典落語の名作「明烏」は、吉原が題材です。

純情堅物で女性にウブな若旦那を、吉原へ連れ出す噺です。


聴きどころは、お供を頼まれた遊び人が、若旦那を吉原まで連れて行く  くだり・・遊び人の奮闘ぶりに加え、若旦那の堅物ぶり、ウブさ加減が際立つほどに、ラストのサゲが生きてくる。三代目古今亭志ん朝の得意ネタでした。


日向屋の若旦那時次郎は、生真面目で堅物、読書ばかりで世間知らずの純情男・・

跡取りの将来を心配した父親の半兵衛・・町内の遊び人、原兵衛と太助に、時次郎を吉原へ連れ出すように頼んだ。

太助は時次郎のお守りは面倒と、一度は断ったが、世話焼きの源兵衛に、「日向屋のお金で遊べるんだから」となだめられ・・三人は吉原へ。


吉原の大門をくぐり、おいらんたちの姿を見ると、さすがに世間知らずの時次郎でも、ここが書物で読んだ吉原という場所だと気づき・・泣きながら「帰ります!」と叫ぶ。

源兵衛と太助はとっさに、「一人で先に帰ると、大門の見張りに怪しまれて、拘留されますよ」と嘘の脅しをかけ、部屋にとどまらせた。


時次郎のお相手は、浦里という美女。「あれほどウブな青年は珍しい。ぜひ、わたしが」と申し出て・・堅物の時次郎もおいらんの魅力に、
すかっかり骨抜きに・・

一方、源兵衛と太助は飲み過ぎて、おいらんとの一夜はだいなしに・・
そして翌朝。


源兵衛と太助は、時次郎が浦里と極上の一夜を過ごした聞き、おもしろくない。そのうえ、時次郎が寝床の中から、ノロケ話を始めたものだから、見ていられない。「先に帰るよ!」と言うと、時次郎・・

『ええどうぞ、でも大門で留められますよ』

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.noevir-hk.co.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/1594

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

ひとつ前の投稿は「遺伝子を学ぶ」です。

次の投稿は「あなたの仕事は何ですか」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.36