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2012年04月 アーカイブ

2012年04月02日

仕事は人生そのもの

■経験と体験の違い


「木野君な、経験と体験とは違うで、どう違うかわかるか」
いつものように禅問答のような質問です。

車の中でも、トイレの中でも、いつでも、どこでも質問するのが

幸之助でした。
質問に答えると「違うな」という返事です・・私への愛情だったと

思います。
「経験は誰もがしてるんや・・50年生きたら50年の経験がある。
体験は違うんや・・体験は体を痛めて、のたうち回ってつかむ

もんや!」

      木野 親之著『 松下幸之助に学ぶ・指導者の三六五日 』



953 【心と体の健康】

幸せな人生「仕事は人生そのもの」


3月29日夜八時、NHKTV「仕事ハッケン伝」・・未知の仕事にチャレンジして、無事やり遂げた女性タレントが、仕事を終えた後、ポロッと喜びと安堵の涙を流し・・二度つぶやいた・・
「 働くって何でしょう? 働くって何でしょう? 」


「 何のために働くのか・・何のために仕事をするのか? 」

新入社員から、このような素朴な質問が出たら、上司のあなたは何て答えるでしょうか?  
答えは以下、致知出版/川人正臣編「仕事と人生」にあります。


「 仕事をすることによって人間ができてくる。人間ができると、仕事もできる。
人間が仕事をつくり、仕事が人間をつくっていく 」


第一章「仕事-2/仕事は人生そのもの」の書き出しです。

最初の二行を読んだだけで、仕事の本質が分かったような気になり・・
続きの文章に
目がいく。


「自分の仕事もできない者は、何をやってもできません。仕事をすることによって存在感ができる。仕事があるということは、すばらしいことなんです。生きるということは仕事をするということです 」


「 自分の仕事ができなければ。何をやってもうまくいかない。
逃げたら駄目なんだ。徹底的に仕事のことを考えなさい。
困難はそのとき辛くても、必ず将来の飛躍になるから・・ 」

「 仕事が行なんです。仕事以外に何かあるのではない。
仕事そのものが行なんです。 相撲取りは、稽古をしないとだめ・・
稽古をする以外に上手くなる方法はないんです 」


「 人間ができると仕事ができる。仕事ができても人間ができていないと失敗する。やり手、切れ者と言われても、人間ができていないと失敗する 」

「 経験すると誰でもできるようになる。苦労とは体験なんです。
できないのは、未体験で経験がないからです・・処理能力がないだけなんです。処理能力がないから苦労だと思うのであって、仕事ができたら苦労と思わない。

頭だけで考えていては駄目。苦労し体験すれば、必ずできるようになります 」

「 自分の所管の仕事をきちんとやる。自分の仕事に打ち込む。
頭で知っているのではない・・体で覚える。これが本当の”おぼえる”であり”さとる”である 」
自分の仕事に打ち込んで、誰にも負けないところまでやりなさい。
そのためには、信頼と実行と胆識が大切だ 」

2012年04月05日

ゆでガエルの法則

消費税・閣議決定

以下、3月30日PM5;30、NHKラジオニュース解説から・・

「すったもんだの挙句、30日朝消費税法案が閣議決定された。

早ければ、今国会に法案が提出される 」


「小沢元代表を中心とした民主党反対派が、消費税増税阻止を

唱えるのは、消費税で選挙が戦えず、落選するからです。

”政治家”は国の将来を考え、”政治屋”は次の選挙しか考えない。

国民のための政治を忘れた国会議員に、政治不信はつのる」


「消費税を30%に上げ、年金支給を75歳にしない限り、年金破

たんは避けられない・・もし実施したら、革命が起きるだろう。

10%に上げても焼け石に水・・3年も持たずに財政難になるだろう 」


「今のままだと、日本の国債は十年後に破たんし、日本は破産す

る・・危機は間違いなく訪れる。なのに、国会議員も国民も切迫感

がない。『まだまた先の事・・まだ大丈夫』と思っている。

国民総ゆで蛙である 」


954 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

「ゆでガエルの法則」


消費税引き上げ法案・・二月下旬の産経新聞の世論調査では、反対60%、賛成40%と、反対が20ポイント上回った

NHKのニュース解説者は、この数字を見て「日本は”ゆで蛙”になっている」と言った・・


「ゆで蛙の法則」とは・・二匹のカエルの一方を熱湯に入れる。
もう一方のカエルは冷水に入れ、下から熱していく。
すると前者は、直ちに飛び跳ねて脱出する・・
それに対し後者は、徐々に水温が上昇していくのに慣れて、危機感がマヒ・・熱湯に近づく頃には、もはや脱出する力を失い、ゆで上がってしまう。


円高に苦しむ日本の中小企業・・過去十数年、何度も円高の試練に見舞われながら、何とか切り抜け、乗り越えてきた。

「このままでは、いずれ立ちいかなくなる・・何とかせねば」と思いつつも、つい今の環境に甘んじているうちに、更なる円高へ・・もうどうにもならない「ゆでガエル」である。
いまさら手を打とうにも、体力が残っていない・・倒産するか廃業するか・・お先真っ暗である。


ゆでカエルの話を、他人事と笑うことができるだろうか。
地球温暖化、オゾン層破壊、酸性雨、異常気象、いつ襲ってくるかわからない巨大地震・・まだ大丈夫・・先のことだと、変化に気づいていながら楽観視して、問題を先送り・・「ゆでガエル」になっていく。


私たちの会社を覗いてみると・・課長の時は、情熱的に新しい企画を提案し、取り組んでいた社員が、功績を認められ役員になったとたん、失敗をおそれ、事なかれの保身に走る。


居心地の良い地位を得たことで、保身に走り、社長取り巻きのイエスマンになっていく。
ぬるま湯に浸り、誤った施策がまかり通る、ゆでガエル会社になっていく。


昨年秋、84億円を博打でスッて、会社に莫大な損害を与えた大王製紙の井川前会長・・社長も役員も不正を知りながら、見逃してきた・・ゆでガエル企業の典型でしょう。


長年社長職にあると、気づかないうちにぬるま湯に浸っていく。

自社の経営環境が変化しつつあることを、気づいていながら、思い切った施策が打ち出せないでいる・・今までと変わらぬ経営をしていても、そこそこ利益が出ると、「当面は今のままで・・」と自己満足し、ゆでガエルになっていく。

                                                (株)新経営サービス「ゆでガエル理論」より

2012年04月09日

仕事は人生そのもの(2)

徳川家康の名言

我いまだ志を得ざるときは  「忍耐」の二字を守れ

我まさに志を得んとするとき 「大胆不敵」の四文字を守れ

我まさに志を得たあとは 「油断大敵」の四文字を守れ


955 【心と体の健康】

幸せな人生「仕事は人生そのもの(2)」


「 何のために働くのか・・何のために仕事をするのか? 」

その答えは、致知出版/川人正臣編「仕事と人生」に、分かりやすく書かれています。以下、前号の続きです。


「 まだ若いからとか、勤続年数が少ないから・・なんて関係ありません。仕事をどれだけやるかなんです。
仕事もしないで、経験を積まないで、いくら勉強しても駄目です。
仕事をしない人間に存在価値がありません。

人から学んだことを、どのように仕事に活かすかが大事なんです。
仕事に活かせない勉強なんて、何の価値もありません 」


「 仕事ができないと信頼されません。人に認められたいと思うなら、
人の三倍ぐらい働きなさい。三倍働くためにはどうしたらいいか・・
それは人が三時間かかるところを、一時間でやればいい。
寝ても覚めても努力すると、その念力が仕事をさせてくれるのです 」


********************************

以下は、東京で40店舗のステーキ店を展開する、S社長の体験談です。

北海道の中学を卒業後、「億万長者になる」ことを胸に、コックを夢見て単身上京。

仕事は皿洗いだった。定時制高校に通いながら、毎日毎日、社員食堂の皿洗いに明け暮れた。

400人分の皿を一人で洗わされ、辛くて辛くてしようがなかった。

寝ても覚めても皿洗い・・400人分の皿ってすごいんですよ・・器ものの山。

それを毎日毎日・・辛かった。先輩に小突かれ、泣いたこともあった。

その辛い皿洗いが、ある事がきっかけで面白くてしようがなくなった。


腕時計を流し台の前に置いて、時計を見ながら一分間に何枚洗えるか・・挑戦したのです。

時計の秒針を見ながら洗っているうちに、昨日より一枚多く洗えた・・
二枚多く洗えた。

挑戦し続けるうちに、ものすごく皿洗いが上手くなり、早くなった。


先輩は包丁持っている・・フライパン持っている・・私は皿しか洗えない。その先輩もまれに皿を洗った・・私よりはるかに下手だった。
皿洗いに関しては、私の右に出る先輩はいない。


先輩たちも最初の頃は皿洗いをやったはず・・私との違いは、時計を見ながら皿洗いに挑戦して、格段に上達した私。先輩は、ただ漫然と皿を洗っていた。

それからの私は、皿洗いを待つようになった。
早く洗えるから仕事に余裕が出て、ほかの仕事も覚えるようになった。
先輩に認められ、わずか半年で皿洗いを卒業・・少しずつ調理を覚えるようになった。


この体験から学んだことは、「仕事は受け身でやってはいけない」ということです。
「こんな仕事をいつまでやらせるのだ」と、ぶつぶつ言いながら仕事をするから、辛いのです。

与えられた仕事が、辛いとかどうかではなく、「自分がその仕事をどう受け止めるか」・・仕事への姿勢にあるのです。それを皿洗いから学んだのです。

2012年04月12日

台湾が注目する日本企業

中国市場・今後の売れ筋商品

ジェトロが、中国市場での売れ筋商品として例示したのは、

「セコムのセキュリティサービス」

「TOTOの節水技術」

「良品計画の シンプルという商品コンセプト」など・・


日本では、消費低迷の中、量より質を重視する消費者に対応し、

製品やサービスの付加価値を高める企業が、今後有望になる。

一方、急成長する中国は、庶民の所得水準が高まり、生活様式が

急激に変化している・・そうした中に商機の鍵が潜んでいる・・

                                                                        日本経済新聞


956 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

「台湾が注目する日本企業」


中国で事業展開を目指す台湾企業の視察団が、昨年の暮れ日本を訪れた。訪問先には、京セラなどの大手のほか、意外な企業が含まれていた。

中国の巨大市場を見据える台湾企業が、日本で注目したのは、どんな企業だったのか?

経営者、金融幹部、個人投資家からなる70人の視察団は、最先端の”植物工場”を見学した。「有機野菜は作れるのか?」「コストは?市場競争力は?」・・訪問団から、次々と質問が飛ぶ。

視察後の感想を聞くと・・「台湾企業が仲介役になり、日本の先進技術を、汚染が深刻な中国に持っていきたい・・」との答え。


使節団は初日、大阪・心斎橋商店街を見学。翌日「ほっかほっか亭」のハークスレイや、省エネ住宅の「パナホーム」を訪れた。

京都では、人工歯製造の「松風」や、「京セラ」の太陽光発電、挙式サービスの「ワタベウェディング」を視察。


翌日東京に戻り、「ニチイ学館」や「ユニクロ」を回る。

今回の視察には、日本を代表する電機、自動車などの製造業は含まれない。

「日本にあるものは全て中国にもある」・・視点を変えて、「失われた二十年に、日本が世界に先んじた分野があるはず・・」


都市開発の「森ビル」「ユニクロ」を訪問後、参加者に感想を求めたところ、「今まで安いものばかり作ってきたが、高級な品物をいかに安く作るかがポイント」「日本は、長年培ってきた伝統技術をコアにして、新しいものを創造している」


キーワードは高級化消費環境など。「ニチイ学館」の介護サービスに感心した参加者は、社会保障制度が未成熟な中国で、成立するかを考えた。

日本が誇る電機は、韓国や台湾企業に市場を奪われ、自動車も、市場を主導できなくなってきた。

日本企業がデフレ経済下で生み出した「安価で良質なもの」が、価格に敏感な中国の消費者ニーズへの強みになるだろう。

                                                                                             日本経済新聞

2012年04月16日

人生に成功する条件

次世代に引き継がれる遺伝子


次の世代へ引き継がれる遺伝子には、本人の努力で変えられる機能と、
変えられない機能があります。

顔の形や性格など、人の個性に結びつく遺伝子は、親から受け継いだ
「設計図」と言えます。その遺伝子が変化すると、病気の原因になります。


「うちの家系はガン系・・」と言うように、癌や糖尿病、肥満などが、遺伝子
と関わっている。複数の遺伝子が絡んで発症するこれらの病気は、生活
習慣や環境の変化で防ぐことができます。


一方、血液型や肌の色など、単一もしくは少数の遺伝子で決定する体
の機能は、生まれながらのもので、変えることはできません。

遺伝病でも、特定少数の遺伝子の異常で発症する病気は、本人の努力
だけでは防ぐことは困難です。

          金沢医科大・遺伝子医療センター/新井田要センター部長


957 【心と体の健康】 ~幸せな人生~

「人生に成功する条件」


「人生に成功する条件」を問われたら、あなたには何が一番大事でしょうか?  私は「目標」を持つことが一番と思っている。
目標がはっきりせず、目標のない人生に成功はないと思うからです。


人によって求める目標は様々です。目標が違えば、やり方も違ってきます。  ところで、目標の中の何が大切でしょうか?

目標の中で一番大切なのは、長期の”遠い目標”を持つことではないでしょうか。

何となく高校から大学へ進学し、将来を深く考えることもなく、「安定しているから」という理由だけで、大手企業に就職・・目先の目標にしか意識が向かない・・そんな若者が少なくありません。


以下、川人正臣編「仕事と人生/第二章人生・厳しい現実を生き抜く」から・・

「自分が本当にやりたいことはなんだろう」・・この自分への問いかけに、答えを持っているかどうかが、最も大切なのです。

一度しかない人生・・やり直しの聞かない人生・・後戻りのできない人生。


自分が本当にやりたいことをやり通して、人のお役に立ち、人から評価される。そうして人生を終える時、「自ら歩いてきた人生に悔いはない」と心の底から言い切れる・・そんな人生でありたいものです。


4月11日NHK朝ドラ「梅ちゃん先生」で、自分の将来に迷っている息子に、父親が「人の役に立って、感謝されてこそ意味がある・・金儲けがすべてではない!」と諭している。


「役に立つ人は認められ、役に立たない人は落ちこぼれる」

役に立つかどうかは、努力している姿を他人がどう認めるか・・その評価で、お役立ちの大きさや、中味が違ってくる。


「いま日本の社会は大転換期、激動の時代に入っている。
今までの価値観や考え方が通用しなくなってきている。

強い者が残り、弱い者は捨て去られる・・実力がなかったら誰からも相手にされません。人の役に立てない人間は、生きていけません」


「自分の進む道は何なのか・・どんな目標を持っているのか・・どこへ向かって進もうとしているのか」
「この問いに明確に答えられるよう、自分自身を見つめなおすことです。心の底から湧き出てくるターゲット・・それが明確になった時、厳しい現実を生き抜く道が拓けるでしょう。充実した人生の第一歩になり、人生に成功する条件が満たされるのです」

2012年04月19日

落語・厩(うまや)火事

論語をネタにした落語「厩火事」

約二百年前に作られた古典落語に、以下の論語をネタにした噺がある。

(うまや)(や)けたり 子 朝より退きて曰く

人を傷(そこ)なえりや と。 馬を問わず(郷党第十)


ある時、孔子の家の厩が焼けた。役所から帰った孔子は尋ねた。

「人に怪我はなかったか」と・・その場では、馬について尋ねなかった。


※毎週月曜と火曜、BS日テレPM6:00、大河ドラマ「恕の人・孔子伝」

”孔子”の生涯を放映しています。


958 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

~ことば遊び~ 「落語・厩(うまや)火事」


仲人相手に亭主の愚痴・・「別れたい」は口先だけで、亭主に惚れきっている。そんな女心を、笑いを織り交ぜながら表現するのが、噺家の腕の見せどころです。

噺の中に出てくる二つの逸話から、亭主の本音を引き出そうとする女房・・ 思わず飛び出した男の本音が見事なオチになる。

柳家小三冶と春風亭小朝が、得意ネタにしている。


♪今日も、髪結いのおさきが駆け込んできた。三日とあけずにやって来ては、聞かされる夫婦喧嘩の愚痴と相談・・いくら仲人とはいえ、たまらない。

気さくで腕もいいおさきは、けっこう稼ぐ働き者だ。それに対して、六つ年下の八五郎は、おさきが惚れているのをいいことに、言うところの”髪結いの亭主”を決め込んでいる。


「今日ばかりは愛想が尽きた」とおさきは言う。

ならばと、「女房に稼がせて、酒を飲んで遊んでいるやつなんとは別れちまえ!」と言うと、おさき「そんな言い方しなくても・・」と、亭主をかばう。

「そんなら亭主の気持ちを試す良い方法がある」と話したのが、二つの逸話。


一つ目は、唐土(もろこし)の孔子という有名な学者の話。

留守中に厩が火事になり、愛馬が焼死してしまう。
ところが、家に戻った孔子は、馬のことは一言も触れず、家臣一同の無事を喜んだ。 使用人たちは主人の深い思いやりを知って感激した・・
これにより、人望はますます高まったという。


二つ目は、陶芸品に凝っている、麹町のさるお屋敷の旦那様の話。

あるとき、家宝の皿を手にした奥方が、二階から転落した。
奥方は必至で皿を守ったものの、旦那様が皿ばかり気にして、奥方の身を案じる言葉を口にしなかった。
そのため離縁・・以後一生独り身で過ごしたという。

男の本心は、いざという時にならなければ、本当の気持ちはわからない・・「亭主にも試してみたら?」と仲人。


おさきは、一世一代の大芝居を打つ。

亭主の大事な茶碗を持ち、目をつぶって転んだところ、お宝の茶碗は粉々に・・亭主、皿には目もくれず「おい・・大丈夫か・・怪我はないか?」

涙を流して喜ぶおさき、『そんなにあたしが大事かい』


「あたり前よ!おまえに怪我でもされたら、明日から遊んでて酒が飲めねぇ」

2012年04月23日

人生に成功する条件(2)

   <人生・成功のサイクル>

                 ものの見方・考え方を変える

                                    ↓

             考え方が変われば、行動が変わる

                                    ↓

              行動が変われば、習慣が変わる

                                    ↓

              習慣が変われば、人格が変わる

                                    ↓

              人格が変われば、運命が変わる

                                    ↓

              運命が変われば、人生が変わる

                                    ↓

      人生が変われば、ものの見方・考え方が変わる


成功サイクルが回るにつれ、ものの見方・考え方が変わっていきます。

行動が変われば、人格が変わる。人格が変われば、器が大きくなる。

      サイクルを重ねていく先に、”成功”の二文字が見えてくる。


959 【心と体の健康】 ~幸せな人生~

「人生に成功する条件(2)」


入社したばかりの社員さんに尋ねます・・「あなたの夢・目標は何ですか?」

「人生に成功する条件は何?」と問われたら、私は「遠い目標(志)を持つ」ことが一番だと思う。人によって目標は様々です。目標が違えば、やり方も違ってくる。

突然人から「夢や目標」を尋ねられたら・・即座に答えられるでしょうか? また「どのようにして、いつまでに」と、分かりやすく言えるでしょうか。


「幸せになりたい」「裕福な暮らしをしたい」・・誰もがそう願っている。
皆、同じことを思っている。しかし、実現を目指して努力する人はほんの一握り・・ほとんどの人は、ただ思っているだけで、何もしようとしません。 行動を起しても、努力が実り幸福を手にする人は、そのまた一握り・・

幸せを掴みたいなら、一時も人生を無駄にしてはならないのです。


長寿を念じ、努力すれば・・長寿は叶えられるでしょう。

病気になると思うなら・・病気になるでしょう。

自分がどう思い、どう生きるかによって人生が創られていく・・
その気になれば、運命を自らの手で変えることも出来るのです。


自分は「何のためにこの世に生まれてきたのか?」「何のために生きているのか?」「人生の目的は何なのか?」
誰もが、ある年齢に達すると、悩み考えることです。


ところが、日々仕事に追われ、生活に追われ、自らの人生をじっくり見つめ、考える機会がないまま、今に至っているのが現実です。

そして、知らず知らずのうちに自分自身を見失い、当初の目標(志)とはまったく違った方向に進んでいる自分に、戸惑うのです。


人生には、希望目標目的ビジョン理想信念など、様々なターゲットがあります。そうした人生のターゲットは、心の底からわき出てくるものでなければなりません。

まだ年若く、人生これからという時に、価値ある明確なターゲットを見つけることが出来たなら、人生は満ち足りたものになるでしょう。


理想を胸に志を立て、ターゲットが明確であれば、一か月の目標、一年の目標、そして人生の目標が明確になるでしょう。

今日は、何をどれだけ、どこまでやるかという、日々の目標も明確になってくる。後は、初心を貫き、やり通すだけ・・
それが出来たら、人生が・・運命が・・変わっていくのです。


明確な目標を持って人生を歩む人は、一日が、一か月が、一年が、活き活きしたものになるだろう。目標のない人生は、命と時間を無為に浪費し、進歩のない、生きる価値の見えない、虚しいものになるでしょう。


                                         川人正臣・編「仕事と人生/ターゲット」より

2012年04月26日

盲目の国文学者・塙保己一

日本を支えた偉人たち


私たちがよく知る二宮尊徳上杉鷹山西郷隆盛は、NHKのドラマ

にもなり、江戸時代日本を支えた偉人たちです。

私は、人生の後半五十歳半ばにして、ようやくこうした偉人たちの

偉業を学ぶ機会を得、自らの人生を考えるよすがにしたのです。


私たちの年代が、昭和三十年代学校で学んだ偉人は、ワシントンや

リンカーン、ニュートンなど、西欧の偉人ばかり・・

日本の歴史を彩る偉人たち・・名前は知っていても、何をなして偉く

なったのかは知らなかった。


お隣の福井県に”橋本佐内”という幕末の偉人がいる。十五歳のときに、

人生の生き方「啓発録」を著わした。啓発録は、人生の生き方の根幹を

成す名文として学校で教わるので、福井県で知らない人はいない。

(吉村外喜雄のなんだかんだ2009年1月630号632号634号)


ところが隣県の石川県では、名前を聞いても「 ? 」である。

江戸中期の国学者”塙保己一”もその一人でしょう・・


960 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

「盲目の国文学者・塙保己一」


月刊「理念と経営」連載「人に歴史あり 逆境!その時経営者は」…どん底から必死に這い上がり、逆境を乗り越えていく経営者の姿から、人は順境の時よりも逆境の時に、その隠された能力が発揮されることを学んだ。
逆境が、創造のエネルギーを生み出すのです。

盲目の国文学者・塙保己一(はなわ ほきいち)の生涯は、逆境をバネに人生の成功を掴んだ、典型と言えるでしょう。


塙保己一(1746~1821)は、 江戸中期の国学者で、武蔵児玉(現・埼玉県本庄市)に生まれた。5歳のときの病がもとで、7歳で失明。
母の死がきっかけで、学問を積んで立派な人間になることを志した。
13歳の時江戸に出、雨富検校に入門。按摩修行に励むも不器用ゆえ、学問が身に付かず絶望…自殺も考えた。


その後、賀茂真淵に国学を学び、卓抜した記憶力により、和漢の学に通暁し、検校・総検校となる。幕府保護の下に「和学講談所」を建て、門下に碩学を輩出。

『群書類従』に続き、『続群書類従』を編纂。34歳に始まったこの大事業の間、出版成就を願って、般若心経読誦は、42年の間に百万遍の読誦を2回繰り返したと言われている。

ヘレン・ケラーは、幼い頃両親から「塙保己一を手本にするように」と教育された。昭和12年来日した折、塙保己一記念館を訪れている。


塙保己一は、盲目という不遇の境遇にあって、常識を超える努力を生み出す…その元になるエピソードがある。

[エピソード1]

雪のある日、保己一は平河天満宮へ参詣に出かけた。

折悪しく、高下駄の鼻緒が切れたので、境内の版木屋(出版業者)の店に入り、紐をいただきたいと頼んだ。店の者は無言で、保己一の前に紐を放り投げた。

目の不自由な保己一…ようやく手探りで探し当て、鼻緒をすげようとする。それを見た店の者は、手をたたいて笑いこけた。
保己一はいたたまれず、すごすご裸足で逃げるように店を出た・・

その後、苦心の末に『群書類従』を出版することになった。

保己一は幕府に、版元になんとこの版木屋を推薦したのです。

何も知らない判木屋の主人…保己一に推挙のお礼を述べた。


「私が今日あるのは、あの時の皆様の冷たい態度のお陰です。目が悪くても、人から必要とされる人間になれば、決してあのような態度をされないだろうと、努力を積み重ねたのです。その結果、このような立派な本を出すことが出来ました。お礼を述べたいのは私の方です」
と、見えない目に深い喜びを浮かべ、語ったといいます。

[エピソード2]

和学講談所で「源氏物語」の講義をしている時、突然風が吹いてロウソクの火が消えたことがあった。保己一はそれとは知らず講義を続けたため、弟子たちが慌てた…「目あきというのは不自由なものじゃ」と保己一は冗談を言った。

人には、それぞれ隠れた能力がある。ハンディを背負って生きることは、大変不利なようですが、不遇を克服しようと、ひたすら努力を続けるうちに、潜在能力が開花してくる。


健常者には及ばない能力が開花して、後世に名を残す偉業を為しとげたのです…ヘレンケラーや中村久子もそうです…運命を切り開くのは己なのです。

一に努力、二に努力…”努力”が、不可能を可能たらしめるのです。

2012年04月30日

若いときの苦労は買ってでもせよ!

日本人の価値観の変化


戦後四十年続いた高度成長時代は、事業規模や市場の拡大にしのぎを
削り、暮らしを物質的・金銭的に豊かにすることに価値観を求めて、懸命
に 働いてきた。そしてついに高度成長のバブルが弾けた。

 

あれから二十年・・今までの価値観が通用しない時代になった。
精神面の豊かさに、目が向けられるようになったのです。


東北大震災の後、平穏な日常がいかに大切であるかを改めて実感・・
平穏な暮らしが再評価され、自然災害に対する危機管理、地域社会や
近隣との共同体意識が高まってきたのです。

そして、震災前より「自分は幸福」と思う人が、増えているのです。


961 【心と体の健康】 ~幸せな人生~

「若いときの苦労は買ってでもせよ!」


若き日に 汗流さずば 老いて後 涙となりて 悔いを残さん


「若い頃の苦労は買ってでもせよ!」と言う。また、「鉄は熱いうちに打て」とも言う。

名刀は、何度も真っ赤に焼いて、叩いて叩いて、繰り返し鍛えてやらなければ、強い刃金は生まれない。その刃金を更に荒砥して、仕上げでたっぷり研いでやらねば、切れ味の良い名刀にならないのです。


鍛え方が足らず、研ぎ出しが足らないと、なまくら刀になり、いざ実戦というときに使い物にならない。

また、どんな価値のある宝石も、原石のままでは捨て置かれてしまう。
磨かれてこそ、立派な宝石になり、高い評価が得られるのです。


人間はどうか・・人間の価値を見出すのは、宝石よりずっと厳しいし、年月を要する。のんびりしていると年老いて死んでしまい、灰になってしまうのです・・ 私がそうで、人生の折り返し点を過ぎてから気づいて行動しても、遅すぎるのです。

私が56歳の時、日創研では最も学びがいのある、TT研修を受講した・・ 最高齢の受講者だった。ある時、受講生が全員揃っている前で、講師から「今からではもう遅い!」と大声で言われた・・やる気が見えなかったのでしょう。
その時の一言が「なにくそ」と・・その後の研修を本気にさせたのです。


大器晩成の人もいる・・が、若い頃から苦労して努力を重ねた結果、花開いたのであって、若い頃にしっかり鍛え、磨かなければ、立派な人間にはなれないのです。


人間の脳は、宝石のように磨けば磨くほどシワが深くなって、大きな働きをしてくれる。つるつした、ノッペラボウの脳みそでは、価値のある人間にはなれないのです。

「有難う」という言葉の言葉の意味は深い・・災難に有って、どうしてありがたいのか?

順境は人を殺し、逆境は人を生かす」と言われるように、困難に出い、悩み・考え・苦しみ、必死に逆境を乗り越えていく過程で、人間が磨かれ、力がつき、器が大きくなっていくのです。

故に「我が身にふりかかてくる困難は、有難いことだ」と、先人は教えるのです。

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