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どうすれば幸せになれるか

絶好調男「中畑 清」                            職場の教養


昨年まで、四年連続セントラルリーグ最下位に沈んでいた球団が

「横浜DeNAベイスターズ」になった。 この球団の新監督に中畑清
氏が就任した。

中畑氏は現役時代、読売巨人で活躍。引退後は巨人軍コーチを務め、
アテネ オリンピック日本代表では、体調を崩した長嶋茂雄監督の
代行を 務めている。

ところで、氏の選手時代に付けられたニックネームは「絶好調男!」

どんなに苦しい状況でも、明るい笑顔と大きな声で周囲を鼓舞してきた。

監督就任会見で「四年連続最下位のチームを率いる心境は?」との
質問に・・
「新しいベイスターズは、明るくイキイキ元気のいいチームに なる。
それができそうな気がするんですよ。たとえ負けが込んでも、前向きな
姿勢で、次の日にまた頑張ろうという・・負けているのに何でこんなに
元気がいいのか・・不思議だな、と思わせるチームにしていきたい」
と答えている。


965 【心と体の健康】 ~幸せな人生~

「どうすれば幸せになれるか」


人間はそもそも、究極的に何に”幸福”を感じる生き物なのだろう?

それを突き詰めていくなら、一人の人間として周りから”認められる”ことに、幸福を感じるのではないでしょうか。

私たちが生きてきた昭和の時代は、「身近な人や社会からの承認 = 幸福」という図式が成り立っていた。
そうした幸福観が、平成になって大きく様変わりしてきた。

私が歩んできた時代は、勤めた会社で真面目に働いていれば、年齢相応に出世し、収入も増えていった。暮らしが豊かになっていくのを、肌で感じることができる時代でした。 それが昭和に生きた私たちの”幸福の源泉”でした。

この時代は、「年功序列」と「終身雇用」という、日本独自の二つのシステムに守られ、多くの人は会社で得た地位や評価が、そのまま社会の評価につながり、認められたのです。


会社から月々安定した給料を貰い、車や家を買い、専業主婦の妻と子どもを養うことが出来たのです。家事や育児を分担しなくても、家庭で夫としての地位を保つことができた時代です。

これが昭和に生きた私たち年代が描いた「幸福の図式」だったのです。


会社での地位や肩書は、家族にもそのまま認められた。
こうした、働く者に約束された幸福への一本道が、今、音を立てて崩れはじめている。夫婦共働きでなければ、幸せな家庭を築けなくなり、
旧来の会社システムが崩壊したことにより、大企業といえども、リストラや減給、倒産といったリスクに見舞われる時代になったのです。


今の時代に働く人たちは、私たちの世代が過去に描いてきた図式からは、幸福を見出すことが難しくなったのです。

大学を卒業し、普通に勤めてさえいれば、そこそこの地位まで昇進し、定年退職できた時代は終わったのです。


大きな会社に就職して、将来安泰と喜んでいたのも束の間・・一流企業は人材が豊富・・昇進に格差が生じ、比較的早い時期に将来が見えてしまう。

会社で自分が必要とされなくなったとき、定年まで居られるかどうか・・先行き不透明な時代になったのです。


待遇に不満を持って会社を辞めても、誰も振り向いてくれず、誰からも認めてもらえず、「こんなはずではなかった」と歎くことになる。

私が現役の頃は、肩書きがなく平社員のままでも、給料を家に入れてさえいれば、妻や子供から働き手として、一家の主として尊敬されたのです。

しかし今の時代は、家事を分担しないお父さんは「大切な人」には思われない。たとえ今は許されても、将来家に居場所がなくなり、家族に介護してもらえなかったり、熟年離婚の憂き目に合うことになる。


では、どうすれば幸せになれるのか?
まず、何よりも人間関係を大切にして、沢山の友達”ブレーン”を持つことです。そのためには、会社以外での人間関係を深める努力がいります。
会社の外での付き合いの中で、自分の能力が評価され、必要とされる人間になることです。


ややもすると、男性は組織の中でしか人間関係が築けず、それも、与えられた「役割」の範囲でしか動こうとしない傾向があります。

故に、会社の外で人間関係を築くには、趣味のグループや、スポーツ同好会、経営者の集いなど、何らかの組織に入って、世話役を買って出るか、自分で組織を作らないと駄目なのです。


そうした組織が苦手だったり、煩わしく思う若者が多いのも今の時代です。フェイスブックで友達を増やし、情報を交換して交流を深めるのも、一つの方法でしょう。

自分の能力、好きなこと、得意なことを生かして、ほめてもらえる場所を作り、人生を選択する巾を広げ、エンジョイすることが大事なのです。


                                              中央大学教授・山田昌弘「生きづらい時代」より

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