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2012年12月 アーカイブ

2012年12月03日

1か月ダイエットの薦め

消化吸収は胃で?


食べ物は、まずしっかり噛むことから・・ 口の中で、炭水化物が唾液に
よって麦芽糖に分解されます。 口の中で消化されるのは「炭水化物」
だけです。

私たちは、食べた物は胃で消化吸収されると思ってい.る。

消化の大半は十二指腸で行われ、胃で消化されるのは「蛋白質」だけ
・・ポリペプチドという成分になります。


十二指腸では、膵臓から出る酵素によって、麦芽糖がブドウ糖に、

ポリペプチドはアミノ酸に、脂肪は脂肪酸とグリセロールに

分解されます。

ここまでの過程が消化で、この先、小腸に入って吸収が行われます・・

小腸がなければ、養分になった食べ物を吸収することができないのです。

 

1025 [食と健康] 「1か月ダイエットの薦め」


一年前の私は、標準体重より14.5キロオーバー(灯油満タンの石油ストーブの重さ)の、82.5キロのメタボでした。

腹囲は、男性の標準を8センチ上回る93センチ・・背中にぜい肉が付き、お腹がせり出し、皮下脂肪と内臓脂肪たっぷりの、ずんぐりむっくりの体形でした・・こんなメタボでは、長生きできそうにありません。


摂取量が消費量を上回れば、当然太ります・・例えば、1日の摂取量が 100キロカロリーオーバーすると、1年間で体重が4キロ、5年間続けると、約20キロ太る計算になります。

過去に何度かダイエットに成功し、減量目標をクリアーしてきた私。
しかし、食習慣を改めようとしなかったため、2年もすると元の体重に戻っていた。

そこでお勧めするが、「1か月ダイエットプログラム」による”食習慣の改善”です。最初は3~5キロ減量を目安に、以下のような食習慣の改善プログラムを組み、一か月真面目に取り組みます。


和食中心のメニューで、摂取量を30%減らす・・空腹に慣れる
一口30回噛んで、ゆっくり食べる。夜8時以降一切食べない

早寝早起きの規則正しい生活習慣。毎日入浴する

卓球などで楽しく汗を流し、有酸素運動を伴うスポーツをする

日替わりでビフィズス菌と、ガセリ菌SP株入りヨーグルトを食べる


小腸で吸収された「ブドウ糖」は、肝臓⇒血液⇒心臓⇒全身を経て、筋肉に入り、
グリコーゲンとして筋肉に蓄えられます・・運動量が足りないと、脂肪になって蓄蔵されます。

「アミノ酸」も肝臓から筋肉に入ります・・運動しないと筋肉をつくる必要がないため、尿として排出されてしまいます。

脂肪も、同じように肝臓⇒筋肉の経路をたどるが、使われないと、肝臓内で「脂肪肝」に、内臓で「内臓脂肪」になります。


小腸は、食べ物が最後に吸収される場所です。大切なのは、小腸から便となって排出されるまでの通過時間・・小腸の通過速度です。

インド人、アフリカ人は平均半日・・長くても1日・・日本人は、1日~1日半・・イギリス人は約4日と言われています。


この通過速度に影響するのが「悪玉菌」・・悪玉菌が多いと、食べ物の通過速度が遅くなります。小腸に住んでいるガゼリ菌と、大腸に住んでいるビフィズスを摂取し補うことで、小腸と大腸の善玉菌が増え、食物の通過速度が上がります。
ガゼリー菌は、便秘を改善し、内臓脂肪を低減させるダイエット効果の高い乳酸菌として、2001年研究結果が発表されている。


小腸の流れがスムーズになれば、”食べカス”の停滞時間が短くなり、過剰な脂肪が吸収されずに通過していきます・・ダイエットの促進になるのです。

                                                     よこはま土田メデカルクリニック院長・土田隆

2012年12月06日

孫子の兵法 [勝利に導く五つの要点]

どのような観点で投票すれば良いか?


前回は民主党のマニフェストに・・前々回は、郵政民営化と規制緩和に

国民は期待し、投票した。何れも二者択一・・有権者には分かりやすい

選挙だった。
ところが今回は、日本の将来に関わる問題が山積・・一票の重さを問わ

れる選挙になった。有権者は、どのような観点で投票すれば良いのか?


一.信頼できるか

    経済成長が期待できない時代に、負担や不利益をどう分配

    するか・・必ず誰か犠牲になる。有権者に、都合の悪いことを

    言える政治家・政党でなければ、信頼できない。

二.誠実か

    聞き心地のよい公約ばかり並べ、国民に媚びる候補者より、

    「国が破綻しないよう、我慢を強いる」本当の政治家に一票を 
    投じたい。

三.公約を実行する力量があるか

     政権担当能力と責任ある政治、公約実行能力のある政党に

     一票を投じたい。



1026 「吉村外喜雄のなんだかんだ」

「孫子の兵法[勝利に導く五つの要点]」


兵法書「孫子」は、後に武経七書の一つに数えられ、古今東西最も著名な兵法書と言われ、今日に至っている。

孫子が生きた時代は、「戦争の勝敗を”天運(占い)”に委ねていた」ことから、神を否定する孔子や孫子は、疎んじられ遠ざけられた。


「孫子の言うことは、戦場を知らぬものが描く空論でしかない・・戦場は生き物・・戦闘の形は刻々変化する・・古戦場を巡っただけで勝てるものなら、将軍は苦労せぬ! 第一やつは武器一つ取れまい」と・・これに対し、孫武はつぶやいた・・「それがしの兵法は学問だ! 武に疎いのは、儒者が武器を取らぬのと同じだ」


「孫子」が、今日まで普遍的価値を有することができたのは、目先の勝敗に囚われることなく、国家間の利害を長期的視点に立って、戦争を論じているところにある。


彼を知り己を知れば 百戦して殆うからず

孫子の兵法で最も知られた言葉ですが、この後に重要な言葉が隠されています。

彼を知らずして己を知れば 一勝一負す。

  彼を知らず己を知らざれば 戦う毎に必ず殆うし

たとえ相手を知らなくとも、己の姿さえ知っていれば、勝敗を五分に持っ

ていける。しかし、己を知らずば、戦うたびに必ず必ず敗れる・・と断言し

ている。

まず、自分の姿を知ることが、いかなる場合でも重要な心得であることを

示した名言です。


勝利に導くために、以下五つの要点があります。

一、「戦ってよい場合と、戦ってはならない場合の判断ができれば

       勝ち!

織田信長は、勝てる勝負しかしないことを、鉄則にした。
5割6割では戦わず、8割9割でようやく腰をあげ、圧倒的戦力を整えた
後に戦うことを第一とした。

2万5千の兵力に、3千の兵で立ち向かったあの桶狭間の戦いも、隊列が長く伸びきる地形を戦場に選び、今川本陣2百対、織田本体3千という、局地戦における兵力が絶対有利な中で、勝利している。


二、「
大兵力と小兵力、それぞれの運用法に精通していれば、
       勝ち!

狭いビルの中に潜むテロリストを殲滅しようと、重装備の精鋭師団を大
量に投入して取り囲んだり、広い原野の戦いに、軽装備の特殊部隊を
少数投入しても、戦果は望めない。


三、「組織内の意思統一がなされていれば、勝ち!
作戦行動の目的が、指揮官から部隊全体に浸透していないと、戦いに
は勝てない。
政党内の意思統一を図れないまま、弱体化していった民主党がそう。

四、「計略を敵に悟られることなく、戦いに臨むことができれば、
       勝ち!

五、「戦場から遠く離れた王や将軍が、現地の指揮官が立てた戦術

       に口出ししない

福島原発汚染被害拡大で「民間事故調査委」は、「専門知識・経験を欠
いた少数の政治家が中心となり、場当たり的対応に終始した」と、 首相ら政府首脳による現場への介入が、現場を無用の混乱と危険拡大を招いたことを報告している。

2012年12月10日

天才少年・孫武

孫 武


孫武は紀元600年頃の兵法家です。呉王に軍師として仕えたが、

それ以外は不明。
孫子の著とされる「孫子の兵法」は、その卓越した内容から、
歴史に名を残す多くのリーダたちに影響を与えてきた。


三国志の英雄”曹操”は「孫子」を学び、用兵に用いた。

また”武田信玄”は、「孫子」から「風林火山」を旗印とし、

ナポレオンは「孫子」を座右の銘にしたことは、余りにも有名です。


「孫子の兵法」の普遍的価値が、現在に至るまで支持されるのは、

「戦争でいかに勝利するか」を指南する、ありふれた戦略書ではなく、

「いかに戦わずして勝つか」

「戦わざるを得なくなったとき、いかにして損害を最小に抑え、

勝利を得ることができるか」を、とことん追求していることにある。



1027 「吉村外喜雄のなんだかんだ」

~歴史から学ぶ~ 「天才少年・孫武」


孫武が少年の頃、竹細工を主とした雑貨商を営んでいた両親が相次いで亡くなり、あとを継いだ。

店はよく繁盛した・・日銭が貯まると、それを持って古戦場めぐりの旅に出かけた。

当時、盗賊や空き巣が横行していて、商品を店に残したまま空き家にするのは心配だった。

知恵者の孫武・・厳重で効果的な盗賊撃退の仕掛けを家中に施して、家を留守にした。

まず、竹槍を垣根のように土塀の上に並べた。切り揃えた細い竹は、見た目にも美しく、盗賊も入るのをためらうだろう。

次いで、壁を外側へ二重に囲った・・打ち壊しや放火の予防になり、夏と冬の断熱効果もある。壁の間に、蜂が幾つも巣を作って、生きた忍び返しにもなった。

床下には、毒蛇を捕えてきて放った。孫武の店は食品も扱う・・それを狙って鼠がやってくる・・床下の毒蛇は、この鼠を餌に居着いてくれる。

鼠の駆除と、床下にもぐって侵入してくる盗賊を阻む・・相乗効果が期待できるのです。

少年孫武の工夫は、商品の万引き防止策を考えるなど、身の回りの様々なものに及んだ。


知恵者孫武の評判を伝え聞いた青果商の男が、泥棒を撃退したいと相談に訪れた・・夜中に倉庫の商品が何度も盗まれ、困っているという。

そこで孫武が考えたアイデア・・それも一つではない・・四段構えの撃退法だった。

一ケ月後、青果商が礼を言いに来た。
「いや~効きましたよ! 一人を捕まえ、残る1人は気絶しました」
その方法とは・・

まず床下に紐を縦横に張って、釣り針を吊るした・・引っ掛かると、驚いて慌てふためき、衣を破るか皮膚を傷つける。

扉には鈴を下げさせた・・盗賊はそれを切り取って、錠前を壊すだろう。

そこからが仕掛けの真骨頂・・扉を引くと、鳴子が大きな音で作動し、同時に天井から幽霊の人形が、眼の前にぶら下がる寸法だった。


評判を聞いて盗難防止の相談に来る人が、引きも切らない・・
孫武は面倒がらず、五寸釘を使ったカンヌキや、窪地に板を置いて踏むと跳ね返って、しこたま頭を打つ仕掛け、侵入者を惑わす迷路などを伝授した。

「大きくなったら・・陣地を作る仕事でもやったらどうだ・・」

父親のこの一言が、その後兵法書記述に打ち込むきっかけになった。

16歳になってからの孫武は、世間に知られるあちこちの古戦場を巡り歩いた。

古戦場では、地理的条件をくまなく調べ上げ、軍勢、戦闘形態、勝敗因などを細かく分析・・膨大な戦略・戦術記録の集積に励んだのです。


                                                                           塚本青史著「孫子伝」より

2012年12月13日

ピロリ菌感染を見過ごすな!

「乳酸菌LG21」がピロリ菌に効く


ピロリ菌に冒されたら、胃酸の分泌を抑える薬と、二つの抗菌薬を

投与し、一週間続けて服用すると完治します。

問題は、耐性ピロリ菌が三割ほどいて、除菌率が落ちていることです。


今、除菌効果を上げるために注目されているのが、乳酸菌「LG21」。

市販のヨーグルトでは、明治プロビオLG21が、ピロリ菌の活動を

抑える働きがあるとして、人気がある。

ただ、薬ではないので、食べるだけでは除菌には至りません。


1983年に、オーストラリアの病理学者が、ピロリ菌を発見した後、

日本でもマウスを使って研究・・胃の中に乳酸菌がいると感染せず、

感染した無菌マウスに乳酸菌を与えると、ピロリ菌が排除されること

が分かった。

そこで、より効果のある乳酸菌を探したところ、「LG21」が見つかった
のです。
                                                     東海大医学部・高木敦司教授



1028 【食と健康】 「ピロリ菌感染を見過ごすな!」


日本では、胃ガンの原因の95%がピロリ菌感染による・・というデーターが昨年発表された。

ウイルス感染によるガンは、「肝臓ガン」と「子宮頸ガン」が知られる。
これに細菌感染の「胃ガン」が加わる。


肝臓ガンと子宮頸ガンは、国が感染予防対策をしているが、胃ガンはなにもない。40年にわたり、年間5万人も亡くなっているのに・・除菌で予防できるのだから、国は対策に乗り出すべきです。
現在、胃ガンの医療費は年間3千万円と推定され、「何もしないと2020年には5千万円を超えるだろう」と、北海道大学医学部・浅香正博教授。


私は十年前ほど、毎年行っている胃カメラ検診で、ピロリ菌感染が見つかって、治療した経緯がある・・テレビ画面に映った胃壁が、真っ白に覆われていたのを、今も鮮明に覚えている。


ピロリ菌に感染すると、数週間から数か月で、100%「慢性胃炎」になるという。放置すると「胃潰瘍・胃炎・胃ガン」などの病気に進行していく・・
ピロリ菌感染の早期発見が、胃腸にからむ病気の予防になるのです。


浅香教授は、「若い頃に早めに除菌すれば、100%胃ガンを防げます。 五十代では、抑制率が男性で七割、女性は九割になるが、六十代では、男性は半分になってしまう」と警告している。


更に「除菌は早ければ早いほどいい。五十代以上は、除菌だけでは胃ガンの予防が難しいので、除菌後も定期的な健診が必要」と強調している。

2012年12月17日

ことば遊び 「艶笑落語・尻餅」

艶笑落語とは


落語の中に、艶笑落語という分野があります。
艶笑とはなんぞや?

要するにセクシー落語、ピンク落語といわれるものです。


表舞台の寄席などでは、決して演じられず、ごひいき客の

お座敷噺、高座が引けたあとの余興や、深夜テレビなどで

密かに演じられ、語り継がれてきたものです。


落語のオチは卑猥で、ちょっと顔を赤らめたりしますが、

江戸庶民文化の伝統から生まれたエロチカとして、

おおらかで楽しい笑いをさそい、和ませてくれます。



1029 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
~ことば遊び~ 「艶笑落語・尻餅」

私が落語に興味を持つようになったのは19歳の時。
「山のあなあな・・」で知られる三遊亭歌奴(現在の三代目圓歌)が、石川県内をドサ回りしていた頃です。


当時、真打になりたての歌奴・・夜、高座が引けて一座がくつろいでいるとき・・お手伝いの私たちを労って「艶笑小話」を語ってくれた。

「お風呂でおならをしたら、前と後ろにプクプクパッチン。男のおならは・・女は・・」と・・お腹を抱えて笑ったものです。


♪大晦日だというのに、八五郎の家では夫婦喧嘩の真っ最中・・
隣り近所では餅つきの音もにぎやかに、正月の支度をしているというのに、八五郎の家では、貧乏ゆえに餅もつけない・・

「長屋の手前、餅つきの音だけでも聞かせてほしいンだよ」

『って言われてもなァ・・ん?』


自棄になった八公の頭に、とんでもない妙案がひらめいた。

『何とかしてやろうじゃないの・・その代わり・・何をやっても文句を言うなよ』

夜になって・・八公、子どもが寝たのを見計らい・・そっと外に出て・・
聞こえよがしに大声で・・
『え~餅屋でございます・・八五郎さんのお宅は・・ここですな!』

ご近所を意識して、餅屋が来たところから、餅をつく場面にいたるまで、すべて”音”だけで再現しようというのだ。


主になつて「オ~餅屋さん・・ご苦労様」

餅屋になって『ご祝儀ですか・・え~親方・・毎度ありがとうございます』

子どもにお世辞を言ったりする場面まで、一人二役の大奮闘。

餅屋になって『そろそろお餅をつきますので・・』
(おっかあ、臼を出せ) 
(そんなもの、うちにないわよ)
(お前の尻だよ、お尻を出せ!)

餅屋になって『臼をここへ据えて・・始めます』

(白い尻だなァ) (あんた!何を言ってるんだい)

嫌がるおかみさんに着物をまくらせ、手に水をつけて、
尻をペッタン、ペッタン・・

「コラショ、ヨイショ・・そらヨイヨイヨイ! アラヨ、コラヨ・・」


そのうち、かみさんの尻はまっ赤に・・

『そろそろつき上がったようだ・・それッ、こっちへ空けるよ』

(ひと臼ついたつもり・・) 「と・・次は二臼目だ」


たまりかけた女房が、「餅屋さん・・あと幾臼あるの?」

『へェ、あと二臼でしょうか』

「おまえさん、餅屋さんに頼んで、あとの二臼は・・
  おこわにしてもらっとくれ」

2012年12月20日

故事から学ぶ 「憎いから叱るのではない」

根岸英一「幸福の四条件」

2010年に、ノーベル化学賞を受賞した根岸英一博士は、

大学生のとき、「生きること、その目的は何か」を真剣に悩み、考えた。

この思索の中から、自分なりの「幸福の四条件」を考え出して、

その後の人生設計に大いに役立ったのです。


[第一 健康] 健康を損なえば、全てを失う

[第二 家庭] 夫婦・子供・孫、家庭・家族が円満であることが、

すべての原点
[第三 仕事] 好きな仕事をして、収入を上回る大きな社会

還元が出来る人間になる

[第四 趣味] 趣味は人生を豊かにする



1030 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

故事から学ぶ 「憎いから叱るのではない」


ここ数日小雪がちらつき、寒い日が続いている。

56豪雪以降、温暖化の影響でしょう・・金沢に30センチ以上雪が降ることは珍しくなった。それでも庭のある家では、毎年冬になると、長年の習慣で雪吊りをする。

憎くては 叩かぬものぞ 笹の雪

雪の重みで、生い茂っている笹が押しつぶされそうになっている。
このままではかわいそうと、笹の葉をポンポン叩いてやると、雪が滑り落ち、笹は自らの力で跳ねるように起き上がる。


このように、親や先生が子どもを叱ったり、上司が部下を注意するのは、憎いからではない・・更に大きく成長してほしいと、願ってのことである。以下は、加賀藩前田利家に由来する故事です。


豊臣五大老の一人で、初代加賀藩主の前田利家が、若い家臣に「叱られる者の心得」を説いた、故事が残されている。

ある日、17歳の村井勘十郎が仕事をさぼって城を抜け出し、
城下の遊郭で遊んで、夕暮れ近くにこっそり帰ってきた。

これを知った利家は、彼を呼び出し厳しく叱った・・

「無断で持ち場を離れるとは何事か!」

勘十郎は、主君の前であるから、かしこまって正座をしているが、
顔は上げたままである。こわばった表情で、利家の目をジッと見つめて
聴いている・・返事はするが、言葉の響きに反感が漂っている。

この態度に利家は、一層激怒した・・

「こら、勘十郎! 主君から叱られる時は、頭を下げて、
一語一語かみしめて聴き、心から反省するものじゃ。
それなのに、頭を上げたままわしの目を見返すとは・・何事だ!

『申し訳ありません』という気持ちがまったく感じられない・・

目と目を合わせてにらむのは、果し合いをする時だ・・

おまえは、主君に果し合いを挑もうというのか。

わしは、おまえの父親にずいぶん世話になった・・
だから、どんな問題を起しても、おまえを成敗するつもりはない・・
父親のような立派な武士になってもらいたいから叱るのだ。

前田家に仕えるつもりがあるのなら、頭を下げて素直に聴け・・
心は態度に現れてくる!」


後日、この話を伝え聞いた勘十郎の父は、主君の温情に泣かずにおれなかったという。息子も自らを恥じ、その後は陰日向なく仕え、武功を立てる勇士に育ったという。

                                                          万年堂出版・木村耕一著「こころの朝」

2012年12月24日

叱り方・7つのルール

叱るということ・・

 

入社して四年もすると、後輩や部下をもつ立場になる。
後輩・部下が優秀でミスもなく、チームの売上は毎月伸びる一方・・
といった状態ならば言うことはないが・・人生はそれほどうまくは

いかないし、完全無欠な組織など、世の中に存在するはずもない。


つまらない失敗をする人もいるし、怠慢な態度を改めようとしない

人もいる。そうなったら、チームリーダーは、叱責するなり、

問い詰めるなどして、事態を改善しなければならないのだが、

「叱る」という行為は案外難しいものだ。


褒めることは誰にでもできるが、叱るには、相手のことを考え、

しかも、叱った後のことまで考慮しなければならない。

怒りにまかせて怒鳴ったところで、事態は改善しません。


                                      「理念と経営12月号・小さなコンセプト」より



1031 【心と体の健康】
~幸せな人生~ 「叱り方・7つのルール」


精密小型モーターで世界一のシェアを誇る日本電産・・創業社長の永守重信氏は、部下を叱るとき、自ら決めた「七つのルール」を守っている。


[1] 大きな失敗よりも小さな失敗を叱る

   小さな失敗で叱られるのは、叱られた後遺症は残らない。

   問題が小さいうちにちゃんと叱っておけば、後になって、大きな失敗
   をしなくなる。

[2] 失敗そのものよりも、失敗からリカバリーしようとしない、
    努力不足
を叱る

[3] 相手を見て叱る

    我が社では、私にガンガン叱られる社員ほど、見込みがある奴と
    いうことになる。

[4]10分叱ったら、100分のアフターケアが必要

    叱った後は必ず自分の気持ちを伝える。 
    手紙、メール、手段は問わないが、できれば自筆のものがいい。


[5] 叱るにも、愛嬌、ユーモアが大切


[6] 相手の目線で叱れ

    部長を叱る、課長を叱る、女子社員を叱る・・相手は全部違う。 
    その違う相手と目線を合わせ、心を通わせる。


[7] 叱る前に褒めることが大切
    人間関係では、無関心というのが一番いけない。部下が何か成果 
    を上げたときは、素直に喜び、ストレートに褒めて評価する。


永守社長が一番強調したいのは、後輩や部下に”無関心”であってはいけないということ・・叱らないのは無関心と同じ。

叱るとは、相手が言ってほしくないことを、相手に分かるように伝える・・一種の説得術である。

                                                     「理念と経営12月号・小さなコンセプト」より

2012年12月27日

海外に暮らして知る、日本製品の良さ

江戸小噺「大晦日」


大晦日に、借金返済のメドがたたない店の主人が、

田舎出の雇人に、

「いいか、借金取りが来たら『主人は他行(外出)しています』

と言うのだぞ」と言いつけて、さっさと二階に上がっていった。


しばらくすると米屋がやってきて、
「お米の代金を頂きに参りました」と言うので、 
雇人の男が「旦那は、ただ今他行しています」と言うと、

「そんなら、また後で・・」と言って、帰って行った。


入れ替わりに、今度は酒屋の丁稚がやって来たので、

「旦那は、他行しているぞ」と言うと、キョトンとして

「他行とは何のことです?」と聞き返すので、


「馬鹿め! お前は他行も知らんのか!

他行とはな、二階で昼寝をしていることさ」

 
                                               山住昭文「江戸のこばなし」



1032 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
「海外に暮らして知る、日本製品の良さ」


この正月は、休日がつながる九連休! 海外旅行の一番人気は、
ヨーロッパだという・・  私は、明日29日から正月3日まで、 沖縄ケラマ諸島の海でスキューバーダイビング・・リフレッシュしてきます。


海外に暮らす日本人・・現地調達では飽き足らず、日本から日用品を
取り寄せる人が多いという。
日用品で、以外と気づかないのが「ラップ」・・現地製品は、
「きれいに切れない」「すぐからまる」「レンジでチンしたら溶けた」など・・
やっぱり日本製がいいという。

現地で買い求めた歯ブラシは、「固くて太すぎ」て使いづらい。

台所用品では「土鍋」や「おろし金」、日本の書店で買い求めた「料理本」などを重宝している。

「虫除けスプレー」「むくみ防止スプレー」「使い捨てカイロ」など、
日本ならではのアイデア商品も・・海外には類似品がない。

以外に重宝するのが、「消しゴム」や「サインペン」「子ども用学習ノート」などの学用品。
日本からの取り寄せ上位は、「化粧品」「バス・トイレ・台所用品」
「機能性下着」「生理用品」など。
その他「汗ふきシート」「便座クリーナー」「レンジ用調理器具」などの
気の利いた日用品に人気がある。


現地生活に慣れたころに、「あの品は便利だった」と恋しくなり、
取り寄せる人が多いのです。

日本のコンビニや100円ショップが、中国や東南アジアに出店して、
日本人向けの日用品が身近に買えるようになったが、品数が少なく、
欲しい商品が手に入らない。


日本製品は品質がよい・・「ホチキス」のようなちょっとした文具でも、
日本製は使いやすく長持ちする。
メガネも、日本製が安くて良いものが多いという。

海外に暮らして初めて、日本製品の良さや魅力を実感する人が多いのです。

                                                                             読売「発言小町@新聞」

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