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2013年05月 アーカイブ

2013年05月03日

新入社員研修での食事風景

「しつけ三原則」

1. 朝、必ず親に「おはようございます」が言える子
       にする

2. 親に呼ばれたら、

      必ず「ハイ!」とハッキリ返事のできる子にする

3. 履物を脱いだら、必ずそろえ、
      席を立ったら、必ず椅子を片付ける子にする


更に付け加えて・・このしつけは、まず母親自身が夫に対して、
子どもたちの前で、当り前にやって見せることです。

そんな母親の後姿を見て、子どもたちは育つのです。


今の子供たちは、こんな当たり前のことが出来ていない。

三歳の頃までにしつけられれば、一生「礼儀正しい』人間になれます。

   
                                                                森信三・修身教授録より


1068 【心と体の健康】

「新入社員研修での食事風景」


倫理法人会「倫理306号」を転載します。

ある「新入社員セミナー」での一場面です・・約50名の受講生が食事をしています。

ご飯と味噌汁をテーブルごとに用意するのですが、皆、自分の分だけを盛り、その後ろに列ができます。まず気づくのが、他人には無関心で、人のために何かをしようという気配りが見られないことです。


「いただきま~す」・・いよいよ食事が始まりました。
ところが半数の受講生は、お茶碗をテーブルに置いたまま、右手だけで食事をしている。
中には足を組み、左手をポケットに突っ込んだまま、肘をテーブルについて食べる若者もいる。


「このような光景は、年々多くなる」と語る、セミナーを担当する講師。

初めのうちは、「姿勢を正すように・・」「ヒジをついて食べない」などと、
そのつど注意をしたそうですが、ただ面倒くさそうな顔をされるだけで、
どうしたら気づいてもらえるか、考え続けたといいます。


とりあえず、こうした姿勢で食事をする受講生たちと一緒に、食事をとりながら、彼らの話を聴くことにしました。

すると、性差・地域差・年齢差を問わず、ある共通点が見えてきました。それは、食事のマナーや姿勢が良くない人は、小さな頃から家族揃って食事をした経験が乏しい人に多い・・ということです。


例えば、家族の生活時間帯がまちまちで、同じ家に住んでいながら、
食事はめいめい好きな時間に、バラバラに取っているケース・・

両親が共働きで、コンビニで買ってきたカップ麺やお弁当を、夕食に
一人で食べているケースなど、形態は様々ですが、家庭内でお箸の持ち方や、食事どきのマナーや姿勢について、教わった記憶が一様にないのです。

食事中に、いくら姿勢を注意したところで、本質的な部分を理解しない
限り、若者たちが将来子の親になった時、何も子供に教えることが出来ないでしょう。

「本当に難しい時代になった」と語る講師は、寂しそうだった。

2013年05月06日

今年の新入社員は何タイプ?

入社年度による新入社員タイプ

H24 「奇跡の一本松型」

          最も厳しい就職難を 越えてきた若者たちの頑 張りに 期待
H23 はやぶさ型」
         入社当初は、たよりなくはらはらさせるが、根気よく育てて
         将来に期待
H22 「ETC型」
         厳しい就職戦線をくぐり抜け、携帯やITの活用に長けており、
         何事にも卒のないスマートさがある。但、打ち解け、心を開く
         までに時間がかかる

H21 「エコバック型」
          折り目正しく小さくたためるが、使う時にはちゃんと広げて 
          (育成)やらなければならない
H20 「カーリング型」
          育成の方向を定め、そっと背中を押し、働きやすい環境を

          作ってやる。しかし、少しでもブラシでこするのをやめると、

          動きを止めてしまう。



1069 【吉村外喜雄のなんだかんだ 】

「今年の新入社員は何タイプ?」


以下、アクタス四月号からの抜粋です。

今年H25年の新入社員を一言で表すと、「ロボット掃除機」になるでしょう。一見、効率よく働いているようだが、ちょっとした段差を乗り越えられずに、ひっくり返ってもがいていたり、行方が分からなくなったり・・
探すと、 ソファーの陰やベッドの下で立ち往生している。


精神的にひ弱く、周囲が丁寧に導いてやらないと、障害(プレッシャー)
を乗り越えられず、中にはあっさり辞めていく若者も少なくない・・
何かと取扱いに注意がいるのです。


北陸銀行は、新入行員を対象に「座禅研修」を実施している。
禅宗の僧坊に連泊して、朝四時に起床・・座禅、読経、写経、境内の
掃除と、修業僧と同じ日課をこなしていく。

耐え忍ぶことを経験し、社会人としての自覚を持たせることを目的に、
毎年新入行員研修を、禅寺で行っている。

また、陸上自衛隊金沢駐屯地に体験入隊させる企業や、30キロ歩行を課す企業など、新人の育成に知恵を絞っている。


平成生まれの「ゆとり教育」で育った彼らを、いかに”骨太”に育てるか・・新入社員教育に人事担当者は四苦八苦しているのです。


そもそも「ゆとり教育」は、詰め込み教育の反省から、授業時間を削減し、土曜日を休日にするなど、ゆとりのある生活の中で、他者と競い合うよりも、「一人ひとりの個性を伸ばす」ことに重点に、始められたものです。

「無理に頑張らなくてもいい・・あなたらしくいるのが一番」
このような 教育のあり方が、競争意識に欠け、会社より個人を優先する自己中心的若者を創り上げていく・・と、人事担当者は嘆くのです。

2013年05月09日

坂村真民「二度とない人生だから」

「念ずれば花ひらく」 坂村真民


                念ずれば  花ひらく

                       苦しいとき

    母がいつも口にしていた  このことばを

私もいつのころからか  となえるようになった

      そしてそのたび  私の花がふしぎと
          ひとつひとつ  ひらいていった


■坂村真民(1909~2006)

仏教詩人。一遍の生き方に共感し、癒しの詩人といわれる。

熊本県荒尾市に生まれ、愛媛県砥部町に居を構える。

毎朝1時に起床、近くの川で祈りをささげるのが日課。

詩は広く国民に愛され、中でも「念ずれば花ひらく」は
多くの人の共感を呼んだ。



1070 【心と体の健康】
幸せな人生 「二度とない人生だから」


                          ~ 坂村真民 ~ 
                      二度とない人生だから

       一輪の花にも  無限の愛を  そそいでいこう

  一羽の鳥の声にも  無心の耳を  かたむけていこう


                       二度とない人生だから

一匹のこおろぎでも  ふみ殺さないように  心してゆこう

                    どんなにか  喜ぶことだろう


                        二度とない人生だから

                  いっぺんでも多く  便りをしよう

                返事はかならず  書くことにしよう


                        二度とない人生だから  
  まず
一番身近な者たちに  できるだけのことをしよう

           貧しいけれど  こころ豊かに接してゆこう

                       二度とない人生だから

       つゆ草のつゆにも  めぐりあいの不思議を思い

                   足をとどめて  みつめてゆこう


                        二度とない人生だから

         のぼる月  しずむ月  まるい月  欠けてゆく月

               四季それぞれの  星々の光にふれて

                    我が心を  あらい清めてゆこう


                          二度とない人生だから

                    戦争のない世の  実現に努力し

              そういう詩を  一遍でも多く  作ってゆこう


                                 私が死んだら

                後を継いでくれる  若い人たちのために

                       この大願を  書き続けてゆこう

2013年05月13日

日本人のアイデンティティー 「和の心」

世界遺産に等しい「日本語」


『田子の浦に うち出て見れば 白妙の

   富士の高嶺に 雪は降りつつ」

山辺赤人が詠んだ5・7・5・7・7の短歌・・古今和歌集を

代表する和歌です。
日本人は子どもでも、千数百年前の「万葉集」や「古今和
歌集」など、古代の和歌を原文のまま読むことができる・・
世界の他の民族から見れば、それは奇跡だろう。


例えば、英国人が古代の文献を読む時は、古代ギリシャ
語やヘブライ語を修得しないと、読むことができない。
何故なら、英語は今から600年以前は、まだ公用語に
なっていなかったからです。


日本は大陸の民族とは違って、四方を海に囲まれている。
戦争で、民族が言語と共に滅ぼされるという経験をした
ことがない。
古代和語が永々と受け継がれ、現在に至っている日本

は、世界では稀な長い歴史を持つ言語なのです。

                竹田恒泰「竹田研究会」



1071 【吉村外喜雄のなんだかんだ 】

日本人のアイデンティティー 「和の心」


日本は、万物に神が宿ると信ずる「和の国」です・・その源流は、縄文時代にまで遡ります。

日本の和の文化は、「大自然と人との調和」が基本になっていて、日本人にしかない「もったいない」や「いただきます」が、二千年の間変わらぬ日本人の精神となって、受け継がれてきたのです。
その価値観を伝えてきた”日本語”・・縄文時代のいにしえから、発想を伝える道具として、その機能を果してきたのです。
世界の歴史を見れば、言語は民族と共に生き、民族が滅びれば、言語も滅びた・・
英語が世界の言語になっていく過程で、おびただしい数の言語が消えていったことを、知っておかねばならない。
日本の歴史を振り返り・・元寇の時、もし神風が吹かなかったら、日本は中国の属国になって、中国語が公用語になっていたかも・・
また幕末、政治の舵取りを間違えていたら、日本は列強の植民地になっていたかも・・
更に終戦の時、ポツダム受諾が数日遅れたら、ロシア軍が北海道に攻め込んで、日本は東西に分断され、公用語としての日本語はどうなっていたことか・・

昭和25年、私が小学4年の時・・先生から「日本語の書き言葉はローマ字になる」と言われ、国語の時間に、ローマ字で作文させられた記憶がある・・
進駐軍は、日本の公用語をローマ字にすることの是非を、本気で検討していたのです。

飛鳥以前は、和語で会話をしていても、公用文字を持たなかった日本・・外来語の漢字に和語の読みを付けて、日本語にした。
”漢語”をそのまま日本の公用語にすれば簡単だが、日本人はそれをしなかった。
中国の訓読み漢字に、音読みの和語を重ね、漢字を用いて和語を表記し、表現する方法を発見したのです。

一つの漢字に、中国の読みと和語の二通り、もしくはそれ以上の読みを付けて、音と訓をたくみに使い分けることで、漢字を日本語に同化させることに成功したのです。

更に、1音ごとに画数の多い漢字を充てる煩雑さを解消しようと、考え出されたのが「平仮名」と「片仮名」
こうして「漢字仮名交じり文」の様式が整い、日本語は豊かな表現方法を手に入れたのです。

西暦905年に編さんされた「古今和歌集」を見ると、平仮名と漢字が混ざった美しい文章になっているのが分かります。
                                                               竹田恒泰「竹田研究会」

2013年05月16日

坂村真民/ 時

坂村真民・・心に残る言葉


「 生も一度きり   死も一度きり   一度きりの人生だから

                     一年草のように 独自の花を咲かせよう 」

「 花は一瞬にして咲かない

   大木も一瞬にして大きくはならない

   一日一夜の積み重ねの上に  その栄光を示すのである 」


「 本気になると  世界が変わってくる

   自分が変わってくる   変わってこなかったら 
   まだ本気になっていない証拠だ 
   本気な恋   本気な仕事

    ああ  人間一度はこいつをつかまないことには 」

「 最高の人というのは   この世の生を

   精いっぱい   力いっぱい   命いっぱい   生きた人 」



1072 【心と体の健康】
幸せな人生 「坂村真民/ 時 」


                              時

           日の昇るにも 手を合わさず

            月の沈むにも 心ひかれず

       あくせくとして 一世を終えし人の

                  いかに多きことぞ


             道のべに 花咲けど見ず

            こずえに 鳥泣けど聞かず

         せかせかとして 過ぎゆく人の

                  いかに多きことぞ


              二度とないこの人生を

          いかに生き いかに死するか

              耳かたむけることもなく

          うかうかとして 老いたる人の

                  いかに多きことぞ


           川の流れにも 風の音にも

  告げ給う声のあることを知ろうともせず

   金に名誉に地位に 狂奔し終わる人の

                   いかに多きことぞ


                  生死事大無常迅速

                時人を待たず ああ・・・

2013年05月20日

ことば遊び 「落語・あたま山」

短編アニメ「頭山」


短編アニメの先駆者、山村浩二監督・・2002年に制作した

「頭山」が、世界の主要なアニメ映画祭で六つのグランプリを

受賞した。
2003年には、第75回アカデミー賞・短編アニメーション部門

の候補作品にもなった。

子どもも大人も楽しめるこの「頭山」のアニメ・・各国で話題に

なった。

山村監督が、子どもの頃から親しんできた落語「あたま山」の
奇想天外なあらすじを、10分間の作品にしたものです。


山村氏が書き上げた一万枚を超える絵に、歌と三味線の演奏
を付けた。手描きの絵が微妙にブレる映像には、今主流の
CGによる、アニメーションにはない独特の温かみがあります。


落語に関心のない人も、「あたま山」によって、それまで落語に
抱いていた古くさいイメージが消え、興味がわいてくるのです。



1073 【吉村外喜雄のなんだかんだ 】

~ことば遊び~ 「落語・あたま山」

春は花見の季節にちなんだ落語を一席。

♪周りはみな趣向をこらして、桜の下で飲み放題、食い放題のドンチャン

騒ぎをやらかすのが常だが・・ここに登場のケチ兵衛という男、名前の
通りのしみったれ・・

花見なんぞに一文も使えないというので、朝から晩まで飲まず食わずで、ただ花をぼんやり見ながら、さまよい歩いているだけ・・しかし、

さすがに腹が減ってきた・・

地べたをヒョイと見ると、ちょうど遅咲きの桜が、もうサクランボになって
落ちているのに気づき・・「こりゃ、いいものを見つけた」と、泥の付いているのもかまわず、一粒残さずむさぼり食った。


翌朝・・どういうわけか、頭がひどく傷んできて、「はて・・おかしい」と思っているうちに、昨日泥の付いたサクランボを食ったものだから、頭の上にチェリーの木の芽が咲いた・・


さあ大変なことになったと、女房に芽をハサミで切らせたが・・時すでに遅く、幹がにょきにょきと伸び出し、みるみる太くなって、気がついた時は周りが七、八尺もある桜の大木に成長・・


さあ・・これが世間の大評判になる。
野次馬が大勢押しかけて、ケチ兵衛の頭の上で花見をやらかす。
茶店を出す奴がいると思うと、酔っぱらってすべり落ち、耳のところに
ハシゴを掛けて登ってくる奴もいる。

しまいには、頭の隅に穴を開けて、火を燃やして酒の燗をする者も出て
くる始末。

さすがにケチ兵衛、閉口して・・「いっそ花を散らしてしまえ!」というので、ひとふり頭を振ったから、たまらない・・頭の上の連中、一人残らず
ころがり落ちた。

これから毎年毎年、頭の上で花が咲くたびに、こんな騒ぎを起こされた
日にはかなわないと、ケチ兵衛・・町中の人を頼んで、桜の木をエンヤ
コラのドッコイショと、引っこ抜いた・・


ところが、あまり根が深く張っていたため、後にポッカリと大きな穴が空き、
夕立に遭うと、そこに満々と水が溜まる・・

よせばいいのに、この水で行水すれば湯銭が浮くとばかりに、そのまんま溜めておいたのがたたって・・ボウフラがわく、フナがわく、鯉がわく、
ウナギがわく、ナマズがわく・・とうとう、頭の上に養魚場が出来上がった。
こうなると、釣り人がどっと押し寄せ、ケチ兵衛の鼻の穴に針をひっかけるかと思えば、釣り船まで出て、芸者を連れて呑めや歌えの大騒ぎ・・


ケチ兵衛、つくづく嫌になり・・こんな苦労をするよりは、いっそ一思いに

死んでしまおうと・・南無阿弥陀仏と唱えて・・自分の頭の池にドボーン


ドイツのビュルカーの小説「ほら吹き男爵の冒険」に、これとよく似た

エピソードがある。

♪男爵が狩りに出かけ、大鹿を見つけた・・運悪く弾が切れていたので、

代わりにサクランボの種を銃に込めて撃つと、鹿の頭に命中・・しかし、逃げられてしまった。

数年後、同じ場所で狩りをしていると、頭から10フィートばかりの立派な

桜の木を生やした鹿に出合った・・男爵はこれを仕留め、上等の鹿肉と

サクランボのソースを同時に手に入れた。

2013年05月23日

幸せな人生 「生きる意欲」

閉塞感


近年、絶望の淵に立たされた時、自ら”自殺”を選ぶのでは

なく、”他人を殺傷する”ことで、解決を図ろうとする者が現れ、

世間を騒がす大きな事件が起きています。

社会のひずみの表れだろうか・・秋葉原のスクランブル殺人

や、八戸市の家族殺害事件、20人が犠牲になったアメリカ

の学童乱射事件など・・痛ましい事件が後を絶たない。


そうした事件に共通するのは、「存在感」をとことんつぶされ

た、加害者の救いようのない”閉そく感”。
たえず自殺衝動にかられるが、”自死”ではなく、他人を殺

傷する道を選ぶことで、苦しみから逃れようとする。


加害者の多くは、「(殺す)相手は誰でもよかった」とうそぶく

・・そして「どうせ自分なんか」と吐き捨てるのです。

社会が、自らの存在を受け入れようとしなくなった時、生きる

意味を見失い、生きる意欲をなくすのです。



1074 【心と体の健康】

~幸せな人生~ 「生きる意欲」


人生、思い通りにならないことが多い中、私たちは、誰にも代わってもらえない”いのち”を燃やして生きている。

近年東京では、三十歳前後の若いホームレスが目立つようになったと、NHKクローズアップ現代。


過酷な労働や低賃金に耐えきれず、勤労意欲を失った人たちです。

パート社員や派遣社員だけでなく、近年、正社員まで職場でモノのように扱われ、切り捨てられていく・・


国が定めた最低賃も守られず、働かされる人たち・・人件費ではなく
”物件費”として、会社の帳簿で処理されていく。
人間扱いされないことへの、何とも言えない閉そく感、不安感にさいなまれる若者たち。

そうした若者が、社会に対する信頼感を失ったとしても、本人が悪いわけではない。

こんな世の中になった根本原因は、バブル崩壊後の社会構造の変化による「効率第一、能力第一」の考え方にあるようです。

社会の力が弱まり、使える人間は”立派”で、使えない人間は”いらない”・・簡単に切り捨てられていく・・そんな社会のあり方が不安をつのらせる。

今年に入って、アベノミクス効果か・・ようやく景気が上向き始めた。

私たちの世代が生きてきた右肩上がりの時代なら、何かで失敗し挫折しても、どこかで立ち直るきっかけがあり、チャンスがあった・・
今は、残念ながらそれが見えない。


高校・大学を出ても、希望する就職口が見つからず・・高い志で、夢に向かって意欲を掻き立てようにも、それを受け入れる社会の力が弱まってしまっている。

人生を生き抜く自信や存在感は打ち砕かれ、自分を諦めざるを得なくなっている・・「自分なんかどうなってもいい・・無理だよ・・どうせうまくいかないから」と、閉じこもる若者が増えているのです。


そんな生きにくさを抱えた社会は、「負けるのは、努力が足りないからだ」「勝ったのは、頑張ったからだ」と片付けられていく。
自分の損得しか考えない、視野の狭い若者が増えたとしても、非難のしようがないのです。


日本は、1998年から13年間続いた3万人を超える自殺者が、昨年ようやく3万人を切った・・長年の不景気で、倒産する会社も出つくしたのでしょう。
こんな異常な社会を、私たちは何の疑問も抱かずに受け入れ、暮らしているのです。

2013年05月27日

英語、社内公用語化の動き

消費者ニーズ
「モノ発想」から「コト発想」への変化

パナソニック、シャープなどの大手家電メーカーが昨年秋、
隣国メーカーとの競争に敗れ、経営危機に陥ったことが公に なり、
大きな衝撃を与えた。かって、家電製品は日本の独断場であった。


今は、近隣諸国でも高度な製品が低コストで量産できるよう になり、
日本の製造業の地位の低下は眼を無覆うばかりです。
自社の技術力を過信した日本の製造業・・要因の一つに、 消費者
の価値の変化を見過ごし、対応してこなかったことが あげられる。


製品開発の段階で、技術力を重視した高付加価値商品に 偏った
「モノ発想」から、使用することによる”幸せ感”を重視 した
「コト発想」へと、消費者の欲求は変化しているのです。


日本の企業では、建設機械最大手のコマツにその例が見ら れる。
同社は、ブルドーザーなどの製品に、I Tセンサーを 組み込み、
燃料消費量や故障などの情報を、通信衛星で 本社に集め、
代理店や顧客にサービス提供している。


保守費用、燃料費、修繕時間の短縮などで顧客満足を獲得。
業績を大きく伸ばしているのです。

                                  「理念と経営三月号・日米経済比較」



1075 【吉村外喜雄のなんだかんだ 】

「英語、社内公用語化の動き」


二十歳前後の若者が交わす言葉・・携帯メールの普及で、美しい日本語がどんどん失われようとしている。

”拝啓”で始まる美しい文章が、ひと昔前の古い作文形式に思われれて、失われようとしているのです。


昨年ユニクロが、社内の公用語を英語にすると公表・・話題になった。

日本の企業では、既に日産と楽天が、公用語を英語にしている。

ユニクロも取締役会議は英語で行い、議事録や関係書類は、英語を
基本にしているという。

その理由は「日本の会社が世界企業に成長し、生き残るため」・・
将来、国籍のない国際企業を目指すための布石だという・・。


英語を公用語にしようとする企業は、海外に広く進出する大企業であって、国内で活動する中小零細には、英語の公用化など全く不要。


海外で優秀な人材を採用する時、外国人からすれば、日本語は難易度が高く、なじめない。英語であれば、母国語でなくても、第二言語や教育に組み込まれている国が多いため、社内のコミュニケーションがスムーズになるのです。

中国に進出した日本の中小企業が、中国人と日本人、どっちの言語で話すかでもめるようでは困ります・・いっそ英語にすれば、双方納得することになる。

海外で英語で話しかけられた時、しどろもどろになり、英語コンプレックスに悩まされる私ですが、英語を日本の「第二公用語」化することには賛成です。

クローバル社会になり、ビジネスや観光、国際交流が益々盛んになる
今の時代、日本人が海外へ出ていくだけでなく、円安の影響で、海外からもどんどん日本に訪れる。

英会話をある程度こなせないと、国際社会から取り残されそうです。

2013年05月30日

幸せな人生 「ゆたかな心」


「人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える

  しかも一瞬早すぎず、一瞬遅すぎず」


これは、教育者・森信三先生の言葉です。

私の人生を振りかえってみると、思いもかけない不思議な
出逢いや出来事に、何度か遭遇している。


新しい人生の目標に向かって一歩踏み出そうとする時、

一人の力には限りがあります。

目標を達成するために、出逢いを求め行動を起したその時、

人生を決定づける思わぬ出逢いに恵まれ、事がスムーズに

運ぶのです。
不思議です・・熱意と行動が、運を呼び込むのでしょうか・・
しかもそれは、「一瞬早すぎず、遅すぎず」

そうした奇跡に思われる出逢いも、後からみれば、偶然では
なく、”必然”だったように思えるのです。



1076 【心と体の健康】
~幸せな人生~「ゆたかな心」


新聞の投書から・・

町を歩いていると、若い男が車のパンクを修理していた。

通り過ぎるとき、「パンクですか?」と声をかけた。
すると若い男『見りゃ分かるだろう・・おまえアホか!』と、そっけない返事が返ってきた。
パンクぐらい、見れば分かります。声掛けした言葉の中には、『大変でしょうね、お困りでしょうね』の思いが込められている。
相手には、その思いが通じなかったようで・・「淋しいですね」と書かれてあった。

回答者は・・

「思わぬパンクで、大切な約束の時間には間に合わなくなり、イライラしていたのでしょうね・・つい、言わなくてもいい言葉を吐いてしまったのでしょう。

しかし、やさしい言葉をかけたあなたが素晴らしいんですよ・・あなた自身の内面にある、自らのやさしさを認めてあげることです・・そうした声掛けを何気なくやれるあなたが、素晴らしいのです・・あなた自身を褒めてあげなさい」と答えている。


ところで私たちは、その若者から「お気遣い有難う」とか、「声をかけてもらってすみません」とかいっとた言葉を期待していなかったでしょうか・・思いもしない返事に・・つい腹が立ったのです。


私も最近、同じような経験をしています。
前を走る自動車の後部座席ドアが半ドアになっていた。
知らせなければと思い、追い越しをかけ、信号で停止した時に、その車に向って、「車の後部座席・・半ドアになっていますよ!」と、大声で教えたんです。
そうしたら車の男・・「いらんこと言われんでも、分かっとるわい!」


その時、ちょっとムカッときて、「もうこんな・・いらぬお節介せんとこう・・」と、同乗の友人に言ったら、友人「あんな人は家でも会社でも、うまくいっとらんんわいね・・言うても分からん人は、分からんちゃ!
でも、これからもし同じようなことがあったら、言うてあげまっしね・・」


助手席の友人の方が、私よりよっぽど人間ができていると思った。

パンクですかって言ったら・・見りゃ分かるだろうの返事・・思いが通じないんですね・・。

なぜ思いが伝わらなかったのか? 優しさを伝えようとする努力が足らなかったんでしょうね・・こちらの意志が相手に伝わる努力をすることの方が、 もっと大切なんでしょうね。

                                                              南蔵院住職・林 覚乗「ゆたかな心」

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