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民主主義の取り違え

中央公園整備・・県『植樹伐採』強行


今年五月・・金沢中央公園の樹木数十本が伐採された。
計画の公表が4月26日、工事開始が5月8日、
伐採開始が20日。

計画公表後から伐採反対、計画の変更を求める市民が
活動を始め、署名運動をした・・何度も県に申し入れに

行った。しかし県の回答は、頑なに「計画の変更はしない」


22日、伐採に反対する市民に「誰が言っているのか」と

不快感を表した県知事は、市民が求める「説明会」の

開催と出席を断った・・(中日新聞)
反対市民の見ている前で、工事は進められ、木は伐り
倒されていった。

悲しい話です・・伐採計画を知った市民から出た、反対
の声。県は誠実さに欠けた・・HPに書いてあるからと、
市民が納得する説明をしようとしなかった。


中日新聞は連日大きな記事にした。
が、地元紙・北国新聞は沈黙したまま・・新聞を通して、
市民が賛否論議をする機会が失われた。
「ふるさと不足になる」と思ったのは、私だけ?



1120 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

「民主主義の取り違え」


ある地方都市で起きた、市民運動に関わる、民主主義の取り違えから起きた騒動です。

自然豊かな丘陵地の真ん中を、横断する大きな道路建設の計画が持ち上がり、実行されようとしていた。

自然環境の破壊を危惧した一部市民が、反対の署名運動を始めた。

この道路の建設計画は1960年代、日本列島改造論以前に立案されたものです。

50年近く経た今になって、行政主導で計画が実行されようとしているのです。50年前と今とでは、地域住民、交通インフラなどの環境が、大きく様変わりしている。

今回の計画道路に平行した道路も、既に出来上がっている。

本来、計画案を事前に地域住民に示し、賛同を得た上で、工事に着手しなければならないはず・・

行政がやろうとしていることは、主権在民の原則に反する行為ではないか・・
それも50年も前に・・計画が了承されているからと、行政が独断で計画を実行して良いものだろうか。


反対派住民は、市民の直接選挙で賛否を問うべく、署名運動を開始した。 選挙民の半数の署名が集まり、賛否を問うべく、直接選挙が実施された・・選挙民の36%が投票に行った。


その直後、市議会は、投票率が選挙民の50%に満たない場合は、
投票結果の如何を問わず、すべて「無効にする」との法案を可決した・・
開封されることもなく、直接選挙は無かったことになった。


それまでの市民運動は、何だったのだろう・・?

反対派市民は、「そんなないよ!後出しジャンケンじゃないか」と憤り、
なら、市長もそうじゃないか「前回当選したときの投票率は40%を切っていたじゃないか・・」

さて、民主主義の日本にあって、何がどう間違って、こんな騒動が起きたのでしょうか? それは、次号で考えることにします。

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