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2014年12月 アーカイブ

2014年12月04日

専業主婦の無償の労働を給与に換算したら・・

江戸小噺


「どうしてもその女郎と手が切れないという

なら、親子の縁を切るから出ていけ」と言わ

れて、家を飛び出した息子が、好いた女郎に

ありのままを話すと・・


「そんなら約束どおり、一緒に死んでおくれ」

持ちかけられた息子、「いや」とも言えず、

仕方なく枝ぶりのよい木を見つけ、いよいよ

首をくくることになった。


男は、自分の縄は締まらぬように工夫して首

にはめ・・「それでは、お先に・・」と、踏み台の

石をはね、七転八倒の末に死んだようになっ

てしまった。


それを見ていた女郎は、死ぬのが急に怖くな

り、そ~ッと首の縄をはずして、逃げ出そう

とすると・・死んだはずの男、薄目をあけて・・

「おいおい、それは俺の草履だ」


山住昭文「江戸のこばなし」



1232 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

「専業主婦の無償の労働を給与に換算したら・・」


夫が妻に「食わせてやっている」と暴言を吐いたとしたら・・
とんでもない!
以前から気になっていたのですが、専業主婦の家事・育児などの無償の労働を、給与に換算したら、夫はどれだけの給料を支払う必要があるだろうか?

「無償の労働」は、炊事・清掃・洗濯・縫い物・育児・買い物・雑事など、
365日休なしの労働が、専業主婦に課せられる。


この価値を内閣府は、家事を人にまかせて、働いて得られたはずの賃金に換算してはじき出した。

「専業主婦」の年収は304万円になる・・その内訳は炊事116万円、
清掃46万円、育児43万円、買い物40万円。


次に「兼業主婦」の家事を賃金に換算すると223万円になる。
その内訳は炊事93万円、買い物32万円、清掃31万円、育児24万円で、買い物が清掃と育児を上回っている。


女性のパート労働者の平均年収は、40代後半で112万円、この数字を上乗せすると、兼業主婦は335万円の労働をしていることになります。

専業・兼業ともに、労働時間は育児の多い30代前半でピークとなり、
その後は徐々に減っていく。

金額では、専業主婦は30代後半、兼業主婦は40代前半がピークになります。男性の場合は、50代後半から労働時間が増え、80代が最高でになる。
妻と死別するなどして、必用に迫られて家事をする姿が浮かび上がってくるのです。

                                                                                           中日新聞

2014年12月08日

運気は、自分次第で良くも悪くもなる

共に勝つ

大阪の某研修で・・

相手を打ち負かすことによって勝ちを手に

する・・そうした発想を改め、相手も勝ち、

自分も勝つ・・一歩引いて「共に勝つ」


双方争わずに目的を達成する方法を学んだ。

考えもしなかった方法・手段である・・


こう着したまま出口の見えない北方領土問題

・・そこで「一歩ゆずる」ことで解決しようとする

考え方が模索されている。

国民は受け入れるだろうか?



1233 【心と体の健康】
「運気は、自分次第で良くも悪くもなる」


人生には、運のいいときもあれば、何故か、運の悪いことが続くときがあります。

運が向いたときは、やること為すことすべて順調だが、悪いときは、頑張ろうが何をしようが、思うようにならないものです。


松下幸之助は、「”宇宙根源の法則”に則って経営すれば、おのずと運気は向上していく」と言っている。
つまり「自分はそうしているから運がいい」という強い確信をもって経営していたのです。

幸之助氏の人生をたどってみると、決して運が良かったとは思えないのです。家が破産して小学校すら卒業させてもらえず、9歳から丁稚奉公ですよ・・。
しかも病弱で肺病持ち・・二十歳の頃には、兄弟7人と両親を亡くして、天涯孤独になっている・・不運の連続です。


それにもかかわらず、幸之助はずっと「自分は強運だ」と言い続けてきました・・そうして、運を引き寄せてきたのです。

どんな悲運に追い詰められても絶望せず、前向きな心を持ち続けるなら、やがて運が開けてくるでしょう。


「理念と経営/逆境!その時経営者は・・」を毎号読んで・・逆境を乗り越えた経営者に共通しているのは、前向きな姿勢を持ち続けることによって、不運を強運に塗り替えていることです。

逆に、壁にぶつかって直ぐ悲観的になり、これも運命とあきらめる人は、更に運気は下がり、悪い方へ向ってしまうのです。


幸之助氏は「世の中不景気だからと惑わされてはならない・・株価がどうとか、円高がどうとか、景気の良し悪しに一喜一憂する経営者であってはならない」と言っている。
世の中の動きは、雨に降られるように、社会全体に平等に降りかかってくることだから、一地方の小さな企業が、経営不振の言い訳にしてはならないのです。

それよりも、「今、自分は運が向いてきた」と思い込むことの方が大事です。前向きな気持ちを持ち続けるなら、運気はおのずと上がっていくのです。

「理念と経営7月号/木野親之の経営問答」より

2014年12月11日

豊かになった日本・・現在は?

簿記を知らなくても・・


「バランスシートを読めなくても、簿記を

知らなくても・・二つのポケットがあれば

用が足りる」

ある青果店の店主がやっていたことです・・


店主は、毎朝市場に出かけて、野菜や果物を
仕入れて店に並べ、商いをしている。

その店主、店ではいつも右と左に一つずつ
二つのポケットが付いたエプロンをしている。


今朝の仕入れが10万円なら、売上が10万円

になるまでは「右のポケット」にだけお金を入れ、

しまっておく。
売上が10万円を超えたら、初めて売上金を

「左のポケット」に入れるようにしている。
この八百屋さん、『売上と儲け(利益)は違う』

ことを分かっているようです。


人は往々にして、一つのポケットに売上金の

全てを入れ、支払わなければならない原価の

分まで儲かっていると錯覚・・失敗するのです。



1234 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

「豊かになった日本・・現在は?」


大企業の今年の暮れのボーナスは、久しぶりに多めに出たようです。

私のように、50歳以上の人であれば気づいているでしょうが、
バブル崩壊後昨年まで、日本の民間企業の平均給与は、ずっと右肩下がりでした。
1997年の平均年収は467万円でしたが、一昨年の2012年には
408万円。
デフレが続いて物価が下がったことを考慮しても、10%近く下がっている。バブル崩壊の後20年以上続いた不況が、働く人の分配を少なくして しまったのです。


私たちの給与は、経済活動の中で生み出される国民総生産(GDP)
から支払われます。
1994年の日本のGDPは世界3位だった。
それが現在は、13位まで落ちてしまっている。


ちなみにアジアで、1人当たりのGDPが最も高く豊かな国は、 シンガポールです。そのシンガポール、20年前の1994年当時は 日本の

半分だった。

日本の低迷の原因は、製造業が元気をなくしてしまっていることにある。

製造業は関連の裾野が広く、零細の町工場にまで及ぶため、親がこけると、町ぐるみみんなこけてしまう。


日本のGDPが世界第2位になり、米国を追い抜かんばかりの勢いだった1980年当時、米国は日本からの自動車や家電の輸入を 阻止しようと、躍起になっていた。


バブルがはじけた後の日本は、米国に徐々に引き離され、ドイツに追いつかれ、2000年以降は韓国企業の脅威にさらされ、急成長の中国に追い抜かれ、軽くあしらわれるようになった。


安倍政権になって、ようやく景気が回復模様になり、長年続いたデフレから脱出できそうなところまで来ている。

そうした時の総選挙・・安倍政権には、更に国民の期待に応えるべく、

頑張ってもらいたいものです。

                                                                            北電・エネルギーゼミより

2014年12月15日

極楽(幸せ)地獄(不幸せ)の岐れ道

仏道を習うというは     道元


・仏道を習うというは 自己を習うなり

(仏道を習うということは、

  自分自身を学ぶということです)

 

・自己を習うというは 自己を忘るるなり

(自分自身を学ぶということは、

  自分自身を意識しなくなるということです)

 

・自己を忘るるというは 万法に証せらる

  るなり

(自分自身を意識しなくなるということは、

   自分自身が宇宙になるということです)

 

・万法に証せらるるというは 自己の身心
 
および 他己の身心をして 脱落せしむ
 
るなり



1235 【心と体の健康】
「極楽(幸せ)、地獄(不幸せ)の岐れ道」


考え方の違いで幸・不幸が分かれるのは、人生の習いです。

仕事もそう・・辛いと思えば辛くなる・・ところがその仕事も、懸命に打ち込んでいると・・どんどん楽しくなってくる。


立派に成功している経営者を見ると、大半は仕事を趣味に、打ち込んでいる人たちです。
そういう人にお金を貸しても大丈夫・・と、本人の手腕だけでなく、周囲が力を貸して、どんどん良い方に人生が開けていくのです。

以下は、西国第二十九番・青葉山松尾寺にある言葉です。
該当するに✔を入れます・・あなたは幸・不幸、いずれが多いでしょうか?

<幸福への道>

早起する人 熟睡できる人    感謝して真剣に努力する人
仕事を趣味にしている人      義務も責任も進んで果たす人

時間を守り 礼儀正しい人     頼もしく 融和を計れる人

人も自分も尊敬できる人      常に反省し 素直に改める人
何事も善意に解釈する人     注意深いが 決断の早い人
心身の健康を心掛ける人     質素で 金を生かして使う人

孝心深い人 恩に報いる人    親切で 人の為によく尽くす人
優しい愛情に満ちた人         恥を知る人 偽りのない人
信念に徹した人 辛抱強い人 どんな苦難にも耐えれる人

生き甲斐を求め精進する人  夢と希望で笑顔で生きる人


<不幸を自分で造る人>

心の暗い人 不機嫌に暮らす人   不満や愚痴の多い人
やる気がなくよくさぼる人        無責任な人 規則を守らぬ人

時間も物も無駄にする人        陰口が多く 人の和を乱す人

卑下して 自信なく焦る人     信仰心がなく 自我の強い人
神仏に無理な願いをする人       心が狭く すぐ腹を立てる人
暴飲暴食 自分を粗末にする人  お金を浪費し 賭け事をする人

悪友・道楽・暇の多過ぎる人     迷いや 取りこし苦労の多い人
欲の深い人 自惚れの強い人    依頼心の強い人 苦労を嫌う人

義理より権利を主張する人       貴重な一生を無為に過ごす人

2014年12月18日

配偶者控除を考える

ある和菓子店の業績改善


某和菓子チェーン・・売上の振るわない店の

業績を、どう改善すればいいか?

ビデオを使ってみることにした。

成績不振店の接客時の動きなどを記録し、
直すべきところを指摘していった。

結果はどうなったか・・店内のムードが悪くな

り、ますます売り上げが落ちていった。


発案した営業部長・・悩んだ末に方針を変える

ことにした。
問題点を見つけ出して”正そう”とするのでは

なく、積極的にいいところをに見つけて

”褒める”ことにしたのです。

                                              次号に続く


1236 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

「配偶者控除を考える」


12月の最終支払日に、今年一年間支給された給与を再計算し、
所得税過不足の年末調整が行われる。

サラリーマンの給与に課税される所得税・・給与がすべて課税対象に
なるわけではない。
各家庭それぞれの事情に合わせて、必要とみなされる経費を控除した金額が課税対象の”所得”で、所得税は、この所得に一定の税率をかけて算出される。

所得を計算する上で、まず控除されるのが「給与所得控除」だ。
靴やスーツなど、サラリーマンが働く上で必須物品を買う必要経費・・
年収に応じて額は変わるが、最低65万円差し引かれる。


次に、所得を得るすべての人に無条件で認められる「38万円の基礎控除」・・憲法25条が定めた「健康で文化的な最低限度の生活を営む」ために必要とされる経費です。


専業主婦や子供は、基礎控除の恩恵が受けられないため、「配偶者控除」や子どもの「扶養控除」の名目で、働いている夫の所得から、追加で控除するようにした。

何れも基礎控除と同じ38万円だが、扶養控除は「子ども手当」の導入に伴い、2011年に廃止された。


配偶者控除は、導入されて今年で53年になる。当時は夫が外で働き、妻は専業主婦で家事を切り盛りする世帯が一般的だった・・
この制度は、こうした家庭像を念頭に作られたのです。


配偶者控除が受けられるのは、妻の給与収入が年間103万円以内・・
103万円を超えると対象外となる。この条件を満たそうと、パートなどで働く時間を抑えてしまう現象を「103万円の壁」と言う。


この年収103万円の壁が女性の勤労意欲をゆがめるとして、政府は
専業主婦やパート世帯の所得税を軽減する「配偶者控除」を見直すことにした。
配偶者控除を廃止して、夫婦を対象とした新しい「夫婦控除」制度を
創設する案を検討している。

現在、配偶者控除の対象者は約1400万人いて、その影響は大きい。


妻がフルタイムで働く世帯にも適用され、妻の収入が夫より多い場合は、妻の所得から控除する。
収入によっては、現在より増税になったり、逆に減税になったりする。

新制度は、女性の社会進出を支援するのが狙い。
妻がフルタイムで働いても不利にならず、結婚退職しなくても済むようになる。適用される女性が増えると、経済の発展につながり、税収増をもたらすと期待されている。

立場によって利害が相反するこの軽減案・・政府は、16年度以降に

導入したいとしている。

                                                                                    12/14 読売新聞

2014年12月22日

社会保険130万円の壁

ある和菓子店の業績改善


社員の問題点を見つけ出し”正そう”とした

が、うまくいかなかった。
そこで、積極的にい良いころを探し出し、

”褒める”ことにしたのです。


明るい雰囲気の中で、社員の本音に耳を傾け

た・・売上目標の押し付けはしないようにした。

こうして、業績を伸ばすことに成功した。


この会社の社長が”女性”であることに注目し

たい・・「できるやつだけついてこい!」という、

怖い「父親型リーダー像」とはひと味違う。


隅々まで目を配り、できない子どもも決して

見捨てない「母親型のリーダー」が、時には

新風を吹き込んでいく。


どちらが正しいということではない・・

人を動かす方法は人それぞれ・・いろんな

やり方があっていいということです。



1237 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

「社会保険130万円の壁」


女性の働き方に影響する「103万円の壁」
それだけではない「130万円」という更なる壁も見えてくる。
103万円が”税制の壁”なら、130万円は社会保
険料の壁だ。

つまり130万円を境に国民年金や厚生年金、健康保険料などの負担が発生
する。これは配偶者ばかりでなく、雇用する企業も負担増になり、
雇用
の促進を妨げている。

時給800円のパート社員が正社員に昇格して、給与が上がっても、

控除を差し引いた手取り額が、働く意欲をそいでしまうのです。


例えば月収11万円のYさんは、年収にすると132万円。
毎月、健康保険5,516円、厚生年金9,416円給料から天引きされ、一年間で17万9184円差し引かれる。
加えて、雇用保険料と所得税が差し引かれるので、月額の手取りは
9万 3千円程度になってしまう。


一方、月収10万7000円、年収128万円のNさんは、夫の扶養の範囲で働いているので、二つの社会保険の負担はなく、手取りは123万円、月額10万2500円程度・・手取り額に一万円の開きが生じてしまう。

社会保険130万円の壁が、YさんよりNさんの方が手取り額が上になるという、逆転現象が起きてしまうのです。
150万円以上の所得がないと、年収130万円未満で働く人より、実質の手取りが多くならない・・年収130~150万円の人は「働き損」ということになってしまう。


社会保険料は労使折半です。 できるだけ人件費率を低く抑えたい企業の都合と、年収を130万円未満で由とする、パート社員の利害が一致する・・このような弊害を打破していかない限り、男女平等賃金の実現は 難しいだろう。

2014年12月26日

落語・富久(とみきゅう)

今年最後のメルマガです
今年一年を笑い飛ばして、新しい年へ・・

皆さま・・良いお年をお迎えください

 

 

江戸小噺「討ち入り」


「四方都(よもいち)、元気か?」


『 元気どころじやないわ。
ゆうべは吉良さまのお屋敷に泊まったのだ
が、明け方赤穂の浪士が押し入ったので、
あわてて屋根に這い上がって命拾いをした
が、危うく巻き添えを喰って命を落とすと
ころだった 』

「 おかしなやつだ。
お前は眼が不自由なのだから、苦労して
屋根の上などに逃げなくても、縁の下に

もぐり込めばよかったではないか 」


『それがさ、縁の下は吉良さまのご家来衆で

一杯で、中には入れてもらえなかったのさ 』


                       山住昭文「江戸のこばなし」



1238 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

~ことば遊び~ 「落語・富久(とみきゅう)」


古典落語の「富久」は、八代目桂文楽や、五代目古今亭志ん生の
十八番で・・
いずれも個性的で味のある富久を演じたそうです。


♪年末ともなると、人も物もあわただしくなってくる。

そんな中、浅草の長屋に住む久蔵は、仕事もなく、金もない
わびしい生活を送っていた。

この男、人間は実直だが、大酒飲みなのが玉に傷・・

酒の上での失敗がもとで、仕事を失ってしまった。


そんな男のところに、大家が一枚の富くじを持ってやってきた。

「一番富に当たれば千両、二番富でも五百両だ」と言われ、
その気になった久蔵は、なけなしの一分で、
その「松の百十番」という札を買った。


もし当ったら堅気になって、売りに出ている小間物屋の店を買い、

日頃から岡惚れしている、お松を嫁にもらい・・

神棚に札をしまい、楽しい空想を巡らせながら、一升瓶をあおって
大いびき。

数時間後・・半鐘が町に鳴り響く
そら、火事だ! どうも、芝の辺りが燃えているらしい。

「たしか、久蔵が酒でしくじった田丸屋って・・あそこら辺じゃないか?

見舞いに行かせるか」


と言うわけで、長屋の連中が久蔵を起し・・
話しを聞いた久蔵・・
喜び勇んで駆け出した。

駆けつけてみると・・期待通り旦那が喜んで・・出入りが許された。
久蔵は大喜び・・。

火事見舞いのお酒が届くと・・もう、そっちが気になって何も手につかない。 それを見た旦那は苦笑して「飲むのはいいが・・飲み過ぎるなよ」

いつしかベロベロになって寝込んだところで、また何処からか半鐘の音・・

「今度はどこだ?」   『浅草の辺りじゃないか』

「じゃあ・・久蔵の家がある方じゅないか」

慌てて久蔵を起し、提灯を持たせて帰したが・・
久蔵の家はみごと灰になっていた。


住む家を失った久蔵・・旦那の好意で、田丸屋の居候になった。

数日後、奉加帳を持ってお得意様を回っているうちに、

やって来たのは深川八幡の境内・・

ちょうど、富くじの抽選をやつていたので、当り番号を覗いてみると・・
な、なんとそれが”松の百十番”


「アターッ!タータッタタッタッタッ!」

『お札をお出し』

「札は・・焼けちまってない!」

当り札がなければダメと言われ・・諦めきれずに泣く泣く帰る道すがら・・
長屋の鳶頭と鉢合わせ!


『待てど帰って来ないんで・・心配したぞ。

まぁ、布団と釜は出しといてやったから・・安心しろ。
あ、それと神棚もな』

「ど、泥棒!神棚を出せ!」

半狂乱でつかみかかる久蔵。喉首を締め上げられた鳶頭は・・

目を白黒。

『そうなのか・・運のいいやつだ。
  お前が正直者だから神様が優しくしてくれたんだ』


「へえ、これも神棚のおかげです・・近所にお払いをいたします」

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