« 韓国の根深い戦勝国願望 | メイン | ことば遊び 「江戸・物売りの声」 »

責任を転嫁した家臣

はきものをそろえる


はきものをそろえると 心もそろう

心がそろうと 履物もそろう


ぬぐときにそろえておくと

履くときに心がみだれない

誰かが乱しておいたら

だまってそろえておいてあげよう


そうすればきっと
世界中の人の心もそろうでしょう



1330 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

故事から学ぶ 「責任を転嫁した家臣」


失敗は、誰もが経験することです。しかし、その失敗を

他人のせいにしてはならないのです。

失敗にからむ故事では、「責任転嫁」をした家臣を罰し

た伊達正宗の書状が残っている。


事の起こり・・事件の詳細ははっきりしないが、佐平次

という家臣が時間を取り違えて、主君・正宗に迷惑を

かけたことに始まる。


問い詰められた佐平次は、素直に自分の非を認めず、

言い訳をした・・「悪いのは同僚だ」と言い張ったので
・・明らかな責任転嫁である。

正宗は許さない・・佐平次に切腹を命じた。


驚いたのは佐平次の親・・
「なんでそんな些細なことで
切腹させられるのか?」

親類一同があわてて助命を嘆願したが、正宗は書状を

したためて、奉行に厳正な処罰を命じた。


「佐平次が責任転嫁した現場には、私も居合わせたので、

経緯は十分承知している。聞き違いは誰にでもあることだ

・・そんな理由で成敗しようというのではない。


自分が悪かったと正直に詫びずに、同僚に罪をなすり
つけようとする態度が、あまりにも卑劣・・故に、厳罰
を命じたのだ」


正宗は、追伸の中で、再度繰り返している。

「時間を聴き間違えたから罰するのではない・・
確かに
今回の失敗そのものは、小さなことかもしれない。

だが、自分が犯した過ちを、他人のせいにするのは、

大変罪が重い」


自分の失敗を他人になすりつけるようなことをしたら、

信用をなくすだけである。しかもそれは、本人だけの

損失では終わらない・・当然、責任転嫁された方の心は

傷つくだろうし、恨みも抱くだろう。


組織の和が乱れ、団結が損なわれるのは間違いない。

また、このような些細なことで責任転嫁する者は、

重大なミスを犯した時には、なおさらに隠ぺい工作を

することだろう・・組織が瓦解する元凶となる。


隣国敵に囲まれた戦国時代にあっては、まさに一国一城

の存亡の危機に直結する大問題なのです。


                                     万年堂出版・木村耕一著「こころの朝」

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.noevir-hk.co.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/1977

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

ひとつ前の投稿は「韓国の根深い戦勝国願望」です。

次の投稿は「ことば遊び 「江戸・物売りの声」」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.36