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2017年04月 アーカイブ

2017年04月01日

「森友一色の論議/忖度」

1486 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「森友一色の論議/忖度」

国会は二月中旬以降、国会の審議は「森友」問題一色に
なってしまった。
野党は、安倍政権に打撃を与える格好の材料と考えたの
だろう・・重要法案が山積する国会審議を、いったい
いつまで棚ざらしにして、追究し続けるのか?

今日は一日参り・・寺町桂岩寺で般若心経を三唱して、
座禅を組んだ。
今朝の住職のお話は、森友問題でたび
たび耳にする
「忖度(そんたく)」についてでした。

忖度とは「他人の気持ちを推し量る」という意味の言葉
で、相手の身になって推測し、できるだけその人のこと
を思い遣り行動する・・思い遣りの気持ちを言葉にした
ものです。
自分にとっても相手にとっても利益のない議論をしない
よう・・自分の自我から離れ、貴重な時間を無意味な
議論に費やさないことだ。

お互い「私は・・私は」と相手を”忖度”せずに話合っ
ていると、つまりはお互いの損になる・・と。

住職から、このような心にしみるお話がありました。

2017年04月03日

一隅を照らす

前号の思いやりの言葉「忖度」に
続いて・・
自分のためだけでなく、人の幸せ、
周りやみんなの幸せを願う言葉に
「一隅を照らす」 があります。


1487 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
故事から学ぶ「一隅を照らす」

「一隅を照らす」は、天台宗・比叡山を開いた最澄
(さいちょう)が、御仏の教えを実行する人材を養成
するために出典した「山家(さんげ)学生式」の中に
著されています。

「一隅」とは、今、自分がいる場所のことです。
教えは・・今いる場所で、精一杯努力し、明るく光輝く
人間になることです。それが、何物にも変え難い国の
宝になる。お金や財宝だけが国の宝ではないのです。

1人ひとりが、それぞれ全力を尽くして輝く人間になる。
自分のためだけでなく、人の幸せ、周りみんなの幸せを
願うなら・・世の中は明るく照らされていくだろう。

「人の心の痛みの分かる人」
「人の喜びを、素直に自分の喜びに出来る人」
「誰に対しても優しく思いやれる心豊かな人」
こんな人が国の宝になるのです。

「一隅を照らす」は、中国の「史記」戦国時代の故事に
その言葉がある。
斉の威王が狩りに出て、魏の恵王とすれ違った。

恵王「貴国は大国であるから、立派な宝物が沢山ある
で しょうが、小国ながら私の国には直径1寸の珠が
10個あり、戦車12乗の前後を照らすことができます
」と誇らしげに語った。

威王「私の国にはそのような貴重な宝物はございません
が、国の範となる4人の家臣が、12乗のみならず、
自分の職分を十分果たして一隅を照らし、更に国内すべ
て、千里の先をも照らさんとする者たちです・・私の国
ではこれが宝でございます 」

魏の恵王、これを聞いて大いに恥じ入ったという。

2017年04月06日

釈迦、出家の動機

■お釈迦様の誕生日

四月八日はお釈迦様の誕生日。
様々な草花で飾った花御堂を作って、
誕生仏の像をその中央に安置し、
柄杓で像に甘茶をかけて祝う。

ところで、失敗して物をダメにする
ことを「おしゃかになる」というが、
その由来は?
江戸時代の鍛冶屋で・・金物を
あぶり過ぎて、鈍(なま)って駄目に
してしまったことを、江戸っ子訛りで

「しがつよかった(火が強かった)」→
「四月八日だ」→「釈迦の誕生日」→
「おしゃかになる」になった。
江戸庶民の、洒落っ気に富んだ言葉です。


1488 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「釈迦、出家の動機」

何不自由なく暮らしていた釈迦族の王子が、妻子、両親
地位、財産、何もかも捨てて出家したのは何故なのか?
説話「四門出遊」に釈尊が出家する動機が記されている。

♪釈迦族の王子に生まれた釈迦は、生後直ぐ母親を
亡くし、物に感じやすい、考え込みがちな少年だった。

ある年、年中行事「働き入れ」の式が行われた。
大子は、父王に連れ添って、その行事を見ていると・・
鋤で掘り起こされた地表に出た虫を、小鳥が舞い降りて
きて食べている。

次々食べられる虫。釈迦はいたたまれなくなって思った。
「一方が生きるために、一方が犠牲になって殺される。
何とむごたらしいことか。生きるということは苦だ」と。

物思いに耽っている大子を案じた父王は、気晴らしに
なるならと、郊外へ連れ出した。
お城の東門を出たとき、見るに耐えないヨボヨボの老人
に出会った。

「あれは何者か?」と、お供の者に尋ねた。
『年寄りでございます。人はすべて生身・・
老いの苦しみを免れることはできません』
太子は考え込み、遊びに行く気力が失せて、城へ引き
返した。

それからしばらくしてまた出かけることになり、今度は
南門から外出した。すると、道端に倒れている病人に
出会った。

「あれは何者か?」と、お供の者に尋ねた。
『病人でございます・・この世に生を受けた以上、
病の苦しみを免れることはできません』
太子は考え込み、遊びに行く気力が失せて、
城へ引き返した。

それからしばらくして、また出かけることになり、3度目
は西門から外出した。すると、遺体を囲んだお葬式の列
に出会った。

「あれは何者か?」と、お供の者に尋ねられた。
『死人でございます・・人はすべて生身・・死の苦しみ
を免れることはできません』
太子は考え込み、遊びに行く気力が失せて、
城へ引き返した。

生きていれば「老・病・死」の三苦は避けられないのに
・・誰もそのことを自覚することなく、無為に日々を
過ごしているではないか。

四度目は北門から外出した、すると修業僧に出合った
・・落ち着いた穏やかな足取りで歩く姿に打たれた太子
、修業僧に尋ねた。
「あなたはどうしてこんなに優雅で、尊いのか?」

『沙門でございます。私は修業中の身です。
私もその昔あなたさま同様、老・病・死の人生の苦しみ
に悩まされました。そこから逃れるには、苦行を重ねる
以外に方法はありません』と自らの体験を語った。

出産したばかりの妃と、孫を得て喜ぶ父王、そして
いずれは王になる跡継ぎの座などすべてを放棄して、
出家することを決意したのです。

2017年04月10日

煩悩の苦しみを消す

1489 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
釈迦の教え「煩悩の苦しみを消す」

生まれたばかりの赤ちゃんの心は、どこにも傷のない
ツヤツヤした美麗な玉のよう・・

成長につれ知恵がつき、言葉を覚え、人との交わりの
過程で、その心はどんどん傷がついていく。
喧嘩をすれば憎しみの気持ちで傷がつき、
ほしいものが手に入らないと貧欲の心で傷がつく。

他人と比較して劣ったところがあれば、妬みや嫉妬が
傷になり、老いや病に伏せれば、無常の悲しさで傷は
更に深くなる。大人の心は、辛い思いでズタズタ・・

そうして傷だらけに鍛えられ、一人前の大人になって
いく。「釈迦の教え」は心の傷を癒し、苦しみを消して
れる。
釈迦曰く「人は誰もが心に苦しみを持って生きている。
どれほど社会的に恵まれた生活を送っていても、
心の苦しみは皆同じ・・なぜなら我々は人間だからで
ある。
人は生まれて、生きて、年取って、病に苦しんで死ぬ。
執着し、憎んで、妬んで、ひがんで・・誰もが平等に
苦しみを抱えて生きる。その苦しみから逃れる道は一つ
・・自分自身を変える ことだ」

自身の生き方を変えることが、苦しみを消す唯一の方法
と釈迦は言う。釈迦の教えを探求していくことで、
自身を変えることが出来、心の傷が癒されるのです。

                                        花園大文学部教授/佐々木しずか

2017年04月17日

2017年マスターズ

■ガルシアとローズの優勝争い

オーガスタ最終日、ガルシアが15番で
イーグルを取り、観戦者の雰囲気は
「ガルシア頑張れ!」になっていく。

そのガルシア・・最終18でバーディ
パットを外し、ローズとプレーオフへ・・
「おいおい」って感じ。

プレーオフでローズがボギーにして、
2パットでも大丈夫になり、オーガスタの
空気が一気にガルシアに傾いていく・・

ついに、念顔のメジャー制覇達成。
大いに盛り上がった今年のオーガスタでした。 

                             ホリエモン観戦記より



1490 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「2017年マスターズ」

春、プロ野球の開幕と共に、シーズン最初のメジャー
大会、マスターズがやって来る。

プロゴルファーなら一度は立ちたい、オーガスタ・
ナショナル・ゴルフクラブ。このコースほど季節感に
溢れるゴルフ場は、世界でも稀だろう。

樹木や草花が生き生きと、その存在を主張する。
香りが鼻をくすぐり、色彩鮮やかな緑が目に飛び込んで
くる。
マスターズでは、すべてのホールにニックネームがある。
例えば1番は「ティー・オリーブ」、8番は「イエロー
・ジャスミン」・・どのホールにも見所がある。

橋を渡る選手たち、難所のバンカーや池さえも絵画の
1部のように映る。
美しさの裏には残酷な面もある・・選手たちにとっては
とりわけ難しいホールが中盤に待ち受けている。

11番ホールの第2打、12番ホール、そして13番
ホール最初のティショットについては、「神様に祈らな
ければ無事に通過できない」と評され、この3ホールは
俗に「アーメン・コーナー」と呼ばれるほどの難所だ。

強い風で知られるこの3ホール・・スコアを伸ばせる
選手と、崩してしまう選手の明暗が分かれる。

グリーン周りからグリーンでの難易度の高さもまた、
世界のトツププレーヤーを悩ませる。
優勝を目前に、わずかの判断ミスから「グリーン・ジャ
ケット」に腕を通すことが出来ずに涙を呑んだ選手が
いかに多かったことか・・
オーガスタは、数々の名勝負を生み、伝説に彩られた
聖地である。

                                     スポーツジャーナリスト・生島淳

2017年04月22日

パラオ/ブルーコーナーに潜る

太平洋戦争の激戦地パラオ・ペリリュー島の
1キロ沖合には、巨大横穴ドームがある
ブルーホールや、マンタが出現するジャーマン
チャネルなどのダイビングポイントが集中
してしている。

     パラオ5


1491 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「パラオ/ブルーコーナーに潜る」

パラオに潜るのは今回で6度目。本数を重ねるごとに
新しい発見があり、パラオの海の魅力に引き込まれてい
く。
南洋の楽園、パラオは南太平洋の深い海に囲まれた島々
からなる国です。
仮にパラオの周りの海水を抜いてしまうと、島々はまる
でヒマラヤの高い峰が立ち並ぶような姿になる。

島を取り巻くサンゴ礁から、いきなり数千メートル海底
に深く落ち込んでいくドロップオフが点在する。
その独特の地形は、大小様々な生き物たちを育み、
世界に知られるダイビングスポットになっている。

中でも「ブルーコーナー」のポイントは圧巻・・
何かに例えるなら、風光明媚・雄大なゴルフ場の空間に
大阪の海遊館を
思わせる世界が広がっているように、
イメージすればいいので
す。

 
魚種や魚影が豊富なうえ、大型回遊魚の出現率
世界
屈指のメジャなーポイントです。

        f[o6
ギンガメアジと
バラクーダの群れの横をリーフシャーク
が横切っていく。365度右も左も、上も下も・・
カメラのシャッターを押しまくる。竜宮城にいるようで
す。

2017年04月24日

パラオ/ブルーホールに潜る

    ロックアイランド


1492 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「パラオ/ブルーホールに潜る」

前号で紹介した「ブルーコーナー」は、世界有数のダイ
ビングポイント。その北側に隣接する「ブルーホール」
は、海中洞窟の中を潜る中級者向け・・

パラオは、海中のサンゴが堆積した石灰岩が隆起して
出来た島です。その後の浸食で、大きな海中洞窟が
生まれた。
ボートから水面下に見える4つの竪穴の一つに潜り、
約10メートル下りていくと、中は巨大なドームになっ
ていて、つながっている。

ブルホール2  ブルーホール2 (2)

海底までは約40メートル。深く潜ると酸素の消耗が
早まるので、約20メートル潜ったところを平行する。
上部の穴から差し込む光の帯が、神秘的美しさをかもし
出す。     
OLYMPUS DIGITAL CAMERA           OLYMPUS DIGITAL CAMERA             

ドームの中には、暗い所に生息する魚やエビが・・
生息場所までライトを消し、真っ暗な中を現地スタッフ
に案内されて進む。
目指す生物は、直前になって照らさないと逃げてしまう
のです。

        ブルホール3

ドロップオフのドームの外へ抜け出て、無重力状態で
海中に停止・・下方に目をやると、どこまでも底なしに
落ちていくその奥は、濃青色・・思わずゾクッとする。

2017年04月26日

パラオの魅力はマンタ

1493 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「パラオの魅力はマンタ」

パラオに潜る目的の一つは”マンタ”に出会うことです。

        マンタ2

パラオ3日目、朝5時にホテルを出発して早朝ダイブへ
・・朝、マンタが捕食するシーンを見ようと、出現率の
高いポイント「ジャーマンチャネル」へボートを走らせ
た。
海の中を移動しながら40分待ったが、この日は
現れなかった・・
ギンガメアジ、メアジ、ロウニンアジなどの群れ、
磯マグロ、ナポレオン、サメなどがゆったり泳ぐ姿を
カメラに収めて戻った。

ギンガメ パラオ2 (2)

ボートに戻った直後、ボートの間近で丸く水面が泡立ち
、捕食している所が目に入った。

数匹のマンタが、プランクトンを水面に追い上げ、
周りをグルグル周り、逃げ場を失って丸く1か所に
固まったプランクトンを捕食しているのです。

          マンタ (3)
マンタだけでなく、魚が捕食するシーンは、毎朝・夕
決まった時間、あたこちで見ることができるのです。

2017年04月30日

シルバー川柳

■高画質のカメラ

念願のデジカメに買い換えた。

「今までのと何が違うの?」と聞く妻に

『解像力抜群で、
  しわの奥までくっきり写るぞ・・』
と答えたのが間違いだった。

「何でそんなもん買うの!」
と口を聞いてくれなくなった。

       中日新聞「つれあいにモノ申す」



1494 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
ことば遊び 「シルバー川柳2015~16」


シルバー川柳・・孫や親子、兄弟などの身内ネタ、
医者通い、肉体・容姿の衰え、物忘れなど、老いの実態
を作品にしたものが多く、シニア世代の様子を的確に
言い表していて、身につまされたり、苦笑したり・・

■ 2016年シルバー川柳/入選作品]
「 ポックリと 逝きたいくせに 医者通い 」
「 気がつけば 母のとし超え 我を知る 」

「 絵手紙で いい味出してる 震える字 」
「 やめとくれ ただの寝坊で 脈とられ 」

「 こんにちは 思い出せずに さようなら 」
「 希望なし 目標なくて 自由あり 」

「 猫までが 妻の真似して 俺またぐ 」
「 ボケもよい 昨日のケンカ もう忘れ 」

「 見栄と欲 捨ててしまえば 生き仏 」
「やっと立ち 受話器を取れば 電話切れ 」

「 飼い犬が 徘徊予防に 付いてくる 」
「 金が要る 息子の声だが 電話切る 」

■ 2015年シルバー川柳/入選作品]
「 老いるとは 増える薬と 減る記憶 」
「 マイナンバー ナンマイダーと 聞き違え 」

「 徘徊も タスキ掛ければ パトロール 」
「 長生きを ほめる世間に 子は疲れ 」

「 想い出が 身辺整理の 邪魔をする 」
「 3度目は 聞こえたふりの 半笑い 」

「 人生に 迷いはないが 道迷う 」
「 年賀状 出さずにいたら 死亡説 」

「 もったいない 気づけば我が家は ゴミ屋敷 」
「 アルバムに 遺影用との 付箋あり 」

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