2368 釈迦の教え「黒白二鼠の喩え話」

お釈迦様は、35歳で悟りを開き、80歳で
亡くなるまでの45年間、7千余卷の仏典を
まとめて教えを説かれた。仏典の要所に、
仏の道を説くときの喩え話が織り込まれて
いる。
その中の一つに「人間とは何か?」を説いた
「黒白二鼠の喩え話」がある。
2368 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
故事から学ぶ
釈迦の教え「黒白二鼠
(にそ)の喩え話」

秋、旅人が人気のない山道を歩いていると、
白骨が散らばる森に出た。ふと見ると、飢え
に狂ったが、こちらに向かって来るではな
いか。必死に逃げたがその先は断崖絶壁・・
逃げ場を失ってしまった。

崖っぷちの一本の木に、藤ツルが垂れ下がっ
ている・・天の助け、ツルにぶら下がって間
一髪難を逃れた。

やれやれと崖下に目をやると、荒波が打ち寄
せ、白波が立っている。3匹の毒蛇が海面か
ら頭を伸ばし、獲物にありつこうと荒れ狂っ
ているではないか。

陸に目をやれば、野火の炎がこちらに向かっ
てきている・・木が炎に包まれたらそれまで
だ。
命を預けた頼みの藤ツル・・見上げると、
白と黒の2匹の鼠が、交互にカリカリつるを
かじっている。

鼠を追い払おうと、右に左に藤ツルをゆする
と、大きな蜂の巣に触れる。 驚いた蜂は、
旅人に襲いかかろうとする。

蜂蜜がツルを伝って垂れてきた。一口なめた
蜂蜜のなんと美味なこと。あまりの美味しさ
に・・虎や毒龍や野火や鼠の危険から、死が
目前に迫っているいることを忘れてしまった。