2238 ほめ方を間違えると かえって害になる

パリ五輪が幕を閉じて1ヶ月・・
数々の感動シーンがまだ記憶に新しい。
メダルにつながった選手もいれば、
悔し涙を流した選手もいる。

選手のスキルを上げたり、意欲を高めるため
に、多くの指導者コーチが試行錯誤し
ながら選手を励ましたことだろう。

アスリートの快進撃は、選手の努力だけでは
なく、良き指導者の存在があることを忘れて
はならない。
選手を不快にさせたり、肉体や精神に苦痛を
与えるパワハラやセクハラが、何かと問題に
なる昨今・・
指導者は指摘されることを恐れ、褒めること
に終始するようになるが・・
そのほめ方にも良し悪しがあるようです。

米コロンビア大学の心理学部で、
以下のような「ほめ方」の実験をした。
公立小学校5年生の児童400人を対象に、
難易度の”低い”テストを受けさせた。

本人の成績に関わらず各児童に「80点以上
だった」と結果を伝え、児童たちを無作為に
3つのグループに分けた。

Aのグループの児童には「頭が良い」とほめ
Bのグループの児童には「良く頑張った」と
努力をほめた。Cのグループには何も言わず
ほめもしなかった。
その後・・
能力をほめたAのグループは、難しい勉強を
避け、成績は下がった。
努力をほめたBのグループは、更に難しい
勉強に励み成績を伸ばした。
興味深いのは、何もほめなかったグループの
方が、能力をほめたグループより難しい問題
に励んでいたのです。
ほめ方によっては、その後の意欲や結果を
左右し、ほめ方を間違えるとかえって害にな
ることを示唆している。
       
    日経新聞「元気の処方箋」

Aのグループはイソップ物語「ウサギと亀」
能力を過信したウサギになっていたのかも。

2235 認知症の早期発見と診断

来月83歳になる私・・80を過ぎる高齢に
なると、身体の老化や認知症、癌の病などが
心配になってくる。
この10月自動車免許更新の私。
先月、75歳以上対象の免許更新認知機能
検査を受けてきた。

認知症には、本格的認知症とは別に「軽度
認知障害
」というのがある。
これは認知症の前段階であり、的確な医療を
受けることにより、認知症を発症せず回復す
る症例が増えている。

毎日が日曜日の私、最近約束を忘れたり、
曜日を取り違えたりするようになった。

こうした症状は病気によるものなのか?
あるいは誰でもごく普通に起きることなのか
? 病院で診察して検査をしてもらうといい。

結果”年相応”と言われたら、医師の診断を
信じ、今の自分と上手に付き合っていけば
良いのです。

そこで、約束事の月日や時間はすべて、
アイフォンの「カレンダー」に入力しておく。
絶対忘れてはいけない要件は、アラームを
セットしておく。

食事は、オメガ3脂肪酸のDHAEPA
多く含む青魚を・・また、抗酸化作用があり
老化を遅らせるビタミンを多く含む
野菜や果物を摂るようにする。

        
老化を予防し、若さを保つために、トレーニ
ングジムに通っている。筋肉と骨のレベルア
ップに取り組んでいる。
長年の趣味・・ゴルフや山歩き、スキューバ
ーダイビングは、健康な間は続けたいと
思っ
ている。

2234 認知症患者と共生する社会(3)

世界の認知症患者は、2019年の5700
万人が、50年には1億5300万人と
約3倍に増えるという。人口の増加と高齢化
が主な原因です。

国内の認知症患者は、2025年には700
万人を超え、65歳以上の5人に1人
認知症になるという。

政府は、認知症の有無にかかわらず、
誰もが幸せに暮らせる町づくりを標榜し、
支援整備を進めている。
認知症者への接し方を具体的に示した手引書
を、小売編や金融編など業種別に発行し、
留意しなければならない点を、具体的に解説
している。
手引書では「驚かせない、急がせない、
自尊心を傷つけない」と、当事者への気遣い
に言及している。

しかし、社会全体でサポートする仕組みは
未整備のまま・・患者と家族が求めるのは、
ちょっとした日常の支援。
例えば、道路やトイレの案内板も、少しの
工夫があれば、随分暮らしやすくなります。

売り場で商品を食べてしまう。レジでお金の
支払いが出来ない。自宅への帰り道が分から
ない・・食品スーパーでは最近そのような
お客が増えているという。

認知症は誰もがなりうる。来店いただくお客
様の中にも、認知症の人が相当数いるので

「ゆっくり対応する」「小銭を一緒に数える」
といったことから実践していきます。