2307 昭和から平成・令和へ、女たちの本音

2307 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
男の言い分・女の言い分
「昭和から平成・令和へ、女たちの本音」

1990年から2011年まで放映された
「渡る世界は鬼ばかり」の再放送を見て・・

●60年前の1960年代
・働きに出る女性がまだ少なかった時代。
・自分のことより夫や子どもを優先。
足踏みミシンでワンピース、冬はかぎ針で
セーターを編むのが母親のイメージ。
それが幸せという価値観の時代でした。


戦後の貧しい暮らしから脱し、結婚して専業
主婦になり、夫と4階建ての文化住宅の抽選
に当たり、団地で生活するのが喜びの時代で
した。
そして、手間を惜しまず家事に専念するのが
家族への愛情の証しなのです。

●男女雇用均等法が成立した1980年代
には、働く女性が増えた。
この時代はまだ職業は選べず、主婦になる
以外になかった。

女「男社会に出ていくには、それ相応の覚悟
と、資格を持たなければ・・」
男「男女平等と言うけれど、女に何が出来る。
女は男より劣っている。しょせん女は女」
と大正生まれの私の父は放言する。

「主婦はかくあるべき!という道徳観念を
押し付けられるのはごめんだわ」
と両親との同居を拒む独身女性。
「俺が働いておまえを食わして、幸せにして
やっているのに、何が不満なんだ」
と怒鳴る夫。
「こんな生活は嫌だ」と離婚を決意しように
も、経済的自立は望みようもない時代でした。

2306 大きく変化する令和の結婚観

2306 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
男の言い分、女の言い分
「大きく変化する令和の結婚観」

令和の今、結婚観は変化しつつある。
「夫は年上、妻は年下」「夫婦は添い遂げる
もの」・・こうした価値観は薄らいでいる。

厚労省によると、23年に結婚した夫婦のう
ち25%が妻が年上で、男性が妻を養う結婚
観は過去のものになろうとしている。
(私が結婚した1970年代は10%でした)
背景には、男女が互いに経済力を求める
ようになったことがある。

男性が結婚相手の女性に望む生き方は、
「結婚し子どもを持つが仕事も一生続ける」
との回答が40%と初めてトップになった。

今まで上位だった「専業主婦」や「子どもが
できたら一旦退職する」を上回った。
男性も女性も、経済力を求める傾向が強まる
と、条件に見合う相手を見つけるのは、
より難しくなる。

化粧品メーカーのノエビアは、全国の女性
支店長、美容部長など、中間管理職の独身
女性の平均年齢が高い。
結婚より仕事への生きがいが優先する。
また職責に対する責任感から、婚期を逸っす
る女子社員が多い。
結婚や子どもへの願望はいろいろあるが、
仕事と家庭の両立に理解が得られる結婚相手
が見つからないことも・・

政府の少子化対策は、児童手当や保育の充実
など、子育て世帯への支援が中心で、野党か
らは「未婚者への対策が不十分だ」との批判
が出ている。
令和の結婚観を踏まえたうえで、結婚をどう
後押ししていくか・・今後の課題です。

             日本経済新聞           

2305 これでよいのか/消費税減税の大合唱

2305 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
「これでよいのか/消費税減税の大合唱」

国会では夏の参議院選が近づくにつれ、
「消費税減税」の大合唱が聞かれるようにな
った。
野党は一律5%にする案や、食料品は2年限
定で0%にする案など・・消費税減税に反対
だった立憲民主党も、食料品を1年間0%に
方針転換した。自民党も参議院を中心に減税
への意見は強い。


こうした安易な導入には問題が多い。
第一に財源だ。
赤字国債発行で賄おうというのは無責任極ま
りない。借金大国世界で2番目の日本が、
財源が見つからないからと、国債を増発して
良いものか?
第2は期限・・時限措置として訴えている政
党が多いが、日本ほど期限を守れない国はな
い。すぐに戻せるはずもなく、これでは財政
健全化は果たせず、借金付けを未来の子ども
たちに背負わせることになる。

第3は、高所得者も減税される。低所得者へ
の恩恵のはずが、高所得者ほと減税額が大き
くなる。
増えた借金の返済義務を負うのは私たち国民
だ。目先の党利党略のため国民から借金をす
るのは本末転倒です。
「物価が上がって大変」といった程度の認識
でのバラマキは・・もうごめんです

 日本経済新聞・エコノミスト360°視点