2355 ことば遊び「かばん語」

2355 【吉村外喜雄のなんだかんだ】 

ことば遊び 「かばん語」

二つの異なる単語を巧みに重ね合わせた
”混成語”を「かばん語」という。
ルイス・キャロルの『鏡の国のアリス』に
出てくる二つの言葉をかばんの中に詰め込む
・・というせりふから生まれた言葉です。

大海原を飛び交う涼しげなカモメ。
それに郵便のメール。日本郵便のくじ付き
暑中見舞い用はがき「かもめ~る」は
「かばん語」商品名の傑作の一つです。

その他よく知られている「かばん語」は・・.
「エアコン」・・エアー+コンディショナー
「ラジカセ」・・ラジオ+カセットレコーダ
「熱さまシート」・・ 熱冷まし+シート
「タフデント」 ・・デント(歯) + タフ

「ブルーレット」・・ブルー+トイレット
「サラサーティ」・・さらさら+サーティ
「ナイシトール」・・内臓脂肪+取る
いずれも大ヒットした商品です。

「 ゴジラ 」・・ゴリラとクジラの混成語
「スモッグ」・・スモーク+フォグ(霧)
「 レタックス 」・・レター+ファックス
「ぐるなび」・・グルメ+ナビゲーション

会社名では、創業社長の名前”石橋”さん、
ブリッジ(橋)とストーン(石)を混成語に
した「ブリジストン」はよく知られている。

化粧品会社のノエビアは、スペイン語の
ノビオ(男の子)とノビア(女の子)の
混成語です。
「 ダスキン 」・・ダスト + ぞうきん
「ネスカフェ」・・ネスレ + カフェ

日常の会話言葉では・・
「ブランチ」・・Brekfast(朝食)
        + ランチ
「ようやっと」・・ようやく + やっと
「 やぶく 」   ・・ 破る + 裂く

2330 ”ありがとう”の語源は仏教から

2330 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
ことば遊び 「”ありがとう”の語源は仏教から」

お釈迦様の教えに「盲亀浮木(もうきふぼく)
のたとえ」という話がある。

ある時釈迦は阿難(あなん)という弟子に、
『そなたは人間に生まれたことをどのように
思っているのか?』
と尋ね、次のような例え話をした。

果てしなく広がる大海原の底に、盲目の
亀がいた。その亀は、100年に1度海面に
顔を出すのだ・・
広い海に一本の丸太が浮かんでいた。
丸太の真ん中には小さな穴が空いている。
その丸太は、風の吹くまま西へ東へ、南へ、
北へと漂っている。
弟子の阿難よ、百年に1度浮かび上がってく
るこの盲目の亀が、浮かび上がった拍子に、
丸太の穴にひょいと頭を入れることがあると
思うか?

阿難は驚き
「お釈迦様そんなことはとてもありえません」
釈迦
『絶対にないと言い切れるか』
阿難
「何億年、何兆年の間にひょいと頭を入れる、
奇跡が起きることがあるかもしれませんが、
無いと言ってよいくらい難しく、有り得ない
ことです 」
釈迦
『ところが阿難よ、人間に生まれることは、
亀が丸太の穴に首を突っ込むことより難しい
ことなのだ・・有り難いことなんだよ
““““““““““““““““““““““
ありがとうは感謝のことばです。
人から何かをしてもらったとき、ありがとう
と言います。
相手も「喜んでもらえてよかった」と嬉しく
なります。
漢字で書くと有難うになる。
有ることが難しいと書く。
なぜこれが感謝の意味になるのでしょうか?
有り難いは、有ることが難しいということで
めったにないことをいいます。

お釈迦様の逸話にあるように、人間に生まれ
ることは、それほど難しいことなのです。
「他人から何かしてもらうことは、めったに
無いことなん だよ、有り難いことなんだよ」
というところから・・
有り難い、それが有り難う・・ありがとう
なった。

2250 日経新聞/時事川柳・松茸

日本経済新聞が毎月投稿を受付ている時事
川柳で、この秋「松茸談義」のようなものが

次々投稿された。

松茸が  座る八百屋の  貴賓席
キノコの王様のように神々しく見えた

松茸山  消えて今は  ゴルフ場
昔は誰でも採りに行ける山があった

色白の松茸   外国産薫る
八百屋の貴賓席は国際化して、中国、カナダ
トルコ、モロッコなどの輸入品が並ぶ

松茸が  買うのですかと  僕を見る
見ているだけです・・と心のうちで返事した

松茸を  食べすぎたと  やせ我慢
松茸ごはん、お代わりの夢を見た

トドメは
三十年  松茸買った  ことがない
松茸もズワイガニも、旬を通り過ぎていく