2332 AIの普及で人間はバカになる(2)

2332 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「AIの普及で人間はバカになる(2)」 

国の調査で、子どもの学力大幅低下が教育上
問題になっている。スマートフォンやゲーム
に費やす時間の増加が一因のようです。
 

文科省は、2024年度全国1350校の
小学6年の国語と算数、中学3年の国語と
数学、英語を対象に学力を分析、結果を公表
した。
前回の21年度と比べ、全ての教科で平均点
が下がり、中3の数学以外は10点以上低か
った。最も低下したのは英語の23点減だっ
た。
過去、日本の子どもの学力は、高水準に安定
していただけに、深刻な結果と言える。
原因はコロナ禍で十分な授業ができなかった
ことがあるが、スマホやゲームに費やす時間
が増えたことによる影響は見過ごせない。
 

家庭での調査では、1日にスマホを使用する
時間の平均は、小6が1時間、中3が2時間
だった。いずれも前回より約20分長くなっ
た。一方、勉強時間は短くなった。
 

スマホを使用する時間が1時間以上になると
点数が低下する傾向が見られた。
また、親の使用時間が長いほど、子どもも
長くなる結果が出ている。
 

更に蔵書の少ない子どもほど、成績が低下
する点も注視しなければならない。
 

                                    読売新聞社説

 

2331 AIの普及で人間はバカになる

2331 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「AIの普及で人間はバカになる」

カーナビに頼らなければ目的地には行けない
し、スマートフォンがないと日常生活に支障
をきたす。
それ以前に、電卓の登場で計算をしなくなり
、漢字変換ソフトの普及で、漢字を覚えなく
なる。
またこの秋から、アイフォーンにAIによる
世界140カ国の言語変換機能が加わると、
相手国との会話が瞬時に出来るようになる。
その結果、外国語を学ぼうとしなくなるし、
話せなくなるだろう。

東京大学の研究チームが3グループに分け、
以下の実験を行った。

① 便箋にペンで書く
② タブレットで文章変換機能を使って書く
③ 同様、スマートホンで作成する

その結果、デジタルよりも紙を使って文章を
作成した方が、短時間で記憶できることが
分かった。
便箋に、ひと文字ひと文字手書きで書き込ん
だグループの脳の状態を見ると、言語、視覚
記憶に関わる領域の血流が増え、活動量が
増えていた。
本を読むのは、文章構成など記憶の手がかり
が豊富にあるが、デジタル画面では限定的で
、思考を中断させてしまう。

学校教育の場で「デジタル活用を推進すれば
学力の低下を招きかねない」と、学習効果を
専門家は危惧する。

2329 夫婦別姓を考える

2329 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
「夫婦別姓を考える」

「選択的夫婦別姓制度」の導入を求める声が
高まっている。
日経新聞の調査によれば、国民の63%
賛成する。結婚している女性の半数以上が
「別姓を選択したかった」と答えている。

現在、結婚で姓を変えるのは女性が95%と
圧倒的に多い。別姓が実現したら
「戻せるなら戻したい」と答えた人は29%
いた。
「戻したくない」は41%で、理由は
「結婚後年数がたっている」
「名義変更の手続きが面倒そう」など。
「別姓が選べるなら、役場に提出して戸籍上
別姓でも夫婦として認めてもらう」と答えた
のは男性8%に対し、女性は28%で、
より現状に不満を感じている傾向がある。

現在、仕事や日常生活で”旧姓”を使ってい
る人は全体の25%。その多くは旧姓を名乗
ることに限界を感じてい。
理由は「公的書類は戸籍名」が79%、
「不動産登記や口座開設」は旧姓は認められ
ない」63%が多かった。
「海外では理解されない」は28%だった。

全ての年代と性別で賛成が反対を上回った。
理由に「女性の改姓が前提なのは不平等」と
いうのがあった。
別姓に反対する人は「家族であることを証明
するのが面倒」という。

選択的夫婦別姓への賛否は、男女や住む地域
、年齢によって違いが色濃く出る。
特に若い世代には、別姓の有無がキャリア
選択や結婚の意思に影響してくる。