2361「箱根駅伝、5区と6区」

2361  【吉村外喜雄のなんだかんだ】
心と体の健康 「箱根駅伝、5区と6区

もうすぐお正月。我が家はみな健康で、
家族は新たな気持ちで新年を迎えます。
そして正月2日の箱根駅伝が楽しみです。

箱根駅伝の一番人気は登りの5区でしょう。
坂道が得意な選手で、登りに強い選手と下り
に強い選手がいる。
坂道は、登りより下る方が体への負担が大き
く難しい。白山登山でも、下る途中で歩けな
くなることがほとんどです。
アフリカの駅伝走者で、坂道が得意な者はい
ない。アフリカは平原が多く、坂道がないの
で、斜度5度の坂道が20度に見えてしまう
のでしょう。
頭は、20度の蹴上がりで坂を登っていく
つもりでも、膝や足は5度の蹴上巾で坂を
登っていく。つまり、正確な蹴上げ巾を決め
ているのは、頭ではなく体なのです。

箱根駅伝山登りの5区、標高差は874㍍。
登り坂を得意とする選手は、登っていく時の
足の引き上げ角度が違うので、急坂が他の
選手よりゆるやかに見えるのです。
故に、山登りの5区で区間記録を出した選手
を、1区や2区の平坦な道を記録を期待して
走らせても、平凡な記録
しか出ないのです。
また年寄りになるほど、坂道の傾斜が強く見
える。体力の衰えと正比例するからです。
つまり、心が体を動かしているのではなく、
体が心を動かしているのです。

 

2360 頭が危険を察知する前に、体が先に動き出す

2360  【吉村外喜雄のなんだかんだ】
心と体の健康
「頭が危険を察知する前に、
          体が先に動き出す」
中国と日本の卓球の試合で、猛烈なスマッシ
ュの応酬を見ていて・・頭が、脳が受け止め
てから判断したのでは間に合わない。
相手が打った瞬間、体が瞬時に反応し打ち返
す。
米国の知覚心理学者ジェームズ・ギブソン
が、幼児を対象に以下の実験を行った。
生後7カ月、ハイハイのできる27人の赤ち
ゃんを、順にテーブルの上に置いた。
テーブルには仕掛けがしてあって、テーブル
の向こう側半分は下が透けて見えるガラス板。
ガラス板の向こう側のテーブルの端に、母親
が立って赤ちゃんを呼んだ。 27人のうち
24人の赤ちゃんはガラス板の手前で歩みを
止め、ガラス板に乗らなかった。
生まれてまだ7ケ月の、落ちることの恐さを
知らない赤ちゃんが、危険を察知してガラス
板に乗らなかったのです。
いつどのようにして、危険を察知することを
知ったのか?経験の有無に関係なく身体が
危険を察知する術を身につけていたのです。
ゴルフ場で、カップに玉が曲がりながら入っ
ていく。そのとき、傾斜をどのようにして
測するのか?
① 見た目の直感で判断する
② 分度器を使って計測する
③ クラブをぶら下げ、傾きの度合いを目測5

坂の傾斜は5度・・①の人は20度に見えた。
②は正確に5度 ③は5度に近い傾斜と見た
ところで①の人は何で20度に見えたのか?
見た目、そのように見えたのです。

そこで①の人を、5度の坂に連れていき、
「この坂は20度あります。全力でこの坂を
  駆け上がって下さい」と告げた。
走り出して・・つま先は20度の傾斜の蹴上
がりで登っているつもりが、実際は5度の
傾斜に合わせた蹴上がりで走っている。

ここで気づくのは、頭は20度の坂を登って
いるが、膝や足は5度の坂を登っいる。
つまり、正確な蹴上がり巾を決めている
頭ではなく体なのです。 

2344 スマートホン多用で首・全身が不調に

2344 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
心と体の健康
「スマートホン多用で首・全身が不調に」
外出先でスマホを見続け、自宅ではパソコン。
そんな生活を続けていると、姿勢が悪くなり
猫背に・・
首に負担がかかり、肩こり・腰痛と、不調は
体全体に広がっていく。
「朝起きると首から肩にかけて激痛が走る」
病院で受診したら「ストレートネック」と
われた。
       
しなやかに曲がっているはずの首の骨が
まっすぐのままになり、頭が前に出て、
重さを支えられなくなっている。

朝から晩までスマホを見ていて、痛みで下を
向けず、頭痛やめまいも・・椎間板ヘルニア
を発症していた。
ストレートネックを起こす人は胸椎も丸まり
猫背になりがち・・坐骨神経痛や、ぎっくり
腰などにもなりやすい。
予防と症状の軽減には、ストレッチや筋肉
レーニングなどの運動療法を行う。

まず、椅子の背もたれにクッションを置くと
効果がある。
四つん這いになり重心を移動させずに、片手
や片足を浮かす簡単な筋トレで、背骨に負担
をかけることなく、姿勢を保つのに必要な筋
肉を鍛えられる。

スマホや端末の使いすぎが原因なのに、その
自覚がなく、体が重く頭がすっきりしないと・・
生活できないほどではないため、やり過ごし
ているうちに悪化していく。
痛みが広がる前に姿勢を改善し、筋トレに
取り組むなど、早めに治療することです。

     日経新聞「医療・介護・健康」