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地球がうめいている(3)

毎朝犬を散歩させる公園の桜。つぼみが大きく膨らみ、春のおとづれを告げる。
そこへ思わぬ寒波…明日から4月というのに、雪が降った。

志賀高原でスキー翌日の土・日、4月1日、スキー同好会の皆さんと六人で、志賀高原に遠征した。
新雪で真っ白に輝く2千メートル高原ゲレンデ。真っ青に晴れ上がった空。最高のスキー日和になった。まばゆい太陽をたっぷり浴びて、 ゲレンデを滑降。二日間、たっぷり春スキーを楽しみ、青春(※)を謳歌した。

夜は、渋温泉の外湯巡り。
露天風呂につかり、雪景色を眺めながら、ビールで喉をうるおした。
そのひと時がたまらなく幸せ! 今年は雪が多く、大いに楽しめた。

【吉村外喜雄のなんだかんだ  - 119】
「地球がうめいている(3) 世界は今、気候大異変」

今から五十年前、金沢の郊外金石海岸の砂浜は、今の二倍近く広かった。

当時、この砂浜で毎年、全国高等学校相撲大会が開かれた。
浜茶屋から海辺まで遠く、足の裏が焼け、必死に走ったことを思い出す。

あの美しい千里浜ドライブウェイも、今は海岸が侵食され、消滅寸前…。
越前海岸も、観光開発で海岸が擁壁で覆われ、道路が拡張され、海岸線が埋め
立てられ、芝を敷き、ベンチが置かれ…。あの、美しかった自然はもうない。
海や山、河川に人工の手を加え、化石燃料を燃やし、地球を破壊し続ける文明
社会。すべてこの100年の間に、人間がやったことです…。
地球誕生からの長い年月を考えると、瞬きする一瞬でしかない…。

メディア論の学者、マーシャル・マクルーハンが、好んで語った言葉…。
「誰が水を発見したのか分からないが、魚ではないだろう。水中に棲み、
いつも目にし、接している魚は案外、水の大切さに気づかないものだ…」 

このまま温暖化が進めば、地球環境はどんどん悪化し、破壊されていくだろう。
北極の氷が2070年には解けてなくなるという。永久凍土が溶けて、十年の間
に60メートルも海岸が後退した。先住民族が住む家を失い、村ごと移住をよぎ
なくされている。それが、アラスカ州だけで184ケ所にもなる。

数年前から、古都ベネチュアが、高潮の被害に悩まされるようになった。
干満の激しいモルジブなど、赤道直下の島々も、海面が上昇し、南太平洋の
島々が水没しつつある。日本の3,5倍もの面積が、既に水面下に没っしたと
いう。それに伴う難民の移動が、新たな民族紛争の種になってくる。

温暖化が進めば、2100年には水面が88センチ上昇し、日本では500万人
の居住地が奪われるという。地球の危機が刻・一刻と近づいているのです。

昨年、中米やヨーロッパで、記録的な干ばつに見舞われた。世界至る所で乾燥
が進行している。そしてついに昨年、アマゾン川の一部が干上がった。
あの広大なアマゾンの森林が消滅しつつあり、2100年には砂漠になってし
まうという。
アマゾンの森は、地球の二酸化炭素を吸収してきた。森林が無くなれば、地球
上の二酸化炭素が更に増大し、温暖化を早めるだろう。

スペインも、昨年145年ぶりの大干ばつに見舞われ、雨は平年の半分しか降
らなかった。果樹園や穀物に大被害をもたらし、収穫量が平年の40%になっ
たという。このような干ばつの被害が、たびたび起こるようだと、スペインの国
土の40%が砂漠になってしまうという。

穀物生産の将来予測では、ロシアやカナダは増える。アフリカ南部、アメリカ、
中南米、南アジアなど、広大な地域が干ばつで減産。現在60億の人口が、
2050年には90億になる。世界的規模で深刻な食料不足が進み、食料の奪
い合いが始まるだろう。

日本の稲作。シュミレーションでは、北海道は13%増収となる。関西以西は、
高温化で収量が15%ダウン。日本全体で10%減収となる。青森県弘前は
ミカンの産地となり、北海道がリンゴの主産地になるという…。
                
                    2/19NHKスペシャル「温暖化・気象大異変」より

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