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祖国愛・愛国心

■社会人としてのモラル

先月夜八時台の民放TV。交通整理のおじさんが、朝、車両進入禁止となっている通学道路の入り口で、孤軍奮闘する姿を、 ドキュメンタリーに放映していた。
その一月ほど前には、NHKでもやっていたので、見た人もあると思います。

通学時間は進入禁止の道路。表道路の渋滞を避けるため、抜け道として利用する車がひっきりなしやってくる。通学路の入り口で、 赤い誘導棒を持ったおじさんが、「ここは通学路です。進入禁止です」といくら運転手に訴えても、一人として言うことを聞こうとしない。

「みんな通っているやないか」「警察官でもないのに、何の権利があって…」「会社に遅れる…」「わかった、わかった…」と、 みんな勝手な理屈をつけておじさんの脇をすり抜けていく。見ていて無性に腹が立ってきた。
これが今の社会の姿、今の日本人の姿なのかと思うと、悲しくなってくる。

【心と体の健康情報 - 139】
~日本人のアイデンティティ~
「祖国愛・愛国心」

今年も又、「成人式各地で荒れる」と新聞が報じた。式場で酔って暴れる、演壇に駆け上がりクラッカーを鳴らすなど、 常軌を逸した行為が全国で見られた。

「人」は社会の中で、誰の世話にもならず、一人で暮らしていくことができるでしょうか?子供達や若者の中には、 社会が人と人との結びつきによって成り立っていることへの認識が、欠落している人が多いように思う。

生活環境や国家という共同体の中で影響を受け、日本人としての価値観や、 自己の存在他人への信頼感などが形成されていく。
ところが、家庭や学校では、こうした当たり前のことを教えない。それが大きく影響しているのでしょうか? 自己中心的な若者が多く見られ、嘆かわしい限りです。

戦後の教育は、個人の権利自由や自発的精神などが重視され、社会人として生きていく上での大切な倫理・道徳が、 置き去りにされてきたことに、問題があるようです。
国に対する意識の一つに「祖国愛」 がある。祖国愛は、生まれ育った社会や文化、 共通の言語と歴史を持つことへの、 連帯感帰属意識などによって培われていく。
次に、国民が一つの国家を形作っていることを意識するものに、「愛国心」がある。
”愛国心=軍国主義”という誤った国家観が、学校などで、国旗・国歌がタブー視される風潮を招くことになる。

読売新聞社説「教育基本法改正の時だ」から引用

四方を海に囲まれ、異民族に侵略されたり、 植民地として異民族の支配を受けた経験のない日本。そういった歴史的背景に、戦後教育が影響して、 国家への忠誠心が極めて希薄で、国家に対する敬愛の念が見られない、世界でもまれな民族になった。
某民放のインタビューで、「国が危機に陥った時、国のために死ねるか?」との問い掛けに対して、「国の都合で死ぬのはイヤ! 逃げる…」と答えた青年が多かったのを記憶している。

ニ千年近くの長きに渡って国家を持たず、世界各地で虐げられ、肩身の狭い思いをして暮らしてきたユダヤ人。また、 イラクのクルド族や、チベット民族のように、少数民族であるがゆえに、独立した国家が認められず、 他民族の支配を甘んじて暮らしている人たち。
その一方で、世界に例をみない恵まれた環境の日本。世界でも稀な単一民族国家としての歴史を持ち、 平和な暮らしができる民族であることに、気づいていないようです。
アメリカ人は、国歌が歌われる時、自発的に立ち上がり、右手を胸に当て、神に祈りを捧げるように歌う。米国人は、 そのようにして国を愛し、国に忠誠を誓う。それを見て、米国を軍国主義の国と思う人はいないだろう。

日本はといえば、戦後教育が明治以降の日本を、ことさら悪く見てきたことも影響して、子ども達の中に、 日本人に生まれたことを悲しむ風潮すら見られるという。すべて学校教育がなせる業なのです。

家族愛愛社精神は素直に受け入れる私達が、 「愛国心」となると眉をひそめたり、無関心を装うのはおかしい。国民一人ひとりが国を愛し、国家の運営に参加し、 国民としての責任を持つ。そして子々孫々に至る国家繁栄の一翼を担う自負心があってしかるべきと思う。

そのためにも、子ども達に正しい意味での「愛国心」を植え付け、日本人であることに誇りが持てるアイデンティティーを育て、 その基盤の上に自分の人生を選び、作り上げる力を培う環境作りが急務と思うのです。
今の日本人には、国を大切にする意識がなく、社会人としての「倫理・道徳」が欠落しているように見える。 何とも嘆かわしい民族になってしまったものです。

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