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■ことば遊び「畳語」 から

・お酒飲みには、
『お酒のむ人花ならつぼみ 今日も咲け咲け(酒酒)あすも咲け(酒)』

・飲みすぎをたしなめるのには、
『一杯は人酒を飲み 二杯は酒酒を飲み 三杯は酒人を飲む』がある。

『姦夫と姦婦が喧嘩して 姦夫が姦婦を姦婦といえば 姦婦も姦夫を姦夫という』
このように、同意語を使って文章にしていくと、以外と簡単に面白いものが作れます。

先週、高台寺から清水寺へ向かうとき、名もない小寺の玄関横の伝道掲示板に書かれていた言葉。 ”ちる” が八つも歌い込まれているのが面白い。

『花が散る 花が散る 散る散る落ちる 舞い落ちる 落ちる 舞い落ちる』


  



 

 

【吉村外喜雄のなんだかんだ 第27号】                      ~日本人のアイデンティティ~ 「桜」

三月の下旬、桜のつぼみが日一日とふくらんでいくのを見て、春のおとづれが近いことを知る。そして、 あっという間に春が訪れ、桜が咲き、そして散っていった。
日本の素晴らしさは、美しい山や海に囲まれた自然が、四季折々にその姿を美しく変えていくことにある。

日本を象徴する桜。桜は日本の国花である。桜ほど日本人に愛される花はない。
春になると、桜の木の下でお弁当を広げて、お酒を飲む。こんな光景は世界広しといえど日本だけでしょう。
それ以外にも美しい花はいろいろあるが、梅やつつじ、チューリップを見ても、花を見ながら一杯やろうとは思わない。 なぜ日本人は、桜が満開になると浮かれるのだろうか?
日本は稲作文化。農家では、桜が咲く時期を見て、稲を植える時期を知り、桜の散り具合を見て、 その年の米の出来具合を占ってきた。満開の桜に神様が宿ると信じられ、お酒などの捧げ物をして豊作を祈った。

庶民が花見を楽しみにするようになったのは、江戸時代からで、それまでは、秀吉が醍醐寺で観桜の宴を開いたように、 上流社会の文化であった。
八代将軍吉宗の時代になって放火が多く発生した。吉宗は人心を安定させるために、花見を奨励したと言われている。

私にとっての桜は、中学、高校、就職と、人生新しく門出するときに、必ず目にする象徴なのです。結婚し子どもが産まれ、 子どもが成長し、小学校、中学校と入学式に伴って行く時も、学校の桜が出迎えてくれる。春爛漫、人生の新しい門出は、 桜とともにやってくるのです。

古来、散り際のよさで愛されてきた桜。太平洋戦争では、国のために散っていった多くの人たち。つかの間に咲き誇り、 散っていく桜とが、ダブって見えたのでしょう。
「貴様と俺とは同期の桜♪ 同じ兵学校の庭に咲く…♪」。同窓会などで、互いに肩を組み歌うとき、 日本人であることの喜びに浸る。

桜は日本人のアイデンティティーなのです。


 

 

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