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日本の経営はネットワーク型

■益々お元気な坂村真民先生

詩一筋に生きてこられた坂村真民先生が、九十五歳の誕生日を迎えた一月、毎月発刊してきた「詞国」を、二月一日の五百号をもって完遂することにした。
「詞国」は、教育者・森信三先生の強い勧めで号を重ね、その間、死ぬような病気もしたが、四十年間一回も休まず刊行し続けた月刊詞誌です。

三月には、「鳩寿」 と改名して新たに一号が出た。四月に二号が刊行された。
「もうこれでいいい」ということはなく、又新たな門出をされた先生の一道精進の人生には、只々敬服するばかりです。いつまでも長生きをされ、 号を重ねられんことを祈ってやみません。

真民先生は、「鳩寿」第一号を発刊するに当たり、自らの「遺言」を表明された。
・一つ「葬式はしない」 
・二つ「香典、供物など一切頂かない」
・三つ「妻のこと、戒名のこと」
    妻は私より長く生きると思う。普通の方と同じく葬式をしてもいいでしょう。
    私の戒名  詩国院蒲公英朴真民
    妻の戒名  徳光院愛真華久代



 

 

【吉村外喜雄のなんだかんだ 第28号】             ~日本人のアイデンティティー~ 
「日本の経営はネットワーク型」

以下、経済アナリスト 藤原直哉「大阪藤原塾」からの抜粋です。

今の日本で、アメリカ型の経営で成功している企業は少ないようです。 アメリカ型の企業とは、市場原理を大事にする企業のことをいいます。
ここ数年成長著しい企業は、何れも非アメリカ型の企業です。非アメリカ型の企業は、目先の業績よりも、中・ 長期的目標を大事にし、人を大事にします。日本の企業は、体質的にアメリカ型経営はなじまないようです。

過去、日本に持ち込まれたアメリカ型経営で、典型的なものに、デストリビューターに始まって、 スーパーバイザーにまで何段階かのクラスを、マルチ販売手法でのし上がっていくやり方があります。何れも、 一時期急速に組織が拡大し、巨大な売上の集団になるが、4~5年もすると組織が崩れて消滅していく。

実力のあるものが組織のトップにのし上っていく。成績が良ければ良いほど、 世の中の平均月収の何倍もの報酬を手にする。こつこつ荒地を開墾して種を撒き、苗を育てて実りを待つ、 そんな農耕型ではなく、まだ人が入っていない山に分け入り、鹿や猪を獲ってくる。そんな狩人型商法が、 アメリカ商法の典型なのです。
そんな商法が、商品流通の世界に、波が押し寄せてくるように、繰り返しやってきて、泡のように消えていった。 どうも日本人にはなじめません。肌に合わないのです。
アメリカ人が経営改善のため、日本企業のトップに座ったとき、真っ先に行うのが首切りです。日本人がトップでは、 なかなか首が切れない。外資系の会社で、
トップが日本人からアメリカ人に代わったら、それは首切りを断行することに他なりません。
その一方、フランスとかイタリアなどのヨーロッパ系の企業は、ブティックやファッション関連を中心に、 銀座や表参道で地道に努力を重ね、成功している。日本の企業は、アメリカ型よりもヨーロッパ型が肌に合うようです。

日本の企業が、アメリカ型経営手法を丸ごと真似ても、 うまくいかないということです。アメリカで効く薬でも、日本人に合わない薬もあるのです。
米国とイギリスは「市場原理型資本主義」です。ドイツの資本主義は「国家統制型」です。 日本はこの何れでもない。日本の資本主義は「ネットワーク型」です。

ネットワーク型とは、知り合いの輪のことです。連帯保証人システムなどは、その代表といえます。 国家や経済の後ろ盾に頼らず、互いに人間関係の信頼で結びつき、助け合っていくシステムです。 古い言い方をすれば「御用達型資本主義」ということになるでしょう。
バブル崩壊の後、米国企業の様々な経営成功例、経営手法を日本の企業は真似てやってみた。が、行き着くところ、 日本人にはネットワーク型が一番ふさわしいことが、ようやくわかってきたようです。

企業にとってのネットワークには、地縁、血縁、学閥、元請下請けのつながり、同業者仲間、組合などがあります。 ところが、近年の ITの急速な普及により、そういった従来型のネツトワークが崩れ始め、 インターネットによる新しいネットワークの輪が広がってきているのです。

つまるところ、日本人には「みんな仲良く助け合い」の経営が、一番肌に合っているようです。

 

 

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