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学校の制服、相当異質な存在?

外国人から見た日本人、「何で皆髪が黒いんだろう」「何で皆日本語しか話さない
んだろう」。同一性というか、画一性が気になる。がんじがらめの社会に見える。
大学や病院の序列にも驚かされるという。教授、助教授、助手、それぞれの立場
がある。みんな仲間という雰囲気の欧米とは、随分違うなと感じるという。

例えば専門外の人間が、何かの研究を学会などに発表しようものなら、
「インチキ研究」だとか、「素人が何やってるんだ」などと非難され、疎外される。
西欧諸国では、社会のニーズに応える研究であれば、誰がやっても評価される。
島国根性というか、たこつぼのようなやり方をしているのは、日本だけでしょう…。
                                毛利 衛「宇宙と地球」より

 

 

 

【吉村外喜雄のなんだかんだ  - 105】               ~日本人のアイデンティティー~
「日本の学校の制服、相当異質な存在?」

セーラー服といえば、 本来イギリス海軍の水兵さんの制服です。
男性の、しかも軍人さんが着るものが、日本では女子高生の制服なのです。
なぜ軍人さんの制服を、日本の若い乙女が着るようになったのか?
何とも不思議です。
日本で最初にセーラー服を採用したのは、福岡県のカソリック系の女学校です。
大正十年、エリザベス・リー校長が、運動着に良いと思いついたのです。
それまで生徒は、運動しづらい和服姿で、体育をしていたのです。

着せてみると意外と似合った。その後、学校の制服となり、日本中に広がって
いった。今人気の韓国ドラマ「冬ソナ」を見ていたら、高校の女子生徒の制服が
セーラー服だったのには驚いた。日本の統治時代のなごりでしょうか? 

アメリカからやってきた中学の交換留学生、最初に教室に入ったとき、「ギョッ」
とするという。男子生徒も、女子生徒も、みんな同じに見えるからです。
髪は全員黒、肌色も服装もみんな同じ。いろんな肌色があり、一人ひとり個性
があるアメリカ生まれの学生から見ると、なんとも異様に見えるのです。

先進国で、学校に制服があるのは、日本と英国くらい。「学校の制服」というと、
日本では、男子生徒は軍服に似た詰襟が圧倒的。女子も水兵(セーラー)服が
多い。明治以来の富国強兵のなごりだが、この戦前からの服装に、左翼系の
先生から軍国主義的服装だと、反対の声が出なかったのは何故なんでしょうか?

このセーラー服姿、イギリス人には異様に映るという。
英国でデイリー読売が、学校制服の是非について、読者に投稿を呼びかけた
ところ、目だったのは、日本のセーラー服に対する怒りの声だった。
「グロテスクな倒錯趣味」「性犯罪を誘発しかねない、危険なポルノグラフィ的
服装」と言うのです。

それに加え、最近の女子高生のスカート丈は、膝上十センチのミニが一般的。
英国では、短いスカートにタイ、肌のラインが出るきついブラウス、ロングソック
スなどを「ソフト・ポルノ的服装」と、憂慮する声が一般的なのです。

米国や欧米の学校には、このたぐい制服がない。校則が厳しく、学校儀式の多
い日本や北朝鮮に制服が多いのです。イタリアでは、入学式も卒業式もない。
だから子供たちは、整列の仕方も意味も知らない。
欧米人から見たら、日本の学校は相当変わった存在に見えるのです。

 

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