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回復不可能な米国社会の乱れ

一昨年、塩野七生著「ローマ人の物語」を読んでから、古代ローマとその周辺諸国、ギリシャやカルタゴの歴史、戦争、人物、 栄枯盛衰に強い関心を持つようになった。

10月、絶対見逃せないすごい美術品が、ルーブルから京都市美術館にやってきた。

ルーブル美術館が大改修されることになり、古代ギリシャの彫刻と宝飾品、史上空前のギリシャの芸術・神々の遺産が134点も、 世界で初めて国外に持ち出され、身近な京都で見る機会を得た。(~11/5まで)

コレクションのほとんどが門外不出の名品。
ルーブル美術館でも、これだけ多くの点数をまとめて、テーマに沿って展示した例はないという。
古代ギリシャの神々や、英雄たちの、等身大の大理石の立像の前に立ち、その美しさに、時間のたつのも忘れて見入った。 

【心と体の健康情報 - 266】 
~子育て心理学~
「回復不可能な米国社会の乱れ」

私が生きてきた戦後日本。世界に例を見ない、繁栄と平和を謳歌する国になっ
た。国が豊かになるにつれて社会が病み始め、堕落していっているようで、
心が痛む。このままでは、日本がダメになってしまう…そんな思いにかられる
のは私だけでしょうか?

そんな時、メルマガを始めるきっかけとなった"松尾 和"先生の講演テープを
聞いた。松尾先生は米国在住25年のピアニスト。日本でも演奏活動を行って
いる。
十五年ほど前から、アメリカの後追いをしている日本の教育の現状を憂え、
全国各地の保育所を廻り、園児のお父さんやお母さんに、21世紀の子育ての
あり方について講演。啓蒙活動を行うようになった。

今米国は、回復不可能なくらい病んでいる。米国で生まれてくる子供の三人に
一人は、未婚の母。母親の三人に一人は、女手一つで育てていかなければな
らない。三人に一人は父親がいないのです。

当然しつけ、子育てがうまくいかず、社会問題と化している。幼児虐待が問題
になっているのです。親たちの多くが、自分で子供を育てる意思をなくしている
のです。
そういった環境に育った子供の二十人に一人は、いずれ刑務所に入ります。
子供が十八歳になるまでに、40%の親が離婚してしまいます。子供たちの
六割の家庭は、父親がいません。そんな事実を統計が物語っているのです。

十五・六歳前後に子供を生む少女が沢山います。性モラルの欠如と見られがち
ですが、多くは、子供を生みたくて妊娠しているのです。家庭が荒み、愛に餓え
た少女が、愛を求め、子供に夢を託すのです。
暖かい家庭にあこがれて、子供を生んでしまうのです。結婚が家庭の始まりで
はなく、子供を生むことが家庭の始まりなのです。

子育てが始まると、直ぐに夢はハジケてしまいます。子育ては大変です。
まだ大人になりきっていない少女…、我慢をする"基礎的忍耐力"が育っていな
い。幼児虐待に走ってしまうのです。そして、いつしか虐待することに、快感
を覚えるようになるのです。

米国の悲劇は、そういった社会現象が、既に数世代にわたって繰り替えされて
いることにあります。日本においても、痛ましい幼児虐待が次々とマスコミで
報道されるようになり、社会問題になろうとしている。
今の日本は、間違いなく福祉先進国の米国や、北欧諸国の後追いをしている
のです。
新たに発足した、安倍内閣が掲げる重点政策は「教育の再生」。
「美しい国」を造る基盤は教育です。「志ある国民を育て、品格ある国家、社会
をつくっていかなければ、明日の日本はない」と総理は言う。従来の教育行政
を見直そうと、「教育再生会議」がスタートした。

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