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核保有の是非を問うこと…

■世論調査

NHKの世論調査で、"九条"の是非について、「改正すべき…3割」「九条の解釈を変更するだけでいい…3割」「今のままでいい… 3割」と、意見が三つに割れた。
防衛省昇格に伴い、「自衛隊を憲法上、明確に位置づけるべきか?」については、70%の人が「そうすべきだ」と答えている。

安倍内閣が最初に成立させた重要法案、「教育基本法の改正」については、「改正を望む…73%」 「もっとみんな日本の国のことを考えるべき…86%」と、ほとんどの国民が現状の教育政策に危機感を持っている。

内閣に期待する教育政策で、多かったのは…
「国を愛する心」「公の精神」「日本の伝統を育む」
「日本の史観・価値を考える」「豊かな人格形成を育む」etc

読売ウイークリー11月12日号より


【吉村外喜雄のなんだかんだ - 158】
~歴史から学ぶ~
「核保有の是非を問うこと…」

北朝鮮の核保有を受けて、自民党の閣僚が「わが国の自衛のために、日本も核について考えることがあってもいいのでは…」 と公言したら、早速野党から「問題あり」と、国会で追求された。

日本の核保有について、過去一度も公の場で話し合われたことがないとしたら、その方が問題でしょう。「核保有論議」は、 禁止される論議なのでしょうか?
「憲法」についても、「再軍備」についても、そのあり方を議論して何が悪いというのか?
民主主義国家を自負するのであれば、右の考え方の人がいて当たり前だし、左の考え方だからと、国家が抑え込めるはずがない。今の日本で、 禁止されるべき議論など、あってはならないのです。

16~7年前のこと。当時400社くらいの会員を擁する、石川県では名の知れた経営者団体に所属していた。当時、 七尾市に能登支部を開設することになり、手伝ったことがある。それぞれツテを頼って会員を募ったところ、 30社くらい入会申し込みがあった。

信じられない話ですが、月例会の会場にと、七尾市の商工会議所へ、研修室の借り入れ申し込みをしたところ、「貸せない」という。 理由を尋ねても、はっきりしない。しばらくして、入会者の会社に電話がかかってきて、「退会したほうがよい」と言う。
理由は、「"赤"に染まった団体だから」と言う。さらに付け加えて、「警察がマークして嗅ぎまわっている。このままでは、 会社の信用に傷が付く…」という信じられない内容。退会者が続出した。

確かに、東京の上部団体は、政府の中小企業政策に反対することが多かったが、限られた左翼思想の政党を支持する団体ではない。
石川県の組織は、上部団体に何ら影響されない、真面目に経営の勉強をする、自主独立の組織。会の規約で、たとえ個人であっても、 会の中で政治宗教活動を行うことは認められない。

どんな理由で警察がマークするようになったのか? 戦前の言論統制時代ではあるまいに…。こんな平和な世の中に、 警察が思想的理由で、私たちの団体を反社会的組織としてマークし、圧力をかけてくるとは…。

話を戻して、「核保有・憲法・軍備」のあり方などは、政治的余波が大きく、国の進むべき方向、 安全保障に大きな関わりを持つだけに、その道の専門家の間で、高度な議論を戦わす必要があると思う。

政治家が「核保有」の是非を言い出すと、命取りになりかねないご時世。
政府は、日本の核武装について、この60年間一度も検討したことがないのかというと、そうではない。最近、 公文書が公開されるようになって、明らかになった。
1960年にフランス、64年に中国が核武装したのを受け、当時の佐藤栄作首相が、64年12月ライシャワー駐日大使に対し、 「日本も核武装を真剣に考えたい。その可能性を検討したい…」と伝えた。

それに対し米国は、「核の傘で守るから」と日本を説得。日本は交換条件に、日本の経済発展をアメリカが全面支援すること、 沖縄を日本に返還すること。
この二つを呑ませることで、政治的解決を図った。
その後日本は、核拡散防止条約に加盟して、非核大国としての道を歩むようになった。

11/3 読売新聞「憲法公布60年座談会」より抜粋

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