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親の干渉が、子どもをダメにする

■「見捨てられ症候群」

息子の二人目の男の子は5ヶ月。2つになるお姉ちゃんは、弟ができて「赤ちゃん返り」をした。大人の関心が自分から離れていくのを、 敏感に感じ取ったのでしょう。
子ども達の間にも、これに似た問題行動が見られる。親や先生から期待されず、無視され続けると、「自分は誰からも愛されず、必要とされない… 」と、「見捨てられ症候群」に陥る…。

目立ちたいがために自己主張をする。教室で我がままな振る舞いをしているうちはいいが、人を傷つけ、 自分を傷つける暴力行為となって表れてくる。卒業式や成人式での常軌を逸した振舞い。徒党を組んで夜の街を暴走する若者などは、 その表れでしょう。


【心と体の健康情報 - 295】
~子育て心理学~
「親の干渉が、子どもをダメにする…」

私の兄は大手銀行に就職し、定年まで転勤続きの人生でした。大手企業の社員であれば、転勤は避けられず、宿命のようなもの…。

私の仕入先も、社内恋愛共働き社員が多い。金沢支店にもカップルがいる。
女性は、子供ができればやむなく会社を辞め、家庭に入る。夫の転勤にくっ付いて知らない土地に引越し、3年くらいで又転勤。 その土地になじむには3年は短かすぎる。何でも話せる友人が出来ない。ようやく友人が出来たと思ったら、転勤…。
保育所の親子サークルに参加しても、よそ者扱い。子どもも土地の子に意地悪されたり、無視されたりする。子どもが可愛そう…。
会話のアクセントの違いからか、地元の人たちとなじめない。考え方も微妙に食い違う。

夫に相談しようにも、帰りが遅く頼りにならない。「自分で解決しろ」と、関わろうとしない。
一人悩みを抱え、孤独にさいなまれる。何でも話せる友人がいない。いつしかウツ状態になり、育児ノイローゼに…。

転勤族の奥様で、このような辛い思いをした人を何人か見ている。
子供の頃、「近所の子供たちと毎日暗くなるまで遊んだ」経験がない。
人間関係作りが下手で、社会性が身に付いていないことが原因でしょうか…。

今は、どの家庭も子どもは一人か二人。お天気の良い日には近くの公園で、子連れのお母さんが集う。母親はおしゃべり、 子どもは砂場で遊ぶ…。
おもちゃの取り合いが始まった。年長の子が、年下の子のおもちゃを取ろうとして、相手をポンと押した。年下の子は、 大きな声で泣き出した。

すると、押した子の母親は、あわてて我が子を叱り、相手の子どもや母親に謝る。謝られた子どもの母親は、 「押したのは子どもだから、子どもに謝らせるべきでしょう」と、親に文句をいう。

集団の中で、コミュニケーションがうまく取れない親子が多くなってきている。
親も子も自分本位で我がまま。誤った交わりは陰口に始まり、仲間に従わないなら仲間に入れない。そんな排他的構造を作り出していく…。

子供たちの間では、ケンカや小競り合いは付きもの。そうした体験を積むことによって、どうすればうまく折り合っていけるかを、 学んでいくようになる。
だから親は、子どものもめごとに首を突っ込まない方がいいのです。

暴力をふるえば、いずれ自分が仲間はずれになることを知るし、言葉でのやりとりは社会性を育み、譲り合うことで、 思いやりや優しさが身に付く。
ところが、一人っ子のお母さんは、子どもの争い事につい干渉し、我が子をかばってしまう。子ども自らが、 社会性を養う機会を奪ってしまうのです。

子どもの争いやケンカには、親は口を出すべきではない。子どもたちのことは子どもたちに任せて、見て見ぬ振りをすることも、 場合によっては教育なのです。

 

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