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歴史逸話・馬鹿と阿呆

TVドラマ「項羽と劉邦」

中国の歴史ドラマ「項羽と劉邦」・・
毎週月~金曜BSブジで放映されている。

この作品は「三国志」をしのぐ、中国ドラマ

史上最高の、35億円の製作費を投じた、
全80話の大作です。


中国「史記」に、ひときわ活き活きと描かれ
ている「項羽と劉邦」。

秦の始皇帝の死から大漢帝国が創建され
るまでの、二人の両雄の闘いの物語です。


司馬遼太郎の「坂の上の雲」
山岡荘八の「徳川家康」
中国歴史小説「楽毅」「晏子」「孫子の兵法」
塩野七生の「十字軍物語」「ローマ人の物語」
「コンスタンティノープルの陥落」など・・
何れも戦いの攻防・顛末がたまらなく面白い。



1206 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

~ことば遊び~ 「歴史逸話・馬鹿と阿呆」

日常の会話に出てくる”阿呆”・・その語源には様々な説があります。
その一つは、秦の始皇帝が、不必要にばかでかい大宮殿「阿房宮」の建設に着手したことに発する。

その阿房宮・・都に攻め上った”項羽”によって焼かれてしまうが、
呆れるほど大きな建物だったため、焼えつくすのに三か月もかかったという

その逸話から、馬鹿げたことを「阿房」と言うようになり、”阿呆”と呼ぶようになったという説です。


秦の始皇帝が崩御し、胡亥(こがい)が帝位に就いた。父始皇帝のやり方をそのまま継承し、相も変わらず”阿房宮”などの土木工事に民を動員し、酷使し続けた。

その皇帝を補佐する寵臣”趙高”・・皇帝に阿房造営の行き過ぎをとがめ、再考を促した丞相・李斯(りし)を、謀略によって丞相の地位を剥奪し、処刑してしまった。
趙高は、宮廷内の反趙高派の家臣や皇族を、様々なでっち上げで粛清していき、政治を1人欲しいままにし、皇帝を操つろうとした。


次のような逸話がある。

趙高が宮中に”鹿”を入れ、「珍しい”馬”がいます」と皇帝に言ったところ、皇帝は『”鹿”ではないのか?』と返した。

趙高”鹿”を指さし、「これは”馬”です」と答え、控える家臣に「これはどう見えるか? ”馬”か? それとも”鹿”か?」と尋ねた。


趙高派の家臣は”馬”と返答したが、趙高を不快に思う反趙高派の家臣は”鹿”と返した。
趙高に反目する家臣は、次々ざん言によって処刑されていった。

「鹿を指して馬となす」の故事になったこの逸話・・
阿房宮の”阿呆”の由来とともに、”馬鹿”の由来の一つにされている。

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