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落語・置泥

江戸小噺「た こ」


たこ・・あまりの暑さに、橋の下へ出て、
昼寝をしている。
それを猫が見つけて、足を七本食い、
一本だけ残していった。


たこ、目をさまして「足を七本食われた!」
と向こうを見れば、猫がいるゆえ・・


「あの猫が食ったか・・かたき討ちをしよう」
と一本の足を上げて、猫を招けば・・
猫「その手は食わぬ」 
                 
                  山住昭文「江戸のこばなし」



1318 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

~ことば遊び~ 「落語・置泥」


落語に出てくる泥棒は、大抵間が抜けけていて、
本当の悪人はいないようです。

♪とある夏の夜・・長屋に1人の新米泥棒が忍び込んだ。
「やい、静かにしろ!」

中にいた褌一丁の男を叩き起し、

「伊達には差さない二尺八寸ダンビラ物・・」

とすごんでみせるが・・男はいっこうに驚かない。
それどころか反対に『俺をころしてくれ!』とせがまれて
しまった。
わけを聞くと、男は大工だが、まともに仕事もせず、
博打にのめり込んで大負けして、大工道具から着物まで

すべて質入れしてしまったらしい。


「それは可哀そうだ・・ま、今回は見逃してやるから、
  とっとと寝ちまいやがれ」

出ていこうとする泥棒に、男は『金を貸してくれ』と
哀願する。
「俺に金を貸せだと」・・ポカンとする泥棒。


家賃を払ってくれないなら自殺するしかないと騒ぐので、
気のいい泥棒・・仕方なく二円ばかし融通した。

「じゃ、あばよ」・・再び出ていこうとする泥棒に、
また男が声をかけた。

『蚊帳をね、受出したいンだよ・・受け出しする25銭と

利息の25銭、合わせて50銭・・貸してくれ』
泥棒が断ると、また『殺してくれ』と騒ぎ出す。


そんなこんなで人のいい泥棒、服の受け出しから借金の

肩代わりまで、都合五円も貸し出す羽目になってしまった。

お蔭で泥棒はスッカラカン
「この家に何しに来たのだろう?」
と首をひねりつつ、帰ろうとする泥棒に・・

『オ~イ泥棒』

「バカ野郎、金まで借りておいて”泥棒”なんて呼ぶやつ
があるかい! 何だ?」

『今度は晦日に・・また来てくんねェ』

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