■宗派によって異なる座禅の目的     
    
座禅の目的は、宗派によって異なります。     
臨済宗は、疑問を抱きつつ座禅することで     
悟りに至ります。     
    
対する曹洞宗は、何かの目的のための     
手段として座るのではなく、座禅そのものが     
目的であり、座禅をすることに集中する。     
    
臨済宗は壁を背にして坐り、     
曹洞宗は壁に向かって坐る。     
中国北宋時代に両派は激しく対立・・     
現在に至る。     
日本曹洞宗の開祖で、永平寺を開山した     
道元禅師は、ただひたすら坐ることに打ち     
込んだ。そして、誰でもできる座禅の行法を     
説いた。     
    
・金沢市の禅寺     
  曹洞宗は、大乗寺、天徳院など60寺     
  臨済宗のお寺は8寺
   
    
1429 【心と体の健康】        
道元禅師の教え「欲望を克服するすべ」         
    
永平寺78代貫主・宮崎禅師が語る、道元禅師の教え。      
      
♪人間は名誉とか地位とか、見栄とか我がままとか・・      
そんなもんでいっぱいです。       
そうした欲は克服しなければならんが、それが難しい。      
克服するすべを身につけんといかんのやが・・      
それが”座禅”なんや。       
      
自然は、時が来たならちゃんと花が咲き、黙って散って      
いく。故に、欲望を克服するすべは・・大自然の法則を       
真似て、自然界の心理に従った暮らしをすることや!      
      
誰かに褒められたいとも思わないし、       
これだけのことをしたから、これだけの報酬が貰える       
ということも考えない。       
褒められても、褒められんでも、すべきことをして       
黙って去っていく・・      
      
そう実行することが大自然の心理だ。       
善いこともせんのに、善い報いを得ようとするのは・・       
欲望だ。自然界の摂理に反するひっくり返った考えや。       
      
人間いつ死んでもいいと思うのが”悟り”やと思うて       
おった・・ところがそれは間違いやった。       
自然界の為すまま、平気で生きていることが”悟り”       
やった。
