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宮本武蔵/地の巻・武芸の道

■五輪書/地の巻
~達人になるために大切なこと~

一. 邪悪な心を持たない
二. 道に励め
三. 幅広く、いろいろな芸に触れる

四. 様々な職業を知る
五. ものごとの損得をわきまえる
六. ものを見る目を養う

七. 見えないところも感じるようになる
八. 小さなことをおろそかにしない
九. 目指す道からそれて、あれこれと
        手を出さない

経営者の心得として見ると、大切なことばかりです。
中でも9番目は、本業から目をそらし、儲かるからと
あれこれ手を出す経営者への苦言になる。



1502 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「宮本武蔵/地の巻・武芸の道」

武芸の道を大工に例えると

世の中には「士農工商」の4つの道があります・・
「工」には大工の道があります・・この大工の道は武芸
にも通じる。
大将は、大工の頭領のごとく、天下の道理をわきまえ、
その国の道理を正し、その家の道理を知ることが、
その道である。

大工の頭領は、堂塔伽藍の設計を頭の中に入れ、
宮殿楼閣の図面を把握し、職人たちを使って建物を建て
る。大工の頭領も、武家の頭領も同じである。
(もちろん経営者も・・)

建物を建てるには”木くばり”をする・・
真っすぐで節もなく、見目もよい材木を”表の柱”とし、
少し節があっても真っすぐで、強い材木を”裏の柱”と
する。
たとえ少し弱くても、節がなく外見の美しい材木は、
敷居・鴨居・戸・障子などに使い、節があって少々
ゆがんでいるが、強い木なら、家の要所要所を見分け、
十分に吟味して生かして使えば、その建物は丈夫で
長持ちする。
また節が多く、ゆがんでいて弱い材木は、足場にでも
使い、あとで薪にすればよいのである。

頭領が大工を使うときには、彼ら1人ひとりの腕前の
上手下手を知り、ある者は床回り、ある者は戸・障子、
ある者は敷居・鴨居・天井など・・それぞれの能力に
応じた仕事を与え・・

腕の悪い者には、床板の下に張る根太を担当させ、
もっと出来ない者には、くさびを削らせるなどすれば
よい。
このように、人を見分けて使えば、能率も上がって、
手際よくいくものである。

つまるところ「仕事が早いこと」 「手際がよいこと」
「物事をいいかげんにしないこと」 「励ますこと」
「やる気の有りなしを見極めること」
「使いどころを知ること」 「限度を知ること」

こうしたことが、頭領の心得るべきことであり、
兵法の道理も、経営もまた同じである。 

                      
あーりー/「宮本武蔵」ゆる~い現代語訳

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