« 休業要請に対する線引の悩ましさ | メイン | 感性論哲学/神様と人間の違い »

ことば遊び 「寿限無」

私が社会に出た昭和四十年の初め、世の中
はかくし芸の全盛期だった。

宴会では、「ガマの油売り」「安来節」「手品」と
一芸に秀でだ芸人たちが、宴会を大いに盛り
上げたものです。
その後カラオケが盛んになると、そうした芸人
たちは陰を潜めてしまった。

当時私は、真打ちになったばかりの三遊亭歌奴
(故三代目・三遊亭円歌)の一座に、アルバイト
の雑用係で、県内各地の巡業に付いて歩いた。

当時、創作落語「授業中/山のアナアナ・・」が
大受け・・若手落語家で一目置かれた歌奴。
私はその時「寿限無」を覚えたのです。


1932 【吉村外喜雄のなんだかんだ】 
ことば遊び 「寿限無」

日本一長~い、めでたい名前「寿限無」とは、どんな名前
なのでしょう? 子どもが生まれ、元気で長生きするよう
にと、住職に縁起のいい名前を書いてもらったが、
どれも捨てがたく、もらった名前を全部付けてしまった。

以下、分かりやすく解析します。
寿限無、寿限無、五劫の擦り切れ・・」
寿限無
   寿(よわい)限りない。いつまでも長生きするように・・
五劫の擦り切れ
  
3千年に一度天女が天下り舞を舞う。それを繰り返す
   うちに衣が擦り切れてしまうほど長い・・めでたい

海砂利水魚の水行末、雲来松、風来末・・」
海砂利水魚
  
海の中の砂利も、魚も、いくら数えても数えつくせる
   ものではない・・めでたい
水行末、雲来松、風来末
  
水の行く末、雲の行く末、風の行く末、
   何れも果てしがなく・・めでたい

食う寝るところに住むところ・・」
   衣食住に不自由しない・・めでたい

やぶらこうじ、ぶらこうじ・・」
   ”やぶこうじという木がある。春は若葉、夏は花咲き
   秋実を結び、冬は赤く染まり、露を防ぐめでたい木

パイポパイポのシューリンガン、シューリンガンの
   グーリンダイ
・・」
   昔、パイポという国に、シューリーガンという王様と、
   グーリンダイという王妃がいた.

グーリンダイのポンポコピーのポンポコナー・・」
   王様と王妃の間に、ポンポコピーとポンポコナーの
   二人のお姫様がいて、二人は生涯幸せに長生きした

長久命の長助
   最後に欲張って、親を長く助ける・・これもめでたい

このめでたい名前、どれも捨てがたく、全部我が子に
付けてしまったために、 後に騒動が起きるお噺です。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.noevir-hk.co.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/2584

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

ひとつ前の投稿は「休業要請に対する線引の悩ましさ」です。

次の投稿は「感性論哲学/神様と人間の違い」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.36