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三方一両の損

■ことば遊び 「先頭車両」
JR西日本の事故の後、
「心なしか電車の先頭車両に乗る人が減ったようね」
と、ある女子高生の会話。
「先頭車両ってチョー怖い! なくしてしまったらいいのに…」
って言うじゃなァ~い。
先頭車両をなくしたら、二両目が先頭になるんですからァ…、残念!

ラッシュアワー時、先頭車両が”女性専用車両”になる通勤電車。
おばさんが駅員にからんでいた。
「女をまとめて殺すつもりなのォ!!」って言ってるじゃなァ~い。
そんなおばさん、何があっても絶対に死んだりしないんだからァ…、残念!

吉村外喜雄のなんだかんだ 第83号
~ことば遊び~
「落語・三方一両の”損”」

前号で、芝寿し梶谷会長の「三方一両」の話をしました。
今日は、古典落語の名作「三方一両」から、大岡裁きのさわりを紹介します。
この噺(はなし)は、江戸つ子気質の典型を扱ったものとして面白い。

えー♪ 神田白壁町の左官金太郎が、柳原で拾った財布の中に、書付と印形。
それに三両の金が入っていた。
書付から、落とし主が神田竪大工町の大工吉五郎とわかったので、
届けに行くが、二人とも職人なので、口が乱暴だ。

「おう! おめえが大工の吉五郎ってぇのか?」 
『てめえはなんでえ』
「おれは左官の金太郎ってんだい」  
『金太郎にしちゃァ、赤くねえな』
「まだ、うでてねえんだ」 
『生で来やがったな、この野郎、なんか用があるのか』
「用がなくて、こんな小汚いところィ来るかい!」

こんな調子で、『印形と書付は貰っておくが、金はいらない。てめえにやる』
と、吉五郎が言えば、金太郎は、
「そんな金を貰うくらいだったら、最初から届けねえャ!」と、やり返す。

更に吉五郎が、『もとは俺の金だったが、いったん懐から飛び出したんだ。
二度と敷居をまたがせねえ。
てめえが拾ったんだから、褒美にくれてやらぁ~。帰りにでも一杯やれ!』
と言ったものだから、喧嘩になってしまった。

言い張っているうちに、双方こじれにこじれて、南町奉行大岡越前守さまに
訴えて出た。双方から願い出たものだから、すぐに奉行所から呼び出しが
かかった。
黙って言い分を聞いていた名奉行大岡越前守。 静かに口を開いて、
「左様か、両名とも、しからばこの三両の金子、いらぬと申すなら、越前、
  預かりおくが、どうじゃ…」

その金があるから喧嘩になると、二人が納得したので、奉行は続けた。
「では、そのほうたちの正直に愛で、越前が二両ずつ褒美としてつかわそう」
それを聞いた二人は、「へへェ~」と、ありがたく頂戴した。

奉行が一両出し、両人に二両ずつ褒美として与えたので、”三方が一両の損”で、無事に裁きは終り、 越前守のはからいで、食事まで馳走になった。
「これこれ両人、いかに空腹じゃと申して、あまり食すではないぞ!」
『へえ~、多かァ(大岡)食わねえ、たった一膳 (越前)』

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