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江戸小噺 どけち

■沈没米駆逐艦 エモンズ号

連休中沖縄に出かけ、太平洋戦争で沈没したアメリカの戦艦を見てきた。
場所は、名護市から北30分の、周囲5キロの小さな島の沖合い、深さ50メートルの海底に横たわり、船名はエモンズ号。
船体は約100メートル、大き過ぎるうえ、太陽光線もわずかしか届かず、カメラには入りきらなかった。

船体の一部…砲塔
浮上時、減圧のため水面下で数分間停止



【吉村外喜雄のなんだかんだ - 173】
~ことば遊び~  「江戸小噺 どけち」

私たちの周りには、ケチなお方の一人や二人、必ずおられるようで…。
お陰で小噺の材料には苦労しません…てんで、三っつばかし、超どけちのお方を紹介します…。

■「かなづち」
旦那「おおい!定、定吉、いるかあ…、あ、ここの廊下に釘が出ていますよ、
   着物でも引っ掛けて、かぎ裂きでもすると、えらい損をしちまうから、
   あの、お隣へ行って、かなづちを借りてきなさい」

定吉『へーい、行って来ました』
旦那「どうした?」
定吉『貸さないんです』
旦那「どうして?」
定吉『お隣へまいりますと、鉄の釘打つのか? 竹の釘打つのか?
   ってぇますから、鉄の釘打ちますってぇと、鉄と鉄がぶつかると、
   かなづちが減るから、もったいなくて、貸せないってんです!』
旦那「なんてぇしみったれな事を言うんだ。釘一本打ったからって、
   かなづちがどれくらい減るんだよ、しみったれだな…。
   じゃ、しょうがない、うちのを出して使え…」


■「けちの秘訣」
男 「ええ、あなたは大変にけちで、お金を残しているということを
   伺いましたが…。
   私も、お金を残したいと思いまして、ぜひ、けちの秘訣を教えて
   いただきたいのですが?」
けち『けちの秘訣ですか…わかりました。では、庭へ出てください。
   庭にね、松ノ木がありますから、そこへはしごをかけて、登りなさい」

男 「枝にですか? はい、ぶら下がりました」
けち『では、はしごを片付けます』
男 「ああ、あぶない!」
けち『大丈夫、そうしたらね、ぶら下がったら、左手を離しなさい』
男 「左手をですか? はい、離しました」
けち『そうしたら、薬指も離しなさい』
男 「ええ! 薬指もですか? はい、離しました」
けち『中指も離しなさい』
男 「ええ! 中指も? はい、離しました」
けち『そうしたら、人差し指も離しなさい』
男 「ええ! 冗談じゃありませんよ、落っこっちゃいますよ、
   人差し指だけは死んでも離せませんよ!」
けち「そうだろう、これだけは(人差し指と親指で輪を作って)、
   離すんじゃあないよ!」


■「せんす」
八「熊公、なんだね、扇子一本あったら、何年使う?」
熊『自慢じゃありませんが、あたしは、扇子一本あったら、十年は使いますよ』
八「自慢しちゃあいけないよ、一本の扇子を十年なんて、そりゃ使い方が荒い、
  乱暴だよ」
熊『乱暴だって? 一本の扇子を十年使えば、こりゃ十分だと思うけれども…。
  じゃあ、八公は何年使うね!』
八「あたしは、自分の代では使いきれません。
  あたしと同じように使えば、孫の代まで持たせますよ。
  熊公は十年って、どうやって使うの?」
熊『ま、いろいろ考えたんだけどもね、これ、いっぺんに広げれば、
  いっぺんに痛んじゃうから、まず、こっち半分広げて、これで五年
  持たせるんだね。
  で、こっちが痛んできたら、もう半分の方を広げて、これで五年持たせて、
  しめて十年持たせようと思っているんですけど…。
  八公は孫の代まで使わせるって、どうやるんだい…』
八「あたしは、熊みたいに、半分広げるなんて、しみったれた事はしませんよ。
  あたしは、こう扇子をいっぱいに広げてね、アゴの下へ持ってくる…。
  で、よく考えてみれば、これ、扇子を動かすから痛むんだから、
  顔の方を動かす…」。 

これじゃ、風もなにも来ゃあしません。

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