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江戸小噺・鯛の塩焼き

■ビックコミック・時事川柳

   「ガソリンが 高騰したら 減った事故」
   「AVを 見るには不向きな 大画面」
   「歩道橋 一日誰も 渡ってない」

<テーマ"明日">
   「さて明日は 誰がテレビで 謝るか」
   「ブロイラー 野に放したら 明日地鶏」
   「父さんは 明日明日詐欺の 常習犯」

■2008年・サラリーマン川柳・入選作から

   「箸つけた オレを見てから 食べる妻」
   「張り替えは 昔障子で 今日付」
   「安い値の ガソリン探し 遠出する」
   「官僚が 言えなくなった 趣味ゴルフ」


【吉村外喜雄のなんだかんだ - 218】
~ことば遊び~ 「江戸小噺・鯛の塩焼き」

3/16、米男子ゴルフツアーがスタートした。
そのしょっぱな、タイガー・ウッズが最終18番で、8メートルのバーディパットをねじ込み、劇的な勝利を手にした。
早朝、テレビで観戦していた私…その瞬間、我がごとのように「やった~」

大相撲春場所は朝青龍が優勝し、ホッと一息。
サッカー、選抜、プロ野球開幕と、新聞のスポーツ覧は満開です。
兼六園の桜もほころび始めたようで…

今日の江戸小噺は「鯛の塩焼き」。桜花爛漫、春酣の頃のお話でございます。

♪お殿様が、お側付きの三太夫をお側に、お昼を召し上がっていらっしゃいます。
お昼ったって、我々下々のように、沢庵にお茶漬っていうわけにはいきません。

いくらご倹約中のお屋敷とはいえ、お殿様のお膳には、必ず鯛の塩焼きがついています。
もっとも鯛のお頭といっても、毎回付いてくるのですから、もう…お殿様も飽きあきなさって、お箸をお付けになることは…まずない。
ま、お飾りてェところでございましょうな。

ところがその日、どういう風の吹き回しか、殿様がこの鯛に一箸お付けになった。
「うむ、美味である。代わりをもて!」
『はッ』とお答えしたが、三太夫さん困りましたな…。
いつも召し上がらないから、お代わりの鯛のご用意がない。

『恐れながら、お庭をご覧遊ばせ。池畔の桜が見事に咲き揃いましてございます』
「おお、満開であるな」
と、お殿様が桜をご覧になっている間に、皿の上の鯛をクルッとひっくり返した…。
『お代わりをお持ちいたしました』
「む、大義である」…と、お殿様、また一箸お付けになった。
「美味である。代わりをもて!」

さすがの三太夫も、今度こそ、やりようがない。
またひっくり返せば、先ほどのお箸の跡が出てしまいますからな…。
『は、は~』と、平伏したまま固まっておりますと…お殿様
「これ、いかがいたした!? もう一度桜を見ようか?」

提供「風亭弥次郎」

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