■フランス小話 「さもありなん」     
    
三年間の刑期を終えて我が家に帰って     
くると、妻が六か月の赤ちゃんを抱いて     
玄関に出迎えた。
夫はそれを見て・・    
「この餓鬼はお前が生んだのか!」     
とどなった。     
「ええ、そうよ。もしもあんたが監獄なん     
  かに行かなかったら、この子は立派に     
  あんたの子になっていたのよ・・」
   
    
1526 【吉村外喜雄のなんだかんだ】   
ことば遊び 「日本の小話」         
    
■幽霊になりたがる女        
ある女亡者が、地獄の閻魔大王の前に進み出まして・・       
      
「閻魔大王様、私の亭主は、よその女と一緒になりたい       
  ばかりに、私を殺しました。恨んでも恨み切れません。       
  幽霊になって懲らしめてやりたいと思いますので、       
  どうか私を幽霊にしてくださいませ・・」       
閻魔大王       
『なに、幽霊とな・・ううん、いかん。その方の顔を       
水鏡で見てみよ、幽霊にもいちおう向き不向き、品位       
というものがある。その方を幽霊にする訳にはいかん』       
      
女亡者、願いが叶えられず泣き崩れると、そばにいた      
青鬼が哀れと思いましたか・・       
『これ、その方が、幽霊と申すからいけないのだ。       
  化け物と言って願え・・化け物って!』       
      
■見 栄       
「お肉屋さん、ステーキにするの・・      
  最高のところ1キロ2枚に切ってちょうだい」       
隣の奥さん      
『犬の餌にするので、一番安いところ100グラム、      
  コマ切れにしてちょうだい』
すると、連れていた子ども・・      
「ママ、うちに犬なんかいないよ、いつから飼うの?」      
      
■心配ごと       
「あら奥さん、心配そうな顔して・・どうしたの?」      
『主人が犬を捨てに行ったきり、帰ってこないのよ』      
「遠くに捨てに行ったんでしょう、心配することないわ」      
『でも・・犬はとっくに帰ってきているの」
